見出し画像

【ガチ計算】信託報酬の高い投資信託、低コストのものに買い替えるべきか?

15年以上前から地道に積立投資しています。
当時は今をときめく「eMAXIS Slim」シリーズなんて存在しておらず、頑張って調べていましたが今よりも手数料水準は高めです。

現在新たな投信積立やスポット購入は低コストの投信にしていますが、このたび当時購入して放置運用している、いぶし銀の投信たちについて
「このまま保持して運用を継続」
「売却して低コストの投信を購入」

の2パターンについて、どちらが良いのか検証してみたいと思います。


検証対象となる投信はコチラ

歴戦をくぐり抜けてきたいぶし銀の投信たち。
新規積立はしておらず、過去に投資した資産を粛々と運用継続しています。

・野村インデックスファンド・外国株式
・野村インデックスファンド・外国REIT
・eMAXIS 国内リートインデックス
・eMAXIS 新興国株式インデックス
・eMAXIS TOPIXインデックス

当時から資産クラスの分散を律儀に図っていたんですね。
ちょっと変態ですね。

比較対象ファンドの選定

この場では「野村インデックスファンド・外国株式」を例に比較検証します。(以下「先輩」と呼ぶ)

このファンドは「MSCI-KOKUSAI指数(円換算ベース・為替ヘッジなし)」という指数に連動するよう運用されます。
ファンドの目論見書とかを見れば書いてあります。

私はいま楽天証券を使っており、同じ指数に連動するインデックスファンド「楽天・プラス・先進国株式(除く日本)インデックス・ファンド」を乗り換え候補としてピックアップしました。(以下「後輩」と呼ぶ)

楽天証券の銘柄比較機能で確認。同じ推移を辿っています。

計算の前提数字

  • 想定リターン
    先輩ファンドのトータルリターン実績を確認します。
    最も期間の長い10年で、年率12.9%でした。すげぇ。

  • 信託報酬等のコスト
     先輩:0.605%
     後輩:0.088%
    めっちゃ正確な数字は運用報告書とかを見ないといけないんでしょうけど、ちょっとそこまでは…。個人が興味で計算する程度ですし…。
    ちなみに、先輩ファンドにも信託財産留保額は設定されていません。

  • 税率
    20.315%を採用しておきます。
    Excelで計算するときは、今後変更があったとしても再計算できるように数式組んでおきます。

  • 現時点までの運用成績
     評価額:5,733,400円
     元本 :1,654,175円
     評価益:4,079,225円
    まじか、ありがてぇ。

  • 運用終了タイミング
    15年後に全売却して現金化する前提にします。

いざ比較計算

①先輩ファンドをそのまま保有
・年初評価額 Xn 円に対して、r=1.129で運用。
・年末に、Xn × 1.129 の評価額に対して0.605%の信託報酬をマイナス。
・上記を X(n+1) 円として同じことを繰り返す。
・15年後、X(n+16) 円と元本との差(評価益)に20.315%の税。

②後輩ファンドに乗り換え
・いったん全部売却。現時点の評価益に対して20.315%の税。
・税引後金額を Yn 円として、r=1.129で運用。
・年末に、Yn × 1.129 の評価額に対して0.088%の信託報酬をマイナス。
・上記を Y(n+1) 円として同じことを繰り返す。
・15年後、Y(n+16) 円と Yn 円との差(評価益)に20.315%の税。

信託報酬だけを比較すると、先輩ファンドは初年度から約40,000円。
いっぽう後輩は約5,000円。
改めて信託報酬バカにならないと実感。

とはいえ、後輩は2割引の元本からスタート。
先輩は複利の暴力で信託報酬のハンデを吹き飛ばしていくぅ。

最終的に、
・先輩:29,224,513円
・後輩:27,848,291円

という結果になりました。えー意外。
そして、年率12.9%が続くとか楽観的すぎるにしても複利の威力がすごい。

「信託報酬は日々計算されるよ」、「楽天証券だと保有金額に応じて楽天ポイントがもらえるよ」、「運用の成果はコンスタントとは限らないよ」とかいろいろ無視した乱暴な試算ではあったんですが、感覚で「どっちがいいかなあ」と思っていたところ、一定自分が納得できる方針を見つけることができました。

なんでプライベートでこんなExcel頑張ってるんだろう…
人に見せる用途で作ってはいないので、セルの使い方とか多少ぐちゃぐちゃです。

今後の方針

全部で5人の先輩がいたのですが、それぞれ比較試算してみると
・野村インデックスファンド・外国株式・・・・先輩の勝ち
・野村インデックスファンド・外国REIT・・先輩の勝ち
・eMAXIS 国内リートインデックス・・・後輩の勝ち
・eMAXIS 新興国株式インデックス・・・後輩の勝ち
・eMAXIS TOPIXインデックス・・・先輩の勝ち
と、先輩の3勝2敗となりました。どれもけっこう僅差。

あくまで私がこれまで投入・運用してきた結果に対して、私なりの計算方法で試算したものですので、人によって結果は全然異なってくると思います。

上記の資産クラスへの投資はすでに新しい低コストのファンドで積立投資をやっています。
なので、後輩勝利となったファンドについても一気に買い替えると言うよりは、徐々に先輩ファンドを売却して資金をまた別の投資に振り向けていこうかなと思っています。

個別株とか最近始めた商品とかだとどうしてもマイナスになってタイミングが出てくるので、先輩ファンドの売却益とそれらの売却損を相殺する形で移し替えていくのが効率良いかなと。
このあたりは今後も要研究です。

※そこまで深く検証せずに「えいやっ」と試算したものになりますので、考えに不足などあればご容赦ください。m(_ _ )m

いいなと思ったら応援しよう!