アルミンの強さについて
進撃の巨人アニメ最終話を見ました。
アルミンの強さって、今まで「聡明さ」や「忍耐強さ」だと思っていましたが、その根底にあるものは「身近にある幸せに気づける力」だったんですね
。
ジークはキャッチボールに気づけなかったしエレンは貝殻に気づけなかった。そして二人は破滅への道を進んでしまった。きっとアルミンがどんなに辛い状況に置かれても希望を見失わないのは、手元にある幸せを見つけることができるから。
ここで言いたいのはエレンとアルミンの優劣とかどっちが良い悪いとかではなく、ただそういうことだったんだなってこと。それに、遠いところを見て近くにある幸せに気づかないことは私を含め多くの人間にとって珍しくないのだと思います。
最終話、エレンとアルミンの「道」で、エレンの心の奥深くにあった気持ち(人を殺したいとか破壊衝動というか)に共感したアルミンを見て、この「身近にある幸せに気づける力」の偉大さを強く感じました。
だってあのアルミンが人を殺したいって思ったことがあったんです。常に理性を保とうとし、話し合いで解決できる道を模索し続けようとしてきたアルミンが。
何となく自分の中でアルミンって、心がくじけても前を向こうとする、希望を見失わない、そんな強さを持っているイメージだったんです。で、結局その強さが何からきてるかというと「身近にある幸せに気づける力」だったんだろうなと。
そう考えると、エレンとアルミンが初めて海にたどり着いたシーンについての解釈も少し変わるのでは、と思い考えてみました。
海の向こうを見て絶望するエレンと初めて見る海に目を輝かせるアルミン。全く対照的に描かれていたシーンで、二人の間に大きな溝ができてしまったことを感じていたのですが、今考えるとアルミンの中にもしっかり「絶望」は潜んでいたんだと思います。
外の世界への絶望感を抱えながらも、きっとアルミンは「エレンと一緒に海を見る」という幼いころからの夢を叶えられた喜びにも気づける子だった、というだけで。
もちろん戴冠式で全てを見てしまったエレンの絶望は計り知れないものかと思いますが、それでもやっぱりアルミンは遠くの絶望を捉えながらも手元にある幸せ・喜びに気づける人だったのは事実で。
そしてこのアルミンが持っている「身近にある幸せに気づける力」って「残酷で美しい世界」を生き抜く上でとても重要なものなんだと感じました。
進撃の巨人は本当に大好きな作品で、このアニメに出会えて良かった!と思う一方、今後の人生でこれ以上の作品に出会えるのかな…と考えては鬱になるみたいなネガティブな感情も共存しています。
もっとストーリーに絡めた感想も書きたいのですが、何しろ物語が重厚すぎて整理しきれないというか、一場面、一キャラクターに視点を当てないと私の文章力思考力ではなかなかまとめ辛いな、と感じています。
またアニメと漫画を見直して物語に浸りたいなぁ。
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