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初めて北極に挑んだ話

2020年1月某日、我々は北極の地へと足を踏み入れた。
(東池袋店)

まず食券買うとこを写真なり動画なりに収めようと思ってたが忘れた。
しかたない、よくあることだ。

購入したのは、北極・ライス・背脂。
それとLINEのクーポンでゆで卵を。

食券を店員さんに渡し、
店内をキョロキョロする気持ち悪い客を演じながら待っていると、
わりかし早めに着丼。

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あ、想定より器が一つ少ない。
背脂が別皿じゃなかった。
まあ仕方ない。食べよう、と思う。

これが北極かぁ〜という感じの真っ赤なビジュアル。
そして結構もやしも乗っかっている。
ちなみに中本来店は2回目。
1回目は渋谷店で蒙古タンメンを食べた。
会社の先輩に連れていってもらったのだが麺が美味かった記憶がある。

さてそれでは
背脂が浮いているところを避けてレンゲでスープをすくう。
一口目。あら、こんなもんじゃんかいや。
思っていたほどのインパクトはなかった。
辛さにおいても味においても。

当然このあと地獄が始まるわけなのだが。

北極レポにおいて、
一口目の感想は「辛!!!」となるパターンと
今回のように「思っていたほどは…」となる
2パターンに分かれるように思われる。

スープをもう一口、うむいけるぞ。
そして中本の中太麺をすす…れない。
「スッ」とすすりかけて「これ以上いけない」となってやめた。
一瞬の「スッ」だけで刺激が喉の奥まで届いたのだ。
これはゆっくり麺を口に入れていく必要がある。
1000%むせるし、スープが服とか口の周りに跳ねたら嫌だ。
ゆっくりもぐもぐと食べる。
舌の上にバッと辛さが来るわけではないから割といける。
でもまあ辛いことは辛いので、今度は茹でもやしを食べてみる。

オアシス!!

過酷な環境下での死闘において
安らぎを与えてくれる存在のように感じられた。
そして気付いた。

そう、すでに死闘は始まっていたのである。
「うむ、いけるぞ」とか思っていたはずなのだが、
体は既にオアシスが必要な状態になていたのだ。

一度甘い蜜を吸ってしまったらもう元には戻れないのでる。

だんだんと辛くなってくる。ここは「からい」じゃなくて「つらい」ね。

食べ始めてまだ数口なのだが既に腹がモワモワしてきた。
なんて表現したら一番共感してもらえるか分からんが、
とりあえずモワモワだ。

これは明日やばいぞ…と思いつつ、
しかし翌日は「家でのんびり過ごす」という予定しかないため、
そのときの私は無敵であった。
予定がないわけではない。家でのんびり過ごすのだ。
とまあいろんな思惑を巡らせながら
背脂だけをすくって口に運んでみたり、
スライスゆで卵の端っこの白身を食してみたり。

そしてまたライスが格段にうまい。
(失礼、半ライスだ、これ重要)

特にどうということはないが美味いのだ。
別にライスに合うスープというわけでもなく、
ただただ口に入れるライスが美味い。

食べ進めていくうちに鼻水がやばいくらい出てくる。
普通のラーメンを食べる時もめちゃめちゃ鼻水でるのだが、今回はすごい。なんか目もうるうるしてくる。
しかしこの時点で汗はそれほど出てきていなかった。

その後もゆっくりと食べ進める。
さてさて段々しんどくなってくるわけで、、
ここで水をグビッと飲み、コップに水を注ぐ。
最初からゆっくりめに食べていたためペースが落ちることはないが、
ティッシュで汗を拭く頻度がどんどんと高くなる。
箸を口元に運ぶより、
ティッシュを額に当てる方が多いんじゃないかってくらいだ。

とかまあ言っているうちに麺はほぼ食べ終わり、
丼の中はもやしと小さめカットの肉が残っている状態に。
レンゲで具をすくい、スープを切るようにして口に運ぶ。
そしてここでようやく入っていた肉が豚バラであることに気付く。
美味い。肉うまい。
少量しか入っていないがゆえにありがたく、美味しく感じる。
そして結構ライスも残っていたため、
辛辛豚バラを口に入れつつライスも放り込む。
うまい。肉と米最高だ。

そして具も食べ尽くし、丼の中はスープだけの状態に。
しかしライスはまだ4口分ほど残っている。
一呼吸置いて、スープをレンゲですくって口に運ぶ。
あれ?イケるな。。。

辛さに慣れてきたのか、
さっきまでのツラさが軽減されているような気がした。

スープを飲み、ライスを一口。
スープを飲み、ライスを一口。
ライスを一口、ライスを一口。

ンごちそうさまでした!!!

流石に普通のラーメンを食べた後のように
最後水を飲んだあと、
もう一口だけスープ飲んじゃうやつには至らなかった。

なんかほんとにヤベェヤベェ言われるから身構えて行ったが、
そんなに食べられないほどではなかった。
結局、滝のように汗をかき、シャツの襟はしみっしみになったのだが。

そしてアウターを着て、マスクをして、丼ぶりをカウンターの上に上げる。
「ありがとうございまーす」と店員さんが言ってくれる。
「ごちそぅ#@/$€3*〜」と返す。
ごちそうさまでしたと言いたいのだが
自分でも何を言っているのか分からなかった。

そして店を出る。
初めてティガレックスの討伐に成功したときのような気分だ。

外は煌めいて見えるような気もしたが、
金曜夜遅くの池袋、そんなに綺麗ではない。

そして冬場はいつもマスクをして歩くのだがこれ、、
息を吐くと灼熱ブーメランを放っているかのようであった。
吐いた息が全て跳ね返ってきてマスクの中で灼熱空間が生み出される。
唇がヒリッヒリである。
流石にな…と思い、口元だけマスクを外して息を吐く。
いや最高。解き放たれた。

しかしなんだか気持ち悪い。
二郎ほどの量は食べてないのになんか吐きそう。
なんか風邪ひいたときの感覚。
こわい。

いつもラーメン食べたあとはアイスを食べたくなるのだが
このときは何も食べたくならなかった。
むしろいつも以上にアイスが食べたくなってもおかしくないのに。
ヒリヒリする唇に
アイスクリームをベタベタに擦り付けたい思いもあったが、
これ以上胃に何も入れたくなかった。

そんなわけでふらふらと歩きながら熱を冷ましていく。
もう二度と北極は注文しないだろうなぁ、と。
そして人に誘われない限り中本にすら行かないかも、と。
(二郎と同じで無性に行きたくなる日が来るかもしれんが)

4日後くらいに行きつけの煮干しのラーメン屋に行きたくなった。

一旦寝て、次の日は明治エッセルスーパーカップでも食べたい。


てかなんで北極なんだ??エジプトだよな??

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