ふくらまくらの話
ロングコートダディの単独公演「ふくらまくら」
残念ながら何度チャレンジしても公演チケットは取れなかったので配信で見た。
配信がある時代に生まれてよかったと心の底から思う。
見れるんだもの、嬉しい。
配信のいいところは、何度でも見れるところ。配信延長して下さったおかげで、何回も見れました。幸せーーー!と叫ばずにはいられません。
ありがとう、ふくらまくら。ありがとう、ロングコートダディ。ありがとう、吉本興業。
本題。
見終わった後の最初の感想は「ロングコートダディが大好きだな」と「堂前透は天才」だった。
【居酒屋へ】
居酒屋のコント、ポテサラを二つ頼むのとか、めちゃくちゃリアルだなあ、と思った。
全て見終わった後にもう一回見ることで印象がガラッと変わるコント。
最初は、普通に堂前さんが歌い出した途端にじわじわ笑えてきて、戸惑いながらのる兎さんの表情がさすがだった。もうめちゃくちゃ笑った。2人とも絶妙な音程なのが面白過ぎる。
終わった瞬間OP映像が流れてきて、鳥肌。
始まる〜〜〜!!という圧倒的ワクワク感。
絶妙な色味の不思議なOP映像、後で気づいたけど箱の色が使われてて潜在的に脳内にインプットされていくのすご〜〜〜〜となった。単体で出てくるのは堂前さんが最初で、2人で乗ってくるときは兎さんが前なの「わかる〜!」となってしまった。
何より、女性ボーカルの歌声と雰囲気がぴったりすぎる。わかる。
【あくまで提案】
みなさん言っている通り、堂前さんによる兎さんへの日々の鬱憤を晴らすコントのように見えるそれ。多分そう。笑
兎さんのことを、日々色々な媒体を通じて知っているからこそ余計に笑えてきてしまうし、普段の兎さん、きっとこんな感じなんだろうなあと思ってしまうし、それに対して堂前さんは本当にこうやって思ってるんだろうなあ、とぐるっと回ってロングコートダディが愛おしくなってしまった。そのままの2人でいてほしい(重いファン)
割と堂前さんは兎さんにはゴミを投げたり、首を絞めたり、シンプル暴力に走ったりと自由にちゃんと感情を出してるなあ、と思っているので我慢し過ぎていることもないのだろうけど、それを上回る勢いで兎さんが兎さんなんだろうなあ、と笑ってしまう。さすが唯一無二。某番組で、ゴミを投げる堂前さんに向かって「よくあることなんで。むしろ調子いいなあ、って」と笑える兎さんの懐の深さを考えるとなおさら面白いよね。懐の深い兎さんと、悟りを開いている堂前さん、すっげえな、ロングコートダディ…と思っているし、社会で生きていくために兎さんと堂前さんを掛け算にした性格を身につけたいと思っているところ。ところでわたしは何の話をしているの???
