人間が人間に正しく接する為に
大それた話ではないが、人は間違える、と言う話題だ。
手出ししなければ死ぬと思えば、僕に逡巡は無い。やらずに看取る事を勧める事はあまり無い。生存確率が5%あるなら治療して欲しいのか、奏功率が90%無ければ手を出して欲しくないのか、最終的には個人の価値観によりますよね。
ただ、その価値観が医療者によってはならないと思う。患者自身が納得して決めた事ならば僕は受け入れる。必要あれば一蓮托生と思ってリスキーであっても引き受ける。迷わずに決断できる事はないので、決断ができるように情報提供してロジックをなぞったり整理するのが僕らの仕事だ。
簡単に諦める医者もいるが、何様なのかな?と思う。投げ捨てるのは人様の命。自分の限界と言うだけで手を引いてはならない。自分の能力が足りないなら足りてる相手に渡せば良いだけだろう。
医者は所詮人間だ。終末は結局見えない。だから勝手に諦めてもならないし、戦ってもならない。妥当性、公平性、個別性、これらが揃って初めて正しさは成立するのだと思う。
決して思いあがってはならない。
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