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Illustrator:変数でカレンダーづくりに失敗した話。

今回はIllustratorの「変数」を使ってカレンダーを作ってみようと思いましたが、制作途中で断念した話をします。。。
主に自分の変数機能への理解不足が原因です。
同じ過ちを繰り返さないようにまとめようと思います。


「変数」は簡単に言うと、Excelなどのデータをcsvやxml形式で読み込んでIllustrator上の指定した文字に自動で反映させる機能で、Googleのスプレットシートでもcsv形式のファイルが書き出せるのでMacでIllustratorを使用している人でも割と簡単に使えるかなと思います。
今回その機能を使ってカレンダーを作ったら面白いと思い挑戦してみました。のですが。。。

データ制作の流れとしては

①ベースとなるカレンダーを作る
②カレンダーの変更したい部分を変数に登録
③Google スプレットシートでデータづくり
④csv形式で書き出しして、Illustratorで読み込む
⑤完成!

でできるだろうと考えました。
なかなかないと思いますが、12ヶ月分カレンダーをIllustratorで作る機会があったら1月分作るだけでOKになるのでかなり時短になると思いました。

①ベースとなるカレンダーを作る。
この部分に関してはwebで検索すれば簡単な作り方がすぐ見つかると思うので詳しい作り方は割愛しますが、カレンダーの数字部分を「段落設定」で枠を作り作った枠を「スレッドテキスト」に変換して数字を挿入するやり方が一般的だと思います。

②カレンダーの変更したい部分を変数に登録。
先程作ったスレッドテキストを「変数」に登録して月ごとに自動で差し替わる様にしようとしました。スレッドテキストは分割された様に見えて1つのテキストなので変数の登録も1回で済むけです。ココまではうまくいきました。

③Google スプレットシートでデータづくり。
最初につまづいたのはこの項目です。そもそも自分は表計算ソフトを普段あまりいじらないのでカレンダーも簡単にできるものだと思っていたのですが、変数で読み込むための形にすることが難しく12ヶ月分の日付を作るのにかなりの時間を要してしまいました。この時点で時短という観点から疑問が生じはじめましたが、一度フォーマットを作ればそのあと楽ができると思いとりあえず進めてみることにしました。

④csv形式で書き出しして、Illustratorで読み込む
問題はこの項目です。ここで今回の計画は完全に破綻しました。
完成した表をcsv形式でダウンロードしてIllustratorの変数に読み込もうとしたのですが、数字ごとにデータセットになってしまいうまくいきませんでした。スレッドテキストに文章を流し込むために各日付の間に改行を入れていたのですが、csv形式のデータでは改行部分で別の項目(データセット)として分けられてしまうようで。スレッドテキストは改行しないとマスごとに数字を入れられない。。。というわけでこの計画は頓挫したわけです。xml形式でならできるのかもしれないですがデータの作りが途端に面倒になるので実務でさっとつかうには面倒だとおもい諦めたわけです。

スレッドテキストをやめて、1マス1マスの数字を変数に登録する方法もあるのですがそこまでするなら手でやったほうが早いと思いやめてしまいました。30何個変数に登録するのは手間ですからね笑

今回挑戦したのは変数の活用法を調べても、名刺、封筒・ハガキの宛名ぐらいしか出てこないためカレンダーで活用できたら面白いかなと思ってのことでしたが、そりゃ誰もやってないわけですね。

そもそも変数っていつ使えるの?問題
自分はグラフィックデザインの仕事をするようになってから割とすぐに変数のことは知っていましたが、8年ほど働いている中で今まで仕事で活用できたことが1度もないです。

理由としては
・そもそも変数が使えるもの(デザイン)が限られている。
→自動化出来ない。
・ExcelやGoogleスプレットシートなどをある程度使いこなせていないと表を作るほうが時間がかかってしまう。
→手作業でやろう。
・変数を適用できるフォーマットをつくり、表を作って作業するよりも手を動かしたほうが早い場合が多い。
→余計に時間がかかる。
・改行を含めることが出来ない、テキストのサイズを自動で合わせられないなど変数を使用する際に懸念することが多い
→場合によってはデザインにも制限がかかる。
・会社でデータを共有することが多いので全員が変数の挙動を知っている必要がある。
→手作業でやったほうが安全。
・項目の例外が多いとそのたびに変数を考えて作らなければならないので大変。→後で修正したくなくなる。

これらをクリアする条件が揃わなかったためです。
逆にこれらのデメリットがあっても変数を使ったほうがいい場合を考えると

・デザイン、レイアウトが変わらず長期間運用しデータ管理を表で行ったほう良いもの。
・デザイン、レイアウトが変わらず頻繁に内容が変わりデータ管理を表で行ったほう良いもの。
・項目の例外が少ないもの。
・手でやるには多すぎるもの。

でしょうか。
こう書いてみても表作り・変数登録などのフォーマット制作作業と手作業のどちらが早いかという判断は、明らかに人力でやることが不可能な場合を除いて難しい気がしますね。

まとめ
今回は変数についてつらつら書きましたが、自分にとって変数はIllustratorの中でいつか着ようとタンスにしまっている洋服状態だなと思いました。調べてみても活用事例はそんなにパターンがない気もします。ちょっともったいないと思うので今後は自分なりに活用法を考えられたらと思います。

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