見出し画像

250205_F.メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64, MWV O 14  ほか

このNOTEに関する基本情報はこちら

【本編】のYouTubeリアルタイム配信動画のアーカイブがこちら(放送局による著作権違反対策のため音楽は流れません)

2月に入りまして 節分立春は過ぎたので暦の上では春なんですが
寒波 
家にいられるなら家で こたつに入って
目つぶって音楽でもきいててください

これから八女地域 ぼんぼりまつり とか 立花の観梅会とかはじまっていく頃 寒い寒い言ってないでちょっとずつ動いていかないと

実は今年 メンデルスゾーンが当たり年
今参加してる オーケストラが2つ あって でっかいオーケストラと小さいオーケストラ 両方のオーケストラ 年に一回 定期演奏会っていうのが行われる
その両方のコンサート メンデルスゾーンが 1曲ずつ 選曲されて 僕的に 今年はメンデルスゾーンの年になりそう

というわけで 今日は 2つのオーケストラの一つ 大きい方のオーケストラ 5月の定期演奏会 で取り上げられる メンデルスゾーンの ヴァイオリンコンチェルト

3楽章まであるんですが、 全部の楽章 つながってて 第1楽章の冒頭がいちばん有名

今日は第1楽章の後半戦 ソロヴァイオリンが ほとんど一人で演奏する場所があります カデンツァ カデンツ っていう ソロヴァイオリンの見せ場 みたいな ところがある 今日はまず そのあたりから 


F.メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64, MWV O 14 第1楽章 Allegro Molto Apassionato (前半Cut) 5’50

メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64

第1楽章終盤 ソロヴァイオリンのカデンツァ
カデンツァの最後にオーケストラが加わって この曲 第1楽章の冒頭のメロディを思い出しているところ  この悲しいメロディで始まる音楽だった

カデンツァっていうのは 伝統的には ソロ楽器にこの曲の終わらせ方任せるからね 勝手にいくらでも あんたの腕前 見せつけていいからね っていう部分  曲によっては 作曲者は何も書いてないこともあって  他の楽器の伴奏も 何も無いわけですから 好き放題勝手に アドリブで演奏してもいい やつもある 

もちろん 曲の調性は決まってて 曲を終わらせるんだから ちゃんと終わるように演奏する 和音的な決まりもある もともとは その決まりのことを日本では主にドイツ語でカデンツ って呼ぶ

このメンデルスゾーンのヴァイオリンコンチェルトくらいの時代になると この曲に関しては メンデルスゾーンが 全部の音を楽譜に書き上げているので アドリブで演奏する人はほとんどいない やっちゃダメってこともたぶん無いんだけど 作曲者が書いたカデンツァで演奏するのが一般的

これがベートーヴェンくらいの時期から一般的になってきたみたいで ソリストが自由に いわゆるアドリブで カデンツァを弾く っていう曲はだんだん少なくなっていったんだと思う ベートーヴェンのピアノコンチェルトとかには  このカデンツァはベートーヴェンが書いたやつで この違うカデンツァは シューマンの奥さん クララ・シューマンが作ったやつですよ とか 過去の有名な奏者が作ったカデンツァの楽譜が 別口に 売っていたりも

このメンコンに関してはほとんど別のカデンツァを合わせる って ダメじゃないけど 聴いたことも無い感じ

ここから第1楽章は 盛り上がって曲を一旦終わらせる 終わったー っていう 和音から 楽器がひとつだけ 第1ファゴットの音だけを細い線で引きずって 静かな第2楽章に入っていきます


F.メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64, MWV O 14
第2楽章 Andante  ~ 13’40


ファゴットが細い一本の糸を第2楽章に繋げて ここから美しいゆっくり楽章の第2楽章  このメンコンに関して言えば 第1楽章と第2楽章も 第2楽章と第3楽章も 基本的にはつながってる。

