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お盆に新婚旅行で屋久島の縄文杉を見ました

お盆に新婚旅行に行きました。行き先は夫の行きたがっていた屋久島で、3泊4日の旅行でした。お盆の九州は台風が多いイメージでしたので、行けない可能性を常に念頭においた上で計画をしていました。結果、台風は避けられ(南海トラフの警報は出ていたが)、雨がいっさい降らない屋久島を満喫できました。

新婚旅行をどう計画し、実行したかをまとめます。新婚旅行、楽しかったです。私はあまり新婚旅行に夢がなかったのですが、結果とても良い旅でした。


結論・縄文杉を見るために屋久島に行く場合に必要なこと

これから長々と旅の思い出を語るので、その前に行きたいと考えている方に最初に伝えたいことを3つ記します。

高所恐怖症の人には勧めない

縄文杉を見るまでの道の多くは、トロッコの道になります。川と橋も多く、足場がさほど良くない非常に高い橋をいくつか渡ることになります。私はYouTubeで少し予習したとき「怖そう…」と思い、現地でも「ひえ〜〜」となりました。行きはまだしも、10時間の疲労が蓄積した足で足場を踏み外さないか不安でした。

高所恐怖症ではなく、オートバイやスキーなどスリリングなものを楽しむ私でもこのありさまだったので、高いところに怖さを感じる人にはお勧めしません。泣き叫ぶ子供もいました(ただ、その子はいくつも橋を渡って慣れていました)。無理は禁物です。

こちらの方の体験記に詳しいです。脅すようですが、現地に行って足がすくむ前に、行くか行かないかの判断をしてほしいと思います。

縄文杉はツアー参加がかなり安心

私たちは個人で行きましたが、バスの本数が少なくて、到着するまで生きた心地がせず、かなりしんどかったです。疲れた体で全速力の早足でトロッコ道を歩いて行くのは精神的肉体的にハードでした。

ツアーであればガイドさんがペース調整してくれますし、バスが貸切のところであれば安心です。体力に自信がない人には是非ツアーをお勧めします。ただ、二人きりも新婚旅行としてはすごく楽しかったので、大変だったけどツアー参加しなくて良い面もありました。でもしんどかったです!

バスのために100円玉・10円玉を大量に用意しておく

島内のバスではSuicaは使えません。現金払いです。バスに両替機はありますが、揺れるバスで両替するのはそんなに簡単ではないので、あらかじめ100円玉10円玉を大量に持って行くことをおすすめします。100円玉も10円玉20枚ずつあったらまあまあ安心かなと。スーパーや自販機でたくさん10円玉を作りました…。

レンタカーは追加の補償をつける

この時私たち夫婦は楽天的で、万が一事故や傷がついた場合の補償に入っていなかったのですが、屋久島を1周する場合は追加の補償に入っておいた方が無難だと感じました。

というのは、西部林道という一部非常に車幅の狭い林道を通ることになり、そこは木の枝が横に向かって生えていたり、車幅が狭いので対向車とすれちがうのに、ぶつからないか非常にハラハラしました。

私がへとへとで運転を夫に全て任せ、夫は運転が不得意ではないので全て順調でしたが、あまり気が休まりませんでした。もし次の機会があれば、必ず追加補償に入ると思います。

飲食店は基本予約する

これも屋久島で非常に苦労しました。どこでも予約せず土日祝日にごはんを食べられる、という地元の常識は全く通用しませんでした。土日祝日が定休日の飲食店が多い。さらに席数が少ない中お盆なので観光客も多く満席も多い。旅行前から予約をするくらいでもいいかもしれません。

* * *

この4点に気をつければ、屋久島旅行はさらに安心で楽しくなると思います!この4点で「失敗したか…?」と思いつつ最高に楽しかったので。

新婚旅行の行き先を決めるまで

付き合って即結婚についてお互いの気持ちを確かめ合い、日常会話でもばんばん結婚のことを二人で話していました。その一環で、つきあって1〜2ヶ月で「結婚するとしたら、新婚旅行で行きたいところある?」と私の方から彼に聞いていました。私は全然旅行先へのこだわりがなかったので、どうせなら彼の行きたいところに行きたいと思いました。

