241030_N.パガニーニ ヴァイオリン協奏曲第2番作品7ほか
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オープニング
まだTシャツでいけそうな気温 もう11月だっていうのに
ドジャーズとヤンキース ホークスとDeNAとか
SNSの上では選挙行こうね投票しようねとかいうすごい投票しようという意欲ばかり目につくのに 終わってみたら普通っていうか 53%とかに落ち着くのっておかしいよね とか
たぶんはじめてご紹介する 10月の27日 お誕生日 この番組ではよく出てくる天才の一人 その天才の作 ヴァイオリン協奏曲 第2番という音楽 今日は 第1楽章から
N.パガニーニ ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調作品7
第1楽章(冒頭抜粋) I. Allegro maestoso
こないだから ドヴォルザークのチェロ協奏曲 ヴィヴァルディの四季 ヴァイオリン協奏曲 と聴いてきて 今日は こちらのヴァイオリン協奏曲
作った人ニコロ・パガニーニ
ホントはこの第1楽章の冒頭 オーケストラが少し長めのイントロダクションを取る だいたい3分くらい 第1楽章全体としては だいたい15分ほど 割合でいうとそんなに長いイントロというわけではないけど 余裕がないので今日は第1楽章の半ばから
第1楽章をだいたい俯瞰すると はじめのほうのソロヴァイオリンはいったん音楽の形を確認しておいて 後半になるにしたがって 難しいことをやり始める感じ ソロヴァイオリンに対して オーケストラは 良くも悪くもだいぶ脇役のイメージ これは協奏曲によって ちゃんと オーケストラとソロ楽器の 両方の見せ場をつくる人もいれば ソロ楽器 まぁパガニーニの場合は自分が弾くために作ってますから ヴァイオリンが見せたくてしょうがないパガニーニみたいな人もいる
今まで10年この番組 やってきた中で パガニーニ作品は ほとんど紹介したこと無い
まず簡単にパガニーニのことをご紹介すると
まず ヴァイオリンが死ぬほど上手かった
普通の人間には出来ないほどのヴァイオリン のテクニック
あの演奏は 悪魔に魂を売ったからだ と言われた
次に時代 パガニーニが1782年生まれ モーツァルトは25歳くらい 1790年くらい35歳で亡くなる ベートーヴェンはまだ若くて はじめての作品を世に出した くらいの時代
なんで時代を確認するかっていうと
パガニーニって ものすごい超人的な演奏を要求するので もっと後の時代の人 だと思ってた 意外と古いというか モーツァルトとベートーヴェンが生きてた時代の人
第1楽章 ここから ソロヴァイオリンの見せ場の部分 オーケストラの伴奏は完全休み まぁ自由に弾け 勝手にヴァイオリンの技術自慢をしなさい っていう部分 『カデンツ』 っていうんですが その部分を経て第1楽章終わっていく のでその見せ場は聴いていただく
N.パガニーニ ヴァイオリン協奏曲第2番ロ短調作品7
第2楽章(後半抜粋) II. Adagio
第2楽章 後半抜粋
協奏曲っていうのは いつも説明するように オーケストラの前に一人 今日の場合はパガニーニが演奏するヴァイオリンがいる すごい上手な人がいて オーケストラの伴奏で演奏するというのが主眼の音楽 第2楽章はゆっくり楽章 Adagio 歌の楽章
で 第1楽章はナントカ形式で書くほうがよくて 第3楽章がナントカ形式になって 第1楽章には さっきの 自由にソロがかっこいいところを見せるカデンツってのがあってそのカデンツは最後必ずこの音でこんな感じに終わって みたいな いろいろ決まりはあるんですけど 僕もソラでは言えない程度のこと
だいたいの協奏曲は 3楽章の構成になってて 第2楽章はゆっくりの楽章 前と後ろはでっかくてカッコイイやつ くらいで十分
パガニーニ 一番初めに 悪魔に魂を売ったおかげで あんなにヴァイオリンが上手いんだ というあまりにも有名な逸話を話した
ちゃんと地面に足がついているのか コンサートに行って確かめる人が出てくるくらい 伝説的にいろんなことを言われる作曲家 というよりはヴァイオリニスト
生まれたのが1782年 亡くなったのが 1840年 57歳 要するに1800年代前半に活躍したヴァイオリニスト パガニーニが使用した楽器 今も残ってて すごく有名 グァルネリ・デル・ジェズ 『イル・カノーネ』 パガニーニが没後に 誰にも演奏させるな と命じて ジェノヴァ市に寄贈したらしく 今もジェノヴァ市が所蔵している 誰にも演奏させない っていう約束は結局守られず 優秀な演奏家にジェノヴァ市が貸与 貸しているため おかげで我々も CDなどで パガニーニが演奏していた楽器 イルカノーネの音を聞くことが出来る
第3楽章 III."La campanella”
第3楽章独特なメロディラインですが この音楽なら聴いたことがある という方もいるのでは
どちらかといえば 皆さんの耳に入りやすいのはピアノの音楽として届く場合が多い このメロディの名前もしくは この楽章のあだ名と言ったほうが正確か 第3楽章 『鐘のロンド』 『ロンド ラ・カンパネッラ』 この楽章のことを ラ・カンパネッラ
こっち ヴァイオリンの方 パガニーニの方が 本来というか 本家
