ジョン・カサヴェテス「ラブ・ストリーム」
人物のクロースアップがこれほど存在感のある映画は珍しい。
冒頭の作家の家で何のためにそこにいるのか分からない女性(愛人?)の一人に作家であるカサヴェテスが「最も楽しいことは何か?」と尋ねる。その女性をクロースアップで捉えるのだが、彼女が「料理」「夢」と答えるだけの表情の素晴らしさは何とも表現できない。
数々出てくるカサヴェテス、ジーナ・ローランドのクロースアップは言うまでもなく素晴らしい。
これらのクロースアップは物語上のキャラクターの心理や物語の要素としてのキャラクターの性格や役割を超えた何かが感じられる。
名台詞のいくつか。
「人生は自殺や離婚や子供を殴ることの連続」
「愛は流れのようなもの」