読書「イノベーションの機会 ピーター・F・ドラッカー」ハーバード・ビジネス・レビュー イノベーション論文ベスト10 イノベーションの教科書
ハーバード・ビジネス・レビュー イノベーション論文ベスト10 イノベーションの教科書 (Harvard Business Review Press)
https://calil.jp/book/4478106339
下記に関する論文を集めた本です。
イノベーションはどのように起きるのか?
阻害する要因は何か?
成功させる条件とはどんなものか?
興味のある下記の3つを読みました。
第10章 イノベーションの機会 ピーター・F・ドラッカー
第8章 イノベーションの罠 ロザベス・モス・カンター
第4章 製品開発をめぐる6つの誤解 ステファン・トムク
まずは、ドラッカー。
第10章 イノベーションの機会 ピーター・F・ドラッカー
あっさりした内容で、すぐに読めます。
事例を挙げているが、で、「何がイノベーション?」となる部分もありました。
たぶん、「イノベーション」という言葉の定義が、私とドラッカーで違うためだと思います。
まだ読めていないドラッカー著書の方が多いので、引き続き勉強します。
以下、印象に残った部分です。
成功した起業家に共通する性格なんてものはない。
共通するのは、体系的にイノベーションを行っていることである。
イノベーションのほとんどは、7つの機会から生まれる。
予期せぬこと
ギャップ
ニーズ
産業の構造変化
人口の構造変化
認識の変化
新しい知識
予期せぬこと
多くの会社は、報告書の様式がイノベーションを起きなくしている。
業績悪化を防ぎたいがために、期待を下回った分野を列挙している。
イノベーションの機会は、予期せず期待を上回った分野にある。
報告書の1ページ目には、「問題」と「機会」のそれぞれの項を作るとよい。
ギャップ
市場が拡大しているのに、利益率は低下していたり、
高速化と省エネが成功しているのに、経済効率が低下していたり、
こういうところに、イノベーションの機会がある
産業の構造変化
10年で4割成長しているなら、そこでは産業構造の変化が起きる。
その産業で既に基盤を確立している会社は、既存シェアを守ることに注力し、なぜかその急成長している分野に参入しない。
人口の構造変化
人口の総数、年齢構成、教育水準、職業分布、地域分布の変化がもたらすイノベーションは、実りが大きく、リスクが小さい。
認識の変化
コップに「半分入っている」と「半分空である」は、量は同じだが、意味はまったく違う。
事実は変わらないのに、事実の意味・認識を変えてしまう。
医学が進歩し、余命や生存率は大きく改善しているのに、がんや認知症を不安がる人は増えた。
そこに気づいた健康関連事業は、イノベーションを起こし大きく成長した。
新しい知識
これが通常、「イノベーション」と言われているもの。
「長い時間」と「異なる知識の結合」を必要とする。
市場のニーズもしっかり調査しておかないと失敗する。
体系的イノベーション
イノベーションとは、天才の閃きではなく、仕事である。
知識と創意にフォーカスした仕事。
目的意識を伴う激しく集中的な労働である。
一つの事に専念することが重要。
箱にマッチ棒をキッチリ50本入れる。
これだけで、その会社は50年間世界を独占した。
成功させるために大切なこと。
単純である
焦点を絞る
小さくスタートする
具体的なことを1つだけおこなう
初めから大掛かりな試みは、ほとんど成功しない。
しかし、「世界基準となり、先頭を走る事業を生み出すこと」は、意図すべきである。