一番初めに作られたのがこの パガニーニのヴァイオリン協奏曲 この協奏曲自体の作曲年代も 歴史としてはすごくあやふやで 1811年と言われたり 1826年と言われたり
この音楽 フランツ・リスト っていう作曲家 まぁだいたい同時代 といっても 30年くらいパガニーニよりは年下
ハンガリー出身のフランツ・リストに ガチ刺さり
リストはパガニーニのヴァイオリンを聴いて 自分はピアノのパガニーニになるんだ と心に決めて 実際にそうなった人 パガニーニの演奏をリストが聴いたのはパリだともイタリアだとも 普通に考えれば1810年から20年ごろ
24のカプリスとかそんな曲を参考に パガニーニによる超絶技巧練習曲 っていうピアノのための 超ムズ練習曲を作っちゃって 自分でもコンサートで発表する なんてことをやる。
そのせいで まぁ当時なので 著作権法まだ機能しない頃 あの音楽素敵って思ったら自分の作品に持ってくるというのはある程度当たり前の時代
自分の作品として この第3楽章のメロディをピアノに落とし込んだのが あの有名な フランツ・リストの ラ・カンパネッラ
正確に言うと**『パガニーニによる大練習曲』第3番 嬰ト短調**
あの有名な嬰ト短調のパガニーニが出来る前に リストはパガニーニ大好きっ子なので
『パガニーニの「ラ・カンパネラ」と「ヴェニスの謝肉祭」の主題による大幻想曲』
『パガニーニによる超絶技巧練習曲』第3番 変イ短調
『パガニーニの「ラ・カンパネラ」の主題による華麗なる大幻想曲』
って 3曲も 音楽をつくってる 今有名なのは4個目のラ・カンパネッラ
リストに ラ・カンパネッラとして及ぼした影響が一番有名
当然リストといえば一緒に出てくる同時代のヴィルトゥオーゾ ショパンも大きく影響を受けていますし シューベルトなんてたった31歳で亡くなってますし、 一生を通じてお金持ちになったこと一回も無いのに パガニーニのツアー全通したっていう逸話
ブラームス 「パガニーニの主題による変奏曲」(Op.35) などにも影響を残している
というわけで 今日は ラ・カンパネッラ付き とか ちょっと失礼な呼び方をされることがある パガニーニのヴァイオリン協奏曲第2番
ディスカバー・ザ・クラシックス
【説明】ディスカバー・ザ・クラシックスというコーナーは元になった音楽とその音楽をカバーした他のジャンルの音楽などを並べて聴いて貰うコーナーです。
J.S.バッハ 管弦楽組曲第3番ニ短調 より 第2曲 Air
季節的にはもうちょっとでしょうか クリスマスなんかにちょっとフィーチャーされたりするハンドベル
イギリス生まれの楽器で メロディを演奏してる伸びやかな音も素敵なんですが ここでは低音のほうの音 ちょっと こもったような音 ハンドベルのマルテラート たぶん 持ち上げて鳴らすと響いちゃうんで 響かせずに テーブルに置いてバチで叩くとか テーブルに打ち付ける とかしてると思います。
おなじみの曲 G線上のアリア
もともとはバッハの 管弦楽組曲 オーケストラルスーツ 第3番っていう組曲の 第2曲 緩徐楽章
ヴィルヘルミ っていう 1800年代終盤戦くらいの ヴァイオリニストが もともとニ長調だったこの曲を ヴァイオリンで弾きやすいように ハ長調に転調した
そしたら ヴァイオリンの G線 って言いますけど いちばん低い弦だけで演奏する なんていう まぁ曲芸みたいなもん そんな演奏が出来るようになって それから G線上のアリア って呼ばれてる。
今日はジルコンさんのリクエストで
デパペペ アコースティックギターのお二人
徳岡慶也(とくおか よしなり)
三浦拓也(みうら たくや)
人気のお二人の演奏でG線上のアリア
パガニーニって 逸話が多くて 話すときりが無いくらい話せそうな気がする パガニーニのことを気軽に知りたいと思ったら やまみちゆかさん っていう漫画家さん まず名前で検索して たぶんそのやまみちさんが 趣味で ここ1年位で たしか3ヶ月前くらいに完結した パガニーニマンガ NOTEで公開されてる
番組後半はたくさんのメッセージで盛り上げていただきました。ありがとうございました。
今日はここから10月にあまりちゃんとできなかった FM八女のキャンペーンランアンドウォーク 運動会の音楽
K.アルフォード ボギー大佐
サルゴリラチンパンジー
米英合作映画の『戦場にかける橋』 で使用されてからは クワイ河マーチとも呼ばれる音楽
イギリスの作曲家アルフォードの作品の本来のやつが聴いてる方 クワイ河マーチの方はスネアドラムに口笛で演奏されてる場合が多い
ちなみに『戦場にかける橋』より『クワイ河マーチ』
J.オッフェンバック 喜歌劇『地獄のオルフェ』 序曲より第三部(カンカン)
ジャック・オッフェンバックのオペレッタ 地獄のオルフェ 3部からなるで序曲からその第3部 カンカン部分 フレンチカンカン ヒラヒラのいっぱいついたスカートの前を持ち上げて足を蹴り上げて集団で踊るやつ パリのムーランルージュのカンカンが有名
G.ロッシーニ オペラ『ウィリアム・テル』序曲より第4部(スイス軍の行進)
こちらもおなじみ 歌劇 ウィリアム・テル 序曲より これも大規模な序曲なんですが 第4部と呼ばれる スイス軍の行進の部分。またはじめから聴いてみたいところですね。
お別れの曲
D.カバレフスキ 組曲『道化師』より 『道化師のギャロップ』
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