そうそう。コントの話。
「ミーアキャットとちゃうの?」
「絶対ちゃうわよ」
のくだりの「絶対ちゃうわよ」の声色が完璧すぎる。
いる、こういう人。いるのよ、こういう人。
電話のシーン、おきたさんが腕を組んでいてるのも相槌の感じもめっちゃわかる。
マジでいる、こういう人。(2回目)
わたしも言ってみようかな、職場の子に。
「あくまで提案なんやけどねぇ、お寺に入ってみたらいいと思うの」
って。うん、そうしよ。待って、また話が逸れた。
個人的には、
「モンスターの目から見る人はモンスターですもんねぇ!」
というワードセンスが最高だなあ、と思う。それが咄嗟に出るひらのさんの語彙力。
段々と照明が赤くなっていって、フェードアウトしていくザワザワ感。
【買う紳士】
おもしろすぎない?見た目がシンプルに体格差ありすぎて面白い。
爆笑、というよりかはクフフフフフッ…っとなった、個人的に。
暗転あけて、あの堂前さん見た瞬間に何が始まるんだろう、とワクワクしていたら、兎さんが出てきて、まさかこのあと生着替えすると思わなかったんだけど、もうほんと見た目先行で面白すぎたなあ。
「中学生が中学生の気持ちのままバーのマスターになったみたいな人」がパワーワードすぎて笑いが止まらなかったし、バーのマスターが堂前さんの中でおもしろワードなんだなあ、と思うとさらにクフフとなった。
それにしてもどこに売ってたん、あの服。
令和4年やで、今。
【憎悪】
痩せたい兎さんの痩せられない戦い。
「僕が蹴ってなかったらどうなってたんすかね…?」の意味がわからなさすぎる。
「痩せたい!!!!!!」という魂の叫びに反するワガママボディ。愛。
それにしても堂前さんの蹴る音、いい音なるなあ。
【単独V 兎さんの好きな言葉100 前半】
前回の単独の好きな食べ物100の単独Vが本当に好きで、ちょっとしんどくなったら見て大笑いするのが習慣なので、絶対面白いに決まってる好きな言葉100。
100位が「ずっと一緒だよ」の時点で笑いが止まらなかった。
何それ、そもそも好きな言葉100って何。
しょいくんとキンさんの笑い声もいい。
あんなの笑わずにいられない。
66位の「大きい方とっていいよ」がなんか絶妙に好き。
【トラウマ旅】
じわじわおもしろい。状況が。
種を出すふりに狂わず音がつくの、コントの音響さんって本当すごいな、と思う。
種を食べていいかどうか気にする。それだけなのにこんなにおもしろいのはなぜ。
【単独V 兎さんの好きな言葉100 後半】
「歯並び鬼ヶ島やなかい」意味がわからなさすぎる。
私が語尾に「wwwww」をつけるタイプだったらつけてた。
意味がわからなさすぎるwww
ふってぇ腕が2位なのも兎さんだけど、3位の「この虫外やわ」の真意をパッと汲み取れる堂前さんさすが相方やん…。
絶対1位当てらない。兎さんやばい。最高。
ほんとうに兎さんに色んな順位をつけてほしい。それを本にしてほしい。買う。
【うるさいばかしね】
1番好きなコント。この次の長尺コント以外ではこれが1番好きなんだが!
堂前さんが恋するとっても可愛い女の子に見える、不思議なんだが!
兎さんのスパダリ具合がハマるのだが!
ようこさんの「うるさいばかしね!」が本当に可愛いのだが!
わかまつの不器用な可愛い部下無意識翻弄感が最高なんだが!
わかまつと一緒に呑みに行って緊張して飲みすぎてベロンベロンに酔っ払ってしまったのを次の日後悔していたり、オフィスでわかまつが一生懸命仕事している横顔を見て微笑んだり、疲れている時にわかまつが淹れてくれたコーヒーに癒されたり、好きだと言われて素直になれなかったりするようこさんと、初めてのデートで緊張しているようこさんの手をサラッと握るわかまつが見れるドラマはどこで放送されますか?テレ東????ようこさんの恋路ガチ応援勢なんですが。
ようこさんが可愛ければ可愛いほど、最後悲しすぎてなんなら泣いてしまった。
「下から見るお前も最高だっつーの!」と最後で語尾が違うのには意図はあるのかなあ、と色々考えてしまう。大好き。
【ふくらまくら】
