こんにちは!ねこぴ(@necopippipi)です🐱
遡ること2年前になりますが、2020年9月に福永活也に「パパ活」「パハ活」で発信者情報開示請求され、2021年3月には残念なことに福永に対して「開示」が決定されました。
その後2021年12月に裁判(本訴)を起こされましたが、結果「請求棄却」の判決を勝ち取りましたので振り返ります。
ネットでの発信(書き込み)を元に、実際に訴えられるとどんなことが起きるのか、社会的意義があると思いますので、一例として(やや特殊なケースですが)参考にしてもらえれば幸いです。
「プロバイダ」開示しといたからねっ!→東京地裁から訴状の束が送達されてくる
開示請求裁判が決着し、プロバイダから開示されたのが2021年3月でした。
その後、別件ではあちゅう(伊藤春香)からも開示請求され、それが決着した2021年の年末、東京地方裁判所から訴状の束がやってきました。
てっきりはあちゅうから訴えられたものと思っていたのですが、開封してみたら原告は福永活也。
さすがにこの量、いくら福永活也に対してでも🐱では太刀打ちできないので、代理人として、同じく福永から🐱の作ったツール絡みで訴えられていた縁もあって、高橋雄一郎先生(@kamatatylaw)に訴状が届いたその日のうちにお願いしました。
ツールや訴状公開の著作権関連の為か、所轄が知財部でした。
知財のプロである高橋先生にお願いしたことでとても心強かったです。
訴えられた内容
訴状全文はこちらからどうぞ。
福永の主観で書かれているので、🐱がまるで極悪人のような印象をもたれるかもしれません。
要約するとこんな感じ。
裁判を進めていく中で、2022年3月には「訴えの変更」もしてきます。
添付されていた証拠のうち、はあちゅう(伊藤春香)との開示請求裁判の判決文(甲30-1)は、1ページ目の原告・はあちゅう(伊藤春香)の住所にはマスキングがされていましたが、2ページ目の原告・はあちゅう(伊藤春香)の住所にはマスキングがされず、部屋番号まで書かれていました。
はあちゅう(伊藤春香)からの開示請求には、🐱が住所を公開したとしてプライバシー侵害だと訴えてきていて、それがトリガーとなって開示されてしまっています。
裁判の流れ
基本的な進行としては、お互いが言い分を書いた書面(答弁書や準備書面)と証拠(書証)をそれぞれ裁判所に提出し、主張を繰り広げていく形。
相手方(福永)から書面や証拠が届くと、🐱がGoogleドキュメントに主張を書き込んで、それ元に、高橋先生、事務員さんとメールやメッセンジャーでやり取りしながら書面を仕上げ、裁判所に提出という流れで進めていきました。
🐱の期日はこんな感じでした。
裁判所の法廷で進行するのではなく、弁論準備としてTeamsを使ったWeb会議で進行する形を選びました。
Teamsを使うとはいえ、自宅からは参加できないため、🐱もできる限り蒲田の高橋先生の事務所へ伺い、同席しました。
web期日に裁判官と話すことは「原告の提出した書面は準備書面○と第○号証から○号証、被告の提出した書面は準備書面○と第○号証から○号証ですね。追加主張はありますか?いつ提出しますか?」「では次回は○月○日にしましょう。」といった事務的な感じ。
法廷での弁論1回目も、裁判官から「書面はこれでいいですね?」と確認され「では8月30日に判決です」で終わりです。
🐱の場合は尋問もなかったので、裁判官から「なんでこんなことを書いたんだ!?」と問い詰められたりだとか、原告と直接対決するようなこともありません。至って事務的。
闘うこと8ヶ月、判決の結果は……🎉
請求棄却(福永活也の敗訴)となりました🎉
判決文はこちらから。
訴えられた要点別に整理してみます。
パパ活
…など、計29ツイートが対象に。
「パパ活」がもともと多義的な言葉で、「対価関係を前提に女性と肉体関係に及んでいる」と認識されるとは限らないことを前提に、
あの寿司パーティ写真も、福永本人が証拠として添付していて、
裁判期間中にも関わらず、公開されたこの動画でもはっきり言っていますね。
