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240918【本編】J.シベリウス『フィンランディア』 (Finlandia) 作品26 ほか

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オープニング

まだまだ暑い9月
一昨日 ベートーヴェンの第九を聴いてきた  九大フィルハーモニーオーケストラ 日本人が第九を初めて演奏した オーケストラ その九大フィルが日本人ではじめて第九を演奏したのが今から百年前 それと 第九が作曲されてから今年で200年 っていうのを記念して 行われた特別演奏会
なのでまぁ 年末の第九 っていうのとはちょっと違う 第九を聴くと少し 今年も終わる感じがしてきます 今年 3回聴きに行って 1回弾く予定で その1回目。
第九の演奏会も増えてきた  第九くらいは聞き慣れるといいんじゃないかな。で、是非コンサートホールで聴いてみて。今年もざっと考えても 佐賀県民第九 久留米第九 僕出るやつですが あと 九響の第九 近辺だけでもたくさん

今日の音楽の話
今日は 明後日20日にメモリアルデーやってくる作曲家 ジャン・シベリウス 取り上げようかなと思います。 9月20日はなくなった日 まずは前半 シベリウスの明るくて美しい音楽 弦楽合奏 そこから シベリウスの 黄泉の国を表す 暗く不気味な それでも美しい音楽 まずは こちらの 明るく美しい音楽から楽しんでみてください。

J.シベリウス アンダンテ・フェスティーヴォJS34

ジャン・シベリウス アンダンテ・フェスティーヴォ という音楽 弦楽合奏 オーケストラから管楽器と打楽器を除いたやつで 主に演奏されます。 シベリウスは  曲の一番最後 ほんの数秒間 ティンパニを書いていて 本来はそっちの編成が正しいというか。 ティンパニ省略されがちだけど みたいな感じ

この音楽 唯一の シベリウス本人が自作をフィンランド放送交響楽団を指揮したレコードが現存して CDも売ってる 今のところ持ってないのでお聞かせできない この演奏より 少し落ち着いてゆっくりとしたテンポを取っている YouTubeで聞けるので興味のある方は  シベリウス コンダクツ シベリウス とかで検索

今日はまず 明るく美しい弦楽合奏の音楽 アンダンテ・フェスティーヴォ 5分程度 あまり長い曲ではない この曲の次は同じくシベリウス 少し暗く恐ろしい それでも美しい 黄泉の国の物語の音楽を聴いていただく。

J.シベリウス レンミンカイネン組曲作品22より第2曲『トゥオネラの白鳥』

黄泉の国の物語。 ジャン・シベリウス レンミンカイネン組曲という 4曲の交響詩からなる組曲があり 4曲つなげて演奏するのが本来なのかも その中で第2曲目 こちらの トゥオネラの白鳥 っていう音楽が最も人気が高くて 単独演奏の機会も多いと言われている が 僕はコンサートでは聴いたことがない。たぶん学生オーケストラとかではこの曲単独では取り上げづらい。なんでか

曲を通じて コーラングレ イングリッシュホルン っていう楽器のソロが続いて 大活躍しすぎ。 もちろん 特別にコーラングレがうまい人がいるとか そんなことで選ばれることはあるかもしれないけど

このコーラングレっていう楽器 オーボエと同じような構造。演奏もオーボエ奏者が 少しでっかいコーラングレと持ち替える たぶんコーラングレ専門の奏者というのは居ないんじゃないか

コーラングレ イングリッシュホルン 同じ楽器を指します フランス語と英語 コール アングレ イギリスの ホルン イングリッシュホルン です

聴いていただいておわかりかもしれませんが コーラングレは オーボエよりも音が低くて 音色も ファゴットに近いというと誤解をまねくか オーボエの直線的な音に対してちょっと鼻の詰まったというか 直線的に対して言えば丸い音がする はっきりに対してぼやけたくすんだ っていう言い方をするとコーラングレ奏者に怒られるかも
現在と形は違いますが古典時代バロックの時代から存在した楽器で バッハやハイドンモーツァルトの楽曲にも数少なく登場はする そんなにたくさん使われなかった中で ロマン派以降 この 哀愁のあるというか 郷愁をまねくというか そんな音の魅力に取りつかれる作曲家が増えて オーボエ奏者に持ち替えさせて再ブレイクを果たした みたいな楽器。 古い音楽にあまり出てこないから よく知ってる人の中でもけっこう新しい楽器だと思ってる方もいるのでは。
オーケストラの演奏の中で いちばん端っこ 2番か3番のオーボエが コーラングレ持ち替えをするのが見られるかも。

今日は カレワラ っていう フィンランドの叙事詩をベースにした シベリウスの交響詩集 レンミンカイネン組曲
主人公 レンミンカイネンが お姫様をゲットするために 条件として出された 黄泉の国トゥオネラの 黒い川を泳ぐ 白鳥を弓で射る というミッションを達成するために 黄泉の国に降りてゆく そんな風景を表した 不気味なのに美しい コーラングレが大活躍の トゥオネラの白鳥 

フリートーク
シベリウス 交響曲 7番まである 交響曲全部が人気あるタイプの方   まずはとっつきやすいところで 5~6分くらいの短い人気曲を2つ アンダンテ・フェスティーヴォと レンミンカイネン組曲より トゥオネラの白鳥 ここから シベリウスといえば という代表曲

