はじめてみる

もうすぐ50になるので、新しいことをはじめたくなった。

はじめるためには、まず捨てることからしないと、と教えてもらって、なるほどなと思った。

それでちょっと捨てた。

さあ捨てるぞ、とがんばらなくても終わってゆくこともある。

この春はわりとそういうことも重なって、自分を見つめなおすいいチャンスだ。チャンスなんだから、何かはじめてみようと思って、ここにたどり着いた。

15年前に、新しい家に住みだして、犬も飼いだして、仕事も転機が近づいてて、よし、何かはじめようって思ってはじめたのがブログだった。

おもしろくて、はまった。

ブログが生活の一部になって、つながりもできて、うわあ、すごいなこれ、世界とつながってるやん、とワクワクしたのを思い出す。

そのうちSNSが当たり前になって、ぼくにとってのブログの存在が変わっていった。

写真を撮るのはずっと好きで、ブログにもアップしてた。デジカメも進化して、アップした画像の質もどんどんよくなっていく。パカパカケータイで撮った写真なんかは今見るとちょっと笑える。

かといってぼくが撮る写真なんて写真家の方が撮るようなイケてるものでもなく、ただのスナップで、日常を切り取ってるだけのものだ。まあそれでいいと思ってて、自分の生活の記録として日々のことを残してきた。

文を書くのも楽しくて、頭の中に浮かんだ言葉を綴ってたんだけど、いつの間にかだんだんと写真だけになっていった。

言葉はツイッターでつぶやく程度になって、落ち着いて文章を書くという行為をしなくなって、さあ書こうと思っても、うまく書けなくなってきてるように感じて、余計に書かなくなってしまった。

その代わり、写真を撮るのは楽しくなってきてて、カメラとレンズの魅力にはまった。写真が趣味と言えるようになって、ええ年したおっさんが毎日ワクワクレンズ探しをしてたりする。まあ自由に使えるお金がないとできないことなので、この年になってこそ、なのかもしれないけど。

息子の大学受験が終わって、家族の時間がきっと変わってゆく。3つ上の娘も自宅から通ってて、息子もきっと自宅生なんだけど、親の手から離れてゆくのは間違いない。

夫婦だけで過ごす時間、1人で過ごす時間にやりたいことやって過ごしたい。心躍るようなことを探しながら暮らしたい。

noteで何が見つかるかわからないけれど、新しい場所で新しいことをしてみるだけで、いい変化があるかもしれない。そう思ったので、はじめてみる。

ぼくの好きなことであふれた場所にしたい。