新婚旅行のイメージからか、最初は海外かなあと言っていた夫。しかし、私が図書館で彼の気になっている海外の国などのガイドブックを大量に借りてくると、「あまり興味ないかも…」と。その中で唯一日本の屋久島のガイドブックに興味を示していたので、長期の旅行なんてそんなにできないのだから、本当に行きたいところに行こう、と屋久島にしました。

私は自分のきょうだい2人も屋久島に行っていたし、友人で屋久島に行くのが夢、という人もいるので、屋久島って魅力的なんだろうな、くらいのイメージでした。登山的なものもあるということで、登山好きな私にはピッタリ。有名な縄文杉を見ることは決定。あとはレンタカーを借りて島を周ることにしました。

婚約前の新婚旅行予約

婚約前から新婚旅行先を決めただけではなく、飛行機と宿の予約をした4ヶ月前ですら婚約していませんでした。同棲が決定し、同棲開始2週間前でした。よくできたな!?と我ながら思います。

私としては彼と結婚することを決意しており、あとは彼が同棲をして決心するのを待つ段階だったので、一か八かの勝負ではありました。ダメになった場合はキャンセル料を払えばいい、の精神で予約しました。まあ心の中では80パーセントは結婚するだろうと思っていましたが、その20パーセントは婚姻届提出までは不安ですよね。

縄文杉を見る計画

屋久島と言ったら縄文杉、きょうだい2人も見に行っているし、そこまで過酷じゃないかな?と思いきや、往復10時間歩くとのことでびっくり。まあ私も男体山(標高差1200mの日帰り登山)や富士山(一泊二日)に登っているしどうにかなるかなと思うものの、男体山の行動時間は6時間半、富士山の二日目も9時間程度、さらに縄文杉は標高が低いのであまりすずしくなさそうで、熱中症が怖いと思いました。

さらに私はお盆休み前が期日の大きめの仕事を抱えており、さらに会社の部活動の発表会もお盆休み前日ということで、一気に疲労がたまっていきました。お盆休み2週間ごろにはへとへとで運動もろくにできておらず、しょっちゅうXに愚痴ポストをつぶやいていました。

仕事と部活(これは自己責任だが)に加えて、7月下旬に結婚したため、あらゆる名義変更などの雑事が積み重なっていきました。お昼には車に横になって休息したり、自分としてはお盆まで働き続けられるかが不安なくらいでした。

準備

出発4ヶ月前(4月中旬): 飛行機と宿の予約

私は旅慣れていないため、旅行はいつも楽天トラベルオンリーで予約しています。各予約サイトの比較などしない、適当な人間です。今回もその適当さで、飛行機と宿がまとめて予約できる楽天トラベルのパックで予約しました。

お盆はハイシーズンのようで、飛行機はどの時間も満席。空いていた2つの時間で、お昼少し前の飛行機を予約しました。それものこり4席だったので冷や汗をかきました。これはラッキーにもすごく良い時間だったと思います。お盆休み初日の出発で、前日までの勤務の疲れが残る中、早朝の出発はきつい。空港までだいぶかかるので、比較的のんびり出発できました。

宿は縄文杉のまあまあ近くの民宿をチョイス。朝食だけのところにしましたが、夕食がついているところが良かったかもしれません。3泊して夕食に非常に困ったので…。今となっては良い思い出なのですが。布団2枚ひいたら荷物の置き場がギリギリの小さな部屋で、合宿みたいで私的にすごく楽しかったです。

出発4ヶ月前: 近隣の低山に月1〜2回登る

縄文杉を見るコースは、往復平均10時間かかります。真夏ですし、山を歩くことにも暑さにも慣れていなくてはいけません。もともと登山好きなのもあり、2ヶ月くらいまでは月に2回登山をしました。それからお互いの用事があってしばらく行けなくなり、1ヶ月以上空いてしまいました。