J.シベリウス 『フィンランディア』作品26

(番組で流した音源には合唱は参加していません)

シベリウスの中で 一般受けでいうと一番のヒット 交響詩「フィンランディア」作品26 交響詩というジャンル 実際の風景、目の前のことがらや物語を音にするというわけで オペラの序曲を起源として 18世紀ロマン派の時代に作られはじめた新しい楽しいジャンル 部分部分が表しているものがあって非常にわかりやすい作り

少し暗く重たく始まったのはわかるはず
フィンランドがロシアから受けてきた圧政 差別 さまざまな支配と重圧。

2’26ごろ
小銃の音を思わせるような短い音のトランペット 独立を勝ち取る戦いの始まり。 緊迫した苦しい戦いは長くは続かず、すぐに曲は ちょっとわくわくするような展開を見せて 明るく響き渡る。 そしてすぐに戦いの勝利が高らかに歌い上げられたのがわかるのでは
4'50ごろ
ひとしきり勝利の凱歌が上がると曲は突然落ち着きを取り戻しまして 見渡す限りの草原に花が咲いている風景のような のどかで美しい音楽に包まれていく フィンランドの平和をあらわした部分 フィンランド賛歌 フィンランド第二の国歌と言われる部分。

その後曲はまた明るいままで勢いを増しフィンランド人すべてに明るい未来が訪れる そんなフィナーレを迎える。

当時の帝政ロシアからは演奏禁止の措置すら取られたという ロシア圧制下にあったフィンランドの希望の曲

シベリウスといえば 91歳まで長生き 今もフィンランドの誇りであり財産であるという方 以前 長生き作曲家としてもご紹介したことがありました。

先人たちのおかげで現在は明るい平和がやってきたフィンランドの姿を思いつつ



ディスカバー・ザ・クラシックス
【説明】ディスカバー・ザ・クラシックスというコーナーは元になった音楽とその音楽をカバーした他のジャンルの音楽などを並べて聴いて貰うコーナーです。


R.ワーグナー ワルキューレの騎行
(猫サイドバックさんからのリクエスト)

猫サイドバックさんからの先週のリクエスト ワーグナー ワルキューレの騎行 ワルキューレっていうのは北欧信仰の中での 女性の戦う神様

超時空要塞マクロスに出てくる VF-1ヴァルキリー のヴァルキリーと一緒 英語でヴァルキリー ドイツ語でワルキューレ 運転中に聴くと最も危険な音楽だっていうニュースが流れたことがある
スピード感  血が滾るというか いけー!って思っちゃう 深呼吸しながら聴いて

カバー曲
NHKで放送されたアニメ クラシカロイド 作曲家のキャラクターが出てくるアニメだったんですが ワーグナーのキャラが 作中で歌った音楽 

『make the revolution』 歌は ワーグナーのCV 松岡よしつぐ さん


フリートーク
今日は御長寿おめでた作曲家 シベリウスと ディスカバーのコーナーはシベリウスよりはちょっと先輩 ワーグナー ワルキューレの騎行

シベリウス 若い頃 ワグネリアンだった というか ワーグナーの ニュルンベルクのマイスタージンガー っていう作品に夢中になったとか 当時ワーグナー派とブラームス派っていう対立構図のなかで ワーグナー派としてブラームス派と乱闘騒ぎを起こしたりしたことがあるくらいは ワーグナー派だった

オペラばっかり作っていたワーグナーに対してシベリウスは オペラは ほとんど残してない シベリウスも自分はオペラに向いてないって言っていたっていう話もあるし 交響曲は非常に壮大で美しいので そのあたりワーグナーに学んだのか

今日は 記念日にちなんで シベリウス取り上げた ここからはこんな音楽聞いてみて


(演奏:相模原市立中央中学校吹奏楽部 という動画くらいしか無い程度にはマイナー曲です)

フチーク マリナレッラ序曲

ドヴォルザークとスメタナの国 チェコの作曲家で 軍楽隊の指揮者だったユリウス・フチーク

すごく有名な人じゃない。ジョン・フィリップ・スーザ っていう 行進曲で有名な アメリカの作曲家 スーザはめっちゃ有名 ワシントン・ポスト とか 星条旗よ永遠なれ とか すごい有名曲をいっぱい持ってる方

それに対して フチークは ボヘミアのスーザ と呼ばれる 行進曲とか軍楽で有名 

演奏会用序曲 マリナレッラ という音楽 10'以上もある 大規模な音楽 たぶん元はオーケストラのために作曲されていると思う 今日は吹奏楽にアレンジされたもの

実はフチークさん みんなが知ってる曲が一曲だけあって 今日はその音楽をお別れの曲として用意しているので後ほど



番組後半はたくさんのメッセージで盛り上げていただきました。ありがとうございました。


お別れの曲

フチーク 剣闘士の入場


どこかで聴いたことがある音楽  現在では サーカスマーチとして サーカスで 特にピエロの入場で流れる音楽として使われる ピエロミュージックとして世界的に親しまれている音楽 ユリウス・フチークが吹奏楽のために作曲した 剣闘士の入場 剣士の入場 と呼ばれる音楽


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