3月

小学生の頃一匹の猫を拾った。
まだ生まれたてでどうしても飼いたくて弟と母親に頼み込んだけど、どうしても駄目と言われたが猫が居た場所に戻しに行くふりをして自転車置き場に段ボールで家を作りそこに猫を隠したがそんなのすぐにバレるに決まっていて、母親は諦めたように猫を抱えて弟と三人で動物病院に行った。

生後3ヶ月くらいの女の子で名前は「たま」になった。なんでこの名前になったかは憶えてない。
子供だから最初は可愛がるも結局存在に飽きてしまい、母親と約束をしたトイレの掃除と餌やりを弟にやらせて結局最後は母親がやることになっていた。

飼い始めてから三年経った時、俺が父親にめちゃくちゃ怒られた日があった。理由は忘れたが俺も反抗して言い返したりして思い切り殴られた。

痛いし、怖いしで部屋の隅で泣いていた俺にたまが近づいてきてずっとそばにいてくれて顔を舐めてくれたりした。
その夢を今朝見た。たまの鳴き声はもう憶えてないけどたまのかぎしっぽの形は今でもしっかり憶えている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?