“狐晴明九尾狩”前楽(11/10)に新たに感じたこと!(ネタバレ?内容にも触れていますので、よろしければ鑑賞後にお読みくださいませ)
さてさて…早くも大阪大千穐楽から1週間以上が過ぎてしまいました。
そうこうしている間に…なんと!有難いことに…ライブビューイングの録画版なるディレイビューイング(11月23日)のお知らせがきましたね〜!
懐の深〜い新感線さんとはいえ、まさか大楽から間もないこの時期にやって下さるなんてもの凄い異例のこと!実にありがたい…!!!
(何処かの映画館で、お忍びで倫也さんご自身も大スクリーンでゆっくり鑑賞していただけたら良いなぁなんて願いつつ…(笑))
ということで、きっと多くの方々がご覧になるであろうディレイビューイングの前に…
ぜひこちらも更新させていただきたいと思いまして…!
大阪から戻ってから仕事やら日常生活やらの現実にバタバタで…すっかり時間が空いてしまいましたが…
時を戻しまして…
11月10日の前楽のお話を。
東京は現地9回、ライビュ2回、大阪は3回鑑賞、からの約一週間後の観劇のタイミングでした。
鑑賞日が空いたせいなのか…全くもって謎ですが…なぜかこの日、初めて思ったことがありまして…
またこの話かと思われてるだろうなと自覚もしておりますが…(苦笑)
しつこくなってしまい、大変恐縮ですが…(号泣)
例の第一幕の“及ばずながらな”と“……”の解釈に関するお話です。
(ここで謝っておきます。ごめんなさい、この話どーにもこーにも大好きなんです…!)
前々回(11/4分)では、
“晴明は、
利風との久しぶりの再会を笑顔で無邪気にテンション高く喜んでいるように振る舞いながらも、
(きっと再会した瞬間からなんとなく利風の振る舞い、表情や空気感からなんか違うと直観していたのでは…)本物の利風ならこのような言動はしないのでは…と、一つ一つの会話を進めながら疑念を確信へとじわじわと変化させていっているのかなと。”
と書いたのですが、
前楽で見た時には、
“喜んでいるように振る舞いながら”
ではなく、
“本当に喜んでいた”
のではと…感じたのです。
晴明が、九尾の流れ星をみた翌日に、タイミングよく都に帰ってきた利風をみて、“九尾の狐に乗っ取られているのでは”と疑いを持っていたのはたしかだと思います。
そして、私自身、鑑賞→戯曲→鑑賞を繰り返す間に、“晴明が、九尾の狐に乗っ取られているのでは問題を確認するために、利風にカマをかけた”と解釈していましたが、
11月10日の前楽をみて、
“カマをかけた”のではなく、
晴明は
“きっとそうなんだろうな…と頭ではわかっていても、心の何処かでは、家族以上に大切な存在である幼馴染の利風が、九尾の狐に乗っ取られていて、もうこの世にいないなんて悲しすぎる…!どうかオリジナルの利風であってくれ…!本物の利風にまた会いたい…!”
と目の前の利風を信じてみよう!という一筋の光、希望を、最初の瞬間は持っていたのではと。
“……まさか。戻っているのですね、彼が。”(P28)
“……利風。”(P29)
ここの一連のシーンの、倫也さんの向井さんに向ける喜びに満ち溢れためちゃくちゃキラっキラした眼差し、無邪気な笑顔、右手でこのぉみたいに袖をぶんって振る可愛らしい仕草、ちょっとでも早く顔をみて話がしたくて台座?にジャンプしてひょいっと飛び乗るお芝居(笑)などをみると、最初はこれらのテンションの高い一連の動きも晴明としての、“あえての大袈裟な芝居”かなと思っていたのですが、そうではなくて、再会した最初の瞬間は、ただ純粋に晴明は喜んではしゃいでいたのかもしれないなぁと。
それが、だんだん…会話を進めるにつれて
“……さすが利風だ。”(P29)
この辺りになると、
やはり…本物の利風ならこのような言動はしないよなぁと、悲しいけれども…一つ一つの会話を進めながら疑念を確信へとじわじわと変化させていったのかなと。
そして、最後は、晴明の“及ばずながらな”への利風のとったリアクションで決定づけられる!
(詳細はここでは割愛します。よろしければ、上記貼付の11/4分をご参照くださいませ。)
と考えると、
最初は、利風を信じようと喜怒哀楽の高低差が激しい可愛らしい若晴明の頃のように(笑)喜びの感情のままに振る舞い、徐々にそれがやはり違っていたのか…と現実を知りショックを受けながらも親友の復讐のために静かに闘志を燃やす晴明…という一連の感情の揺らぎを繊細なお芝居で(また、きっとあえて様々な解釈にもとれるような圧倒的クオリティの高さで…!)魅せてくる倫也さんに改めて痺れまくるし…感動が押し寄せてくるのです…。
と同時にまたもや、鑑賞を重ねるごとに、ここまでいろんなことを考えさせてくれる、中島さんの脚本、いのうえさんの演出の手腕にも改めて脱帽しまくりな訳で。。。
11月23日のディレイビューイングを観にいかれる方、もしくはいずれ円盤で楽しまれる方、
ぜひこの辺の…
“晴明の感情の揺らぎ”
にも改めて着目して観てみていただけたら嬉しいです。(いったい誰目線なんだ…?笑)
もちろん“美醜はその人の感覚ですから”と同様(笑)お芝居への感じ方、捉え方は人それぞれだと思いますが、皆さまはどのように感じられますでしょうか…?
それでは、シーユー。
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