マガジンのカバー画像

小説

3
運営しているクリエイター

2016年5月の記事一覧

記憶と現実

夜になっても暑いのには変わらない。

しかし、どこか懐かしい音楽が、と言うよりも民謡に近いようだが、その音と風鈴の音が入り交じって涼しい気分にさせてくれた。

ただ、いつしか行ったお祭りであったが、もともとお祭りが簡素だったのか、自分が大きくなったのか、分からないのだけれどもあまりにも出来映えの良いものには見えなかった。

これがお祭りなのか。

そう感じた青年はその場を立ち去った。

そのとき、

もっとみる

倒産?

目が覚めると携帯には一通のメールが。
休みの日に仕事のメールを見るのは億劫ではあったが、一応開いてみることにした。

【倒産】

その二文字であった。

しかし、特に動揺はなかった。
むしろなぜか清々しい気持ちであった。

同僚に確認したら同じメールが届いていたとのことだった。

休みの日ではあるが会社に集まって欲しいとのことだったので、向かうことにした。

それにしても今日はとても暑い真夏日であ

もっとみる