結果、福永がパパ活をしている事実を摘示しているとは言えないし、「女子大生寿司パーティ」を「パパ活」と評価していると読み取れるだけ。
福永の社会的評価は下がらないし、福永に対する侮辱でもないし、違法でもないとの判断になりました。
🐱の裁判に前後して、オードリーさん(@juken_oodorii)も同じように「パパ活」「パパ活也」で訴訟を起こされていましたが、一足先に棄却になりました🎉
余談ですが、一連の「パパ活」関連の福永からの反論で、無事有難いお説教を頂戴しました。
ガムテ
…など、計31ツイートも対象になっていました。
特に検討されることもなく、侮辱ではないというご判断でした。
底辺
…など、計10ツイートが対象でした。
2020年10月までは「ゴミ」「カス」「底辺」と繰り返していました。
福永が「底辺」を口癖にしていることを揶揄しているので、侮辱ではないというご判断でした。
「福永なんか毒でしかなく、価値もなにもない」
互いに相手を批判している状況下で、福永の受忍限度を超えた侮辱ではないというご判断でした。
自称弁護士
侮辱ではないというご判断でした。
「洪水に巻き込まれればいいのに」
福永は準備書面で、「母親にアドバイスできるかもしれないとの思いでの問いかけをしてみた」などと述べています…
この投稿当時、熊本県、鹿児島県で大雨によって多数の犠牲者が出ている状況でした。
このような中で
福永の受忍限度を超えるほどの侮辱ではないと判断されました。
宏洋さんリツイート
脅迫には当たらないというご判断でした。
発信者情報開示請求の書面と訴状公開
福永は、損害だとして、🐱の投稿についた引用RTのスクショを大量に送りつけてきたものの、損害がないとのご判断でした。
「依頼人の住所を他人に教えちゃうような弁護士」
福永の主張では
さらに準備書面では
はあちゅう(伊藤春香)が本当に「どうせ知られるからこのままで良い」なんて言ったのでしょうか…
固有名詞がないので社会的評価は低下しないという判断でした。
🐱ツール
Twitterの「利用規約 ユーザーの権利およびコンテンツに対する権利の許諾」と「開発者利用規約 開発者契約及びポリシー」を元にした判断となりました。
これらの規約と🐱が提出したソースコードを元にして、
福永が利用規約に同意していることで、著作権、著作者人格権は侵害していないとの判断になりました。
福永の「敗訴」が確定したので、訴訟費用を請求しました。
高橋先生と事務員さんに方法をお教えいただいて、自分で申し立てをしました。弁論準備で進めていたので数千円程度ですが、きっちり請求していきます。
東京地裁 民事46部に
・訴訟費用額確定処分の申立書 及び 費用計算書 正本
・切手 1,089円
を、
福永には
・訴訟費用額確定処分の申立書 及び 費用計算書 副本
をそれぞれ送ります。
3週間ほどで確定して「訴訟費用額確定処分」が発行されました。
福永には裁判所から正本が送達されましたが、郵便局での保管期限が過ぎ、裁判所に戻されてしまったとのこと。
🐱は移転したての中目黒の庁舎に取りに行きました。
これをコピーして、福永に郵送とFAXで請求書を送りました。
これを書いている10月29日時点でまだ振り込まれていません。
訴訟費用確定処分の正本すら受け取っていないので、いつになることかわかりません。
(2022年11月9日追記)
10月31日までと期限を切っていましたが、11月9日に入金がありました。
これで、一連の裁判はおしまいです。
最後に
2022年10月1日の法改正で、発信者情報開示請求の手続きが一部簡素化されています。ネットで発言したことを元にして裁判を起こされやすい環境になっています。
投稿をしたことで、もし個人が特定されても、毅然と反論し対処することで、本来払う必要のない示談金や賠償金を払わずに済むこともあります。
この記事が(やや特殊なケースですが)参考にして頂ければ幸いです。
改めて、一連の裁判に対してご協力、ご声援頂いた全ての皆さまに御礼申し上げます。
おまけ
原告、福永活也の期日前後の大変趣深いツイートをピックアップしました。
日本一稼ぐ弁護士は品格が違いますね。