2021.8.21
「人生に点数を付けるなら、君は何点だと思う?」
誰かの何気ない日常の中で生まれたであろうこの突拍子もない馬鹿げた話題。
人生に点数を付けると言っても、それを考えている今この瞬間こそがその人生の只中であり、終着点すら誰も知らない。
例えば今20歳の若者が、今までの20年間は100点の人生だったと言ったところでその後100歳で死ぬまでの間0点の人生を歩んだとするならばそれは何点なのだろうか。
例えば服や食事、風呂や洗濯と言った身の回りの事を何でもしてくれる人が居て、デスクワークに追われることも無く社会の中の人付き合いに悩まされることも無いどこかの国の王族が居たとしよう。傍から見れば100点の人生だとも言える彼らは、自身の人生を100点だと言うのだろうか。
つまりこの問に答えはない。ただ、答えを求める事だけが正しいとは思わない。
人は考える生き物だ。常に思考し、前に進む生き物なのだ。
この馬鹿げた話題の中には、人生を振り返り己の身に降りかかった出来事を思い出すという過程が含まれている。
つまり内観と自戒。この2つの機会を得る事こそが、この問によって生まれる最大の利点と言えるだろう。
以上を踏まえた上で私も、この問の出題者達の末席に名を連ねてみるとしよう。
「人生に点数を付けるなら、君は何点だと思う?」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?