長年"プレイヤー”だったデザイナーが自分の会社をブランディングしてみた 〈前編〉
パッケージデザイナーのカジハラです。
今回は、自社のブランディングについて記事にしたいと思います。
印刷会社のインハウスデザイナーとして約16年。正直に白状しますが、私は長らく「プレイヤー」でした(というか社内にプレイヤーしかいなかった汗)。プレイヤーとは「ひな型(形状・コンセプト等)の決まった案件からクライアントさまの意図を汲み、デザインに起こして提案する」こと。
品名や形状すら決まっていない依頼からたたき台を起こす・・・なんて無茶ぶりもありましたが、結局は「側(がわ)」が整っていてかっこよければいいという、表面的なものしか求められていませんでした。
ある種クライアントさまの好みにも左右され(いや、好みも大事な要素です。好きって気持ちは大事!)本当に効果的なご提案ができたのか・・・?好きな仕事でありながら、悶々とする日々でした。
経営(マーケティング、ブランディング)について学び、コンセプト設計やしくみ作りから広域的に提案できるスキルを身に着けたい。クライアントさまと一緒に世の中を楽しくするものづくりをしたい。
まずは実践の第一トレーニングとして自社のブランディングから取り組むことにしました。
なるべく完結にまとめましたので、よろしければご覧くださいませ。
【ポジショニング(自身の位置づけと目標)】
そんな「デザインプレイヤー」だった私ですが「パッケージデザインにたくさん携わってきた」ことと「体感的な印刷知識がデザイナーより豊富」なことが瞬時に出せる唯一の武器としてありました。
プレイヤーとしては「Web~DTP(紙)まで幅広く担える人材」が重宝されますが、「あえてパッケージデザイナーとしての看板を大きく掲げる」ことで専門性をアピールすることにしました。
まだまだ敷居を高く感じてしまうデザインの「敷居を下げ、知ってもらうこと。」「デザインを発注しやすい、ちょうどいい位置関係に店を構えること」で、潜在的なニーズを掘り起こすこともできるのでは?そんな思惑もあります。(ターゲット設定に関しては、長くなるので次章へ・・・)
【屋号(ネーミング)について】
「オモカジ制作室」という屋号。実はふと降りてきた単語から肉付けし生まれたものでした。
順番としては本来逆かもしれませんが、「名字がカジハラだし、「カジ」のつく単語・・・オモカジなんて覚えやすくていいんじゃない?」という感覚から入り、「オモカジ(面舵)」の意味を深堀り・・・
「”オモ“しろいへ、”カジ“をとる。」というスローガンが自分の理念にマッチしたので、そのまま屋号に吹き込みました。
企業理念とは、お客様や世の中を前に「自社がどんな使命を持って事業に取り組むかという宣言や目標」としてだけではなく「経営者や従業員の行動理念」でもあり・・・つまり「会社が大切にしているものは、これです!」と打ち立てることは、ブランドイメージの強化だけでなく、社員一同が同じ方角を向いて進んでいける、いわば地図のようなものです。
私の場合従業員は私一人ですが、一人だからこそこの「企業理念」は、初心に立ち返る意味でも大切にせねばという気持ちで設定しました。
【ロゴデザインについて】
デザインはアイコンにもなっていますが、こんな感じです。正直、チープですよね。もっとかっこいい、モノトーンでシュッとしたものに憧れがないといえば嘘になりますが・・・。(でももちろん気に入っていますよ!)
自社のロゴデザインに取り組むにあたって掲げたマスト条件が「とにかく覚えてもらうこと」だったので、より認知度が高く・親しみやすいものを模索した結果、出来上がったデザインです。
↑ ロゴデザイン分析はこんな感じです。
一度目にした方が「あーあの、めだまのロゴのあそこ!」と記憶の片隅にしがみつければ良いな、と。
将来的にロゴデザインをリニューアルする際にも、変えるポイントと変えないポイントが基準として設定しやすく、かつ要素として多すぎないギリギリのラインになるように作成しています。
自社のポジション設定~ロゴデザインまで一気にお伝えしました。
荒けずり感があるかもしれませんが・・・数年後に見返して、恥ずかしくななるようであれば、ひとまず成功かなと。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
次回はターゲット設定~販促ツールについて記事にしたいと思います。
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