屋久島旅行1週間前に最後の練習登山をしましたが、標高600m程度の低山ですので、暑くてたまりませんでした。頂上にのぼるまでかなり息が上がってしまい、縄文杉を無事見て帰って来れる自信が急速に失われました。

時期不明: レンタカーの予約

夫が予約してくれたので時期が不明ですが、レンタカーを予約しました。理想は島にいる間全日借りたかったのですが、それはもう予約がいっぱいで無理の模様。3日目1日用事がない日に10:00〜18:00で借りました。短いかなあと思いましたが、実際縄文杉の翌日にそんなに動き回れなかったので、大分早く返却しましたが、大満足でした。

出発3週間前: 婚姻届提出

結婚しました。

出発2週間前: 登山用品の準備

私と夫はもともと登山をするので、登山道具はほぼそろっていました。私は買い足しゼロ。夫は2〜3ヶ月前に登山靴を買い替えていました。

2週間前には祖父からもらっていた巨大なスーツケースにザック、ストックなどを詰めていき、1週間前にポカリや水のペットボトルを詰めました。大きいスーツケースは19kgになりました。車以外での旅行での登山はもうしないだろうな…という大変さでした。

出発1週間前: 行く場所をなんとなく決める

ちょっと遅すぎますが、ガイドブックを仕事帰りに買いました。

私たち夫婦の場合、旅行の時は夫が観光地やお店を大量に調べてくれていて、ずぼらな私はそこから行く場所を選ばせてもらうという感じで、今回もそうでした。本当にありがたいです。

このガイドブックの切り離せる地図を持って縄文杉に向かいました。

出発6日前: 登山届の提出

コンパスというサイトで登山届を提出しました。

YAMAPも登山届を提出できますが、できる都道府県が限られており、鹿児島県は対応していなかったので、いつものコンパスで。登山届を提出するのは、富士山登山以来でした。

登山計画を登山届として提出できる? – YAMAP ヘルプセンター

出発3日前: YAMAPの地図ダウンロード

私と夫は登山をする時はYAMAPというアプリを使っているので、前もって地図をダウンロードしておきました。この準備はしておいて良かったです。

前日: 荷物を詰め終わりたかったが

上記の通りお盆までハードスケジュールだったため、前日の夜にパッキングを終わらせたかったですがその余裕がなく、まあまあ早めに起きて当日詰めました。

前日には、南のリゾートで着られるような気楽な短いパンツがないことにも気づき一瞬絶望しました。もしかして空港に洋服屋さんあるか…?と思って検索したらユニクロがあるではないですか。何かしらあるだろう、と出発前に購入することに決めました。

1日目: 移動日

バスがお盆ダイヤ!急遽新幹線を使うことに

自宅を出発し、駅までバスで行くことにしていたのですが、思い荷物(夫19kg、私13kgくらいのスーツケースをひきずりながら)を持ってバス停に行ってみると、なんとお盆期間は日曜祝日ダイヤになっているとのこと。この日は土曜日で、土曜日のダイヤで行くつもりでした。次のバスは30分先。駅から電車で空港まで行く予定でしたが急遽予定変更、新幹線で行くことにしました。この変更は大正解で、新幹線じゃなくてはあの荷物はしんどすぎました。

バス、新幹線、電車、モノレールに乗って空港に到着。まずユニクロでショートパンツ(メンズ)を買い、ラーメン屋さんで坦々麺を早食い。チェックイン、荷物を預け、保安検査場を通り、出発までのんびりしていました。

観光案内所で縄文杉への準備

飛行機を乗り継ぎ屋久島空港へ到着。観光案内所に行ったところ、前のお客さんに時間がかかっているので夫に対応をお願いし、私は明日の縄文杉への行動食・昼食を買いに近くのドラッグストアに行きました。お惣菜パンがまあまああって助かりました。

