「おもてなしマインド」のある人とない人
「おもてなし」を大切にしている日本人ですが、誰もが「おもてなしの心」を持っているわけではありません。おもてなし力のある人とない人、何に違いがあるのでしょう。
一つ目の違い。その仕事が好きでないこと。二つ目は、想像力が働いていないこと。そして、三つ目は、承認されていないことにあるのではないでしょうか。
仕事が好きではない、与えられた仕事であると感じている時には、もちろん楽しんで働くことは出来ないでしょう。ただお金を得るため時給のためにその時間を与えられた仕事でやり過ごしている場合です。仕事の意義や自分がすることの意味をきちんと理解出来なければ、当然、惰性の仕事しか出来ません。
二つ目は、想像力が働いていないこと。これには経験不足ということも影響しているかも知れません。自分に何が求められているのか、お客様や上司や同僚、係わる人々が何を期待しているのか、理解しようとする、また想像を働かせることが出来なければ、前述の『察しの心』は働きません。
最後の、承認されていないこと。 これは、自分の仕事が認められていない状態を指します。人は1人で生きているものではありません。
仕事の先には人がいて、当然目的があるのですから、それに貢献していることを認めてもらうことが重要です。
承認するのは、上司や雇い主だけではありません。周囲から「ありがとう」と声をかけてもらった経験が人を育てます。サービス業についている方が良く「お客様に育ててもらった」と言いますが、お客様の反応はその人の仕事の質のバロメーターであり、自分の存在感を感じることに繋がるのです。
3人の石工の例え話を聞いたことがありませんか。通りがかりの建設現場で3人の石工がいて「何をしているのか」と尋ねたところ、1人目は「生活のために働いている」と答え2人目は「一番の石工になるため技術を磨いている」と答え3人目は「教会を建てている」と答えたと言う話です。
「おもてなし」が出来る人は、少なくとも2人目、3人目のような志を持っている人であるような気がします。
自分の仕事が何のため、誰のためにあるのか、わかっている人は「おもてなし」もできるし、自分自身が幸せになれるはずです。