鈍感すぎて、ここまできてやっと箱の存在に気づいた(遅)
鈍感すぎて、ここで気づいたので驚きが半端なかった。
NGKも埋められる2人が、キャパの小さい漫才劇場でした意味が、ここにあるのかなぁと思う。
長尺コントは、その時々の堂前さんの思考だったり感情だったり、その豊かな思考の一片を知れるのでとても嬉しいし、その豊かな思考の深さに驚いてしまう。今回の単独の時は、どんなことを思っていたのだろう。ふくらまくら。夢の話。
うかべさんの、お酒を飲まない理由の一つに「集中力落ちちゃうんで」って、不思議な言い訳だなあ、と思っていたら後々効いてくるなんて伏線の張り方、言葉の選び方が絶妙だなあ、と思う。
「ゴム手袋なんで知ってるんですか」
の後、表題に入るの鳥肌立つ。はじまる。ふくらまくらがはじまる、というドキドキ感が増す。
夢の中だと現実より少し明るい雰囲気のうかべさんの使い分けが上手だなあ、と思う。
兎さんの役は、兎さんにしかできないと思わされる説得力。兎さんってすごいよなあ。
きっと一般的に「普通」として生きてきたであろう、こんのさん。「普通」に友達ができて、「普通」に恋人ができて、「普通」に就職して。そう思う一方で、こんのさんもきっと挫折や苦しみを経験してきたんだろうなあ、と思う。優しい人は、悲しい人が多い。ただ、その明るさとか優しさが、自己肯定感の低いうかべさんの悲しさとか切なさを溶かしていったんだろうなあ。
「夢の中で遊びましょう」という言葉が出てくるこんのさん、本当にコミュニケーション能力が高いというか、本当に優しい人なんだと思う。
うかべさんの悪夢に同行していくことになって、箱が活きて最初からのコントを回収していくのは圧巻だった。そうなるか、そうきたか、道理で珍しく全部もどかしい終わり方だったな、って。
個人的に、わかまつが助かって本当に嬉しい。
わかまつ生きててよかった。わかまつぅうううって泣いた。
結婚式の様子はどこでみれますか?アマプラ限定配信ですか?
「現実を現実だと考えすぎるのも危険です」
の後に流れる楽しい夜ふかし。泣いた、普通に泣いた。
僕らの夜を届けよう
雲を抜けて山も谷も超え
心と心が重なり
いくつもの街を超え会いにいくよ
楽しい夜ふかしをしよう
自己肯定感の低いうかべさんの気持ちにグッと感情が入ってしまうからこそ、こんのさんのように心の切ない部分を救ってくれる人が近くにいればどんなにいいだろうか。
「夢の中なら、夢の中だから」
そんなことないのに、つい人は自分のできない部分に目を向けて悲観して蓋をして閉じこもってしまう。そんなことないのに。現実は難しい、私もそう思う。現実を生きていくのってしんどい、辛い、よくわかんない。何も言えずぐっと飲み込んでストレスを溜めてしまったばかりに前髪に白髪がめちゃくちゃ増えたり。結局、頑張る人間が損をするのだと思っていた。現実しんどい。
案外そうでないのかもしれない。現実を現実だと考えすぎてしまうばかりに、他人との距離の測り方が分からなくなってしまう。夢も理想も現実も一緒なのかもしれない。それは、私の行動ひとつなのかもしれない。
じごくトニックのように、気持ちがパッと救われたというよりかは、そっとあたたかく包み込まれた気がする。いつだって、どこにいたって、私は私なんだと。
そして繋がる居酒屋コント。
もしかして、最初の居酒屋のコントはうかべさんとこんのさんが一緒に飲みに来ているのかも、と思うとワクワクする。
そう思うと、最初のコントのソワソワしている兎さんを応援したくなる。
うかべさんとこんのさんが楽しい夜ふかしをできますように。
と、いうわけで拙い文章でただただ感想をダラダラと書いただけの備忘録でした。
ここまで読んで下さった方はいるのでしょうか????
堂前さんも兎さんも、本当に人の繊細な些細なことを描くのが上手だなあ、と思う。
ただ面白いだけじゃない。楽しいだけじゃない。
優しくてあたたかくて切なくて、気持ちがぎゅっとなるロングコートダディのコントが大好きだと、心の底から大好きだと、そう思う単独だった。大好きだ。優しくふたりの空気感のコントが大好きだ。