夫は観光案内所で山岳部環境保全協力金(1人1,000円)と荒川登山口からのバスの往復前売り券(1人2,000円)を購入してくれていました。これは絶対必須です。そのほかに、案内所の方からいろいろ気をつけること(バスの乗り継ぎ、17時台のバスに遅れたら本気で戻る手段がないこと、タクシーも全然ないこと)を聞けて、良かったです。

飲食店が満席・定休日・閉店で慌てる

空港からはバスで民宿へ。民宿から歩いてすぐのバス停があって助かりました。荷物をおろし夕飯を食べる場所を探しに行ったのですが、そこからが悪夢の始まりでした。歩いて5分の居酒屋は満席、今日は予約もとれないとのこと。明日はとれると教えてもらい、明日、縄文杉を見てへとへと状態でお店を彷徨うのは怖いので、20時に予約しました。この判断が大正解でした。

そこ以外は宿から徒歩30分以上のところにしか飲食店はなく、歩きながらGoogleマップで探します。よさそうなお店に電話をかけると満席。他のお店は電話に出ない。Googleマップをみると、土曜日の昼はやっているけど夜はやっていない店、土曜日はそもそもやっていないお店が多数。

最終的に本当にお店を見つけられず、宿から歩いて30分のスーパーでお寿司とシュークリームを買い、スーパー前のベンチで二人で食べました。お腹が空いていたのですごく美味しかったです。まさか初日がこうなるとは!2日目は予約していてめちゃくちゃ安心でした。屋久島では外食は予約しないと非常に危険だということを学びました。

2日目: 縄文杉

縄文杉についてはたくさん体験記があると思いますので多くを語りませんが、新婚夫婦が二人でこの苦境を乗り越えるのは、なかなか良かったなあと思います。朝早く出発、バスを乗り継ぎ登山口へ。ほとんどがツアー客の中、二人きりなのも自由な面ではなかなか良かったです。

ただ冒頭に書いた通り、とにかく帰りの時間が不安で最後の1時間の精神状態はしんどいものがありました。しかし、乗り越えてみればその経験も良かった、になってしまって困ったものです。

夜は近所の居酒屋で飛び魚の唐揚げとお寿司。たんかんジュースが美味しかったので家族のおみやげに翌日買いました。

3日目: レンタカーで屋久島1周

レンタカーを借り、お土産を買い、お土産屋さんの2階でお昼を食べ、海水浴場で足を海につけ、西部林道でサルとシカを大量に見て、滝を見て、盛りだくさんな1日でした。全部運転してくれた夫に感謝しかありません…。

4日目: 帰宅

バスで空港へ行き、飛行機を乗り継ぎ、モノレール、電車、新幹線、タクシーに乗って自宅へ。1日で6種類の乗り物に乗ったのは大変でしたが楽しかったです。これで屋久島から鹿児島までフェリーだと完璧?だったのか…。

まとめ

付き合い始めて時間があまり経っていない中、新婚旅行の行き先を決め、婚約前に予約し、そして本当に実行できた今、充実感が大きいです。婚約したり結婚した後に予約できたら理想でしたが、こういうパターンもあるのだなあと思います。

旅行の前日までスケジュールキツキツ、疲労ピークで縄文杉予定日の2日前くらいは「私は縄文杉に辿り着けないのでは…?」と思っていましたので、無事行って帰れたことは本当に嬉しいです。夫の行きたかった場所に行けたのも達成感があります。

新婚旅行ってどんなものなのかを全然調べず、普通の楽しい旅行を新婚旅行としているだけですが、私たち夫婦にとってとっても良い新婚旅行に行けたと思います。今新婚旅行を計画している方たちが、素敵な新婚旅行に行けるよう祈っております。

ところで名義問題。私が結婚前に予約したので、飛行機・宿ともに旧姓で通しました。自分の本名を名乗れないってすごいもやもやしましたが、こんな機会はこれが最初で最後だと思います。姓を変えない方が旅行の予約をするのがスムーズだったでしょう。



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