クラシック音楽のコンサート  交響曲とか 協奏曲なんかを ご経験されたことがある方は 拍手はしないんだけど 一旦 指揮者が棒をおろして 汗でもふいて オーケストラが譜面をめくって ちょっと客席から咳払いとか聞こえて っていう楽章の間の 静かな時間って ご存知と思う このメンコンに関しては 1と2 2と3の間でも 指揮者が棒をおろすことは たぶん無い。 そういう意味では このメンコンは 緊張感が途切れることが無い のも魅力の一つ。

協奏曲 コンチェルト っていうのは 交響曲の 4楽章構成とは違って Allegroを基準にした早いソナタ形式の第1楽章 ゆっくり楽章緩徐楽章の第2楽章 主にロンド形式のやっぱり早い第3楽章 という 急-緩-急 っていう構成を基本にします。 第3楽章はソナタ形式が使われることもあって このメンコンに関しては第3楽章はソナタ形式 そのへんこの番組は あえて詳細にはお話しない。

ちなみに この協奏曲が取り上げられる 久留米市民オーケストラの定期演奏会  5月の24日  あのオーケストラ すごい指揮者とかソリスト呼んでくる。 去年も垣内悠希 かきうちゆうきさん っていう 僕より10歳くらい若いかな ブザンソン指揮者コンクールで優勝した まぁ日本では プロオケを振る有名指揮者の棒でしたが 今年は キンボーイシイさん この方も こないだ始めて指揮者トレーニングで キンボーさんの棒で弾かせていただいた ソリストは 毛利ふみかさん 日本音楽財団より、1717年製のストラディヴァリウス「サセルノ」を貸与されてらっしゃるので おそらく メンコンは そのストラディヴァリウスで 弾いていただけるはず

ここから 第2楽章は 第3楽章に入る直前で Allegretto non troppo やりすぎない程度のAllegretto っていう指示の第2楽章の中間部を思わせるブリッジがホ短調で14小節くらい書いてある この部分が第2楽章なのか第3楽章なのか意識したこと無いのですが たぶん第3楽章の冒頭でホ短調からホ長調というブリッジと読むのが自然かも

そこから ホ長調で Allegretto molto vivace すごく快活なAllegretto という指示に変わって ゴキゲンな第3楽章に入っていきます しばらくその幸せを味わっていただきたい

F.メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64, MWV O 14
第3楽章 Allegretto non Troppo

今日は第1楽章を大幅にカットしちゃって 第1楽章の冒頭を聴いてないので 雰囲気をお伝えすることしか出来ないが このメンコンっていう音楽は 今日聴いた部分の中では あのカデンツァの最後に思い出したはずの 第1楽章 悲しいメロディ あのメロディで本来始まる その冒頭の悲しみを この 快活で楽しい 最高の幸せにつなげる音楽だったことを覚えておいて

カバー曲もあるんで この後 ディスカバーのコーナーで 第1楽章冒頭 聴いて頂く予定。

そして 5月 我々のオーケストラ 久留米市民オーケストラ に キンボーイシイさんのタクト・毛利ふみかさんのストラディヴァリウスで 演奏される メンデルスゾーンのヴァイオリンコンチェルト できれば久留米シティプラザに聴きに来ていただけると満点。5月24日 開演18:00 の予定スケジュールに書いておいていただきたい

当日は メインになる交響曲を ドヴォルザーク 交響曲第9番 新世界より これも ボヘミア チェコに生まれたドヴォルザークが あなたはチェコの音楽を作ったのだから アメリカの音楽を作りに来て とお願いされて ニューヨーク・ナショナル音楽院の院長として アメリカにわたったときに作った 大のつく人気曲。



ディスカバー・ザ・クラシックス


【説明】ディスカバー・ザ・クラシックスというコーナーは元になった音楽とその音楽をカバーした他のジャンルの音楽などを並べて聴いて貰うコーナーです。



F.メンデルスゾーン ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 作品64, MWV O 14 第1楽章 冒頭部

