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恩師のはなし。

こんにちは omoiyari です。


私の中学時代の塾の先生が先日旅立たれました。

ただ私が、先生との思い出を振り返るだけの投稿になるかと思います。

長いしまとまってない文章で申し訳ありません。

もしご興味あれば見てみてください。


塾に通っていたのは中学2年冬~受験が終わるまでの約1年間。
ほかの生徒に比べると短い期間しかいませんでした。
田舎町の個人塾で、先生と先生の教え子の方がアシスタントで二人、ひと学年10人ちょっとの小さい塾です。

先生は若いころ交通事故により、下半身不随で車いすで生活していました。

昔は野球をやっていて、左投げのファースト。
普段は座っているのでわかりませんが、多分立ち上がったら170センチ後半くらいある長身で大柄な体系。
歯医者の先生になる為に猛勉強をしていたとも聞きました。




はじめの印象は、とても怖かった。
目がギョロっと、少しでもふざけたら追い出されそうな厳しい表情で、僕を見ます。軍隊の長官のような雰囲気で正直塾とは思えない空気間でした。

隣の席に着いた僕は、初日からヘッドロックをかけられて、何が何だかパニックでした。

また、車いすの塾ということもあり特殊な指導環境でした。
メインの部屋の中央に半円の大きなテーブルが置かれ、先生を囲んで8人くらいの生徒が座ります。

ホワイトボードや黒板は使えないので
先生がいつもテーブルの中央で、B4サイズくらいの藁半紙を広げ、黒・赤・青の水性ペンをつかって、丁寧に説明しながら一枚一枚書いてくれます。

藁半紙なので、同じ授業の時は使いまわせるのに、必ず新しい紙に書いてくれていました。字も独特で決してすごい上手な字ではないのだけれど、丁寧な一文字一文字でとても読みやすい字でした。
先生が使っていた水性ペンはどこか懐かしく、今では同じものを僕も使っています。

先生が説明し書いているときは、必ず僕らは話を聞くことだけに集中し、板書はそのあとまとめてすることが絶対ルールでした。

板書を書いている間は、先生は移動し一服をする。

車いすの先生は、授業が終わるとこれでもかというくらい僕ら生徒を頼ってくれます。
僕らは先生の役に立てることがうれしかった。

そして、厳しく張り詰めていた空気が授業が終わると一変して変わり、和やかなムードになる。

授業中は厳しい先生ですが、授業が終わると僕らを友達のようにフラットな目線で接してくれる先生が大好きでした。
今思うと、あんなに素直に人に頼れるってすごいことだったんだなと思います。

今思うと、中学生にこれだけの ONと OFF を身につかせている塾はそうそうないと思う。

一番思い出深い学習方法が、冬休みの宿題で藁半紙が透けないほど黒くなるまでまで、同じ紙を使って勉強するという課題。ひたすら英単語を書いていました。




時にはプライベートの時でも頼ってくれます。

釣りが好きな先生は、餌をつけてほしいから一緒に釣りに行こうと誘ってくれたこともありました。

受験が終わってからは、定期的に遊びにいき先生と話すのが僕の楽しみでした。

大学にいって田舎を離れてからも、社会人になってからも
帰省した時にふと思い出し、先生に挨拶をしに行きました。
奥さんを紹介しにも行きました。


感覚的には、恩師であり、親であり、友達のような存在でしたね。



昨日先生の訃報を聞き、先生との思い出をたくさん思い出しました。




そして一つ後悔もしました。

僕は大学受験の志望動機で、バリアフリーの環境をふやした都市計画をしたいと考えていました。
もちろん先生との生活がきっかけです。

ですが、入学後は大学生活を楽しみ、志望動機など頭から離れ、調べやすそうな卒論を書き、面白そうな会社に就職し、のらりくらり具体的な夢や目標もなく、ここまで過ごしてしまいました。

昨日まで正直忘れていました。

忘れてしまうような夢を掲げた自分に、情けなく感じました。
先生との生活をネタにするような失礼なことをしたとも思えて、とても後悔しました。

あした、先生に最後のあいさつに行ってきます。
心から誤り、喝を入れてもらい、原点を振り返ってこようと思います。



最後に・・・

先生が卒業の時に生徒全員にくれたものがあります。

メッセージが書かれたキーホルダーです。


「君、輝きを失うなかれ」


僕に書いてあったメッセージです。

先生にその意図を聞きそびれてしまったけど、期待していることはなんとなく分かる。

こんなきっかけで悔しいけれど、
社会のブラインドの中でごまかして生きてきた僕にとって、
いろいろと我に返る機会になった。


先生みててね!がんばるわ!

とりあえず、ゆっくり休んでてね!!

今まで本当にありがとうございました!








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