さきほど飛ばした冒頭部 カデンツァの後よりももっと静かな悲しみとして始まる。

というわけでこのメロディのカバー 1曲だけ単品で購入したトラックで まだご紹介したことがなかったやつ
カバーされているのは ほとんど曲の冒頭だけ
トゥ ベニュ
フランス語で まぁ大丈夫だ みたいな意味らしい
フランスのラッパー メネリク のナンバー

https://youtu.be/_4n0fuqz08A?si=Vqs7rzcXs-B3mRMH

Tout baigne / Ménélik




番組後半はたくさんのメッセージで盛り上げていただきました。ありがとうございました。




メンデルスゾーンのコンチェルト ドヴォルザークの新世界 ベートーヴェンのレオノーレ第3番っていう 大人気曲3つ揃えたようなコンサートなので楽しみ

さてところで

何週か前のことなんですけど ヨハン・シュトラウス2世ご紹介したときに 番組後半で ウィーンの森の物語っていう音楽 おかけしたんですよ 覚えてないかもしれないけどさ
それでね その序奏で使われていた ちょっとめずらしい楽器をね その時はちゃんとメモせずに来てたもんだから テキトーな解説しちゃったんでちょっとやりなおそうと思って
とりあえずそのときの その珍しい音の楽器 聴いてみて下さい

https://youtu.be/pAsC6P1ty5k?si=iT0oO5QHeB9vECLD&t=163

ワルツ『ウィーンの森の物語』序奏 ツィター独奏部
ツィター っていう楽器です
僕そのとき ツィターが 両手にバチを持って弦を叩いて音を出す 打弦楽器だった気がしてて 打弦楽器って言っちゃった 大きく間違ってて ツィターは 弦を弾いて音を出す 撥弦楽器 が正しい

https://youtu.be/oQubwWQTAnk?si=XVtOQfT-1TqpVh1P&t=572

太陽がいっぱい / アントン・カラス
で今日は ツィターの演奏 少し聴いていただこうと思ったんですが
もうずいぶん昔の それこそウィーンのツィタープレイヤーで アントーンカラスさんという方がツィターの演奏家としてはいまだに 日本では一番有名  日本にはツィターをちゃんと演奏できる人は ものすごく少ない 

ウィキペディアには
秋篠宮文仁親王(あきしののみや ふみひとしんのう)の奥様 お妃様
文仁親王妃紀子(ふみひとしんのうひ きこ) 様のページに
楽器はピアノの他にチターの演奏が出来る。


天皇一家は各自演奏の出来る楽器を持ち寄り合奏を楽しむことがあり、時々、皇室ニュースにも取り上げられることがある。ピアノは美智子皇后が得意とする楽器であり、合奏の際には皇后と同じ楽器ではなく別の楽器で参加を、との考えから、以前より興味のあったチターを内藤敏子に師事し本格的に習い始めた(実母もチターを習っている)。今では趣味のひとつに挙げている。眞子内親王出産後にはウィーン民謡を弾き語りしたことも報じられた


テーブルの上においた 平たい箱 の手前半分に ギターみたいな指板とフレットがついてて そこに5~6本くらい弦が張ってある そっちの弦と右手の親指で メロディを演奏して
30本ほどの開放弦 弦そのままの音を出す弦がたくさん 右手の 親指以外で演奏する ハープを弾きながらギターを弾くような楽器
で ツィターといえば 一番有名な音楽が こちら

https://youtu.be/HC1R3bnWyTE?si=2JwkpnZ0oaLcnQ35

第三の男 / アントン・カラス
ウィーンを舞台にしたミステリー映画 第三の男のテーマ
なっちゃんに聴かせると エビスビールのテーマソングだと言うと思いますが
もともとは映画のテーマソング 演奏しているのが アントーンカラスの ツィターっていうこと
広い意味ではピアノも打弦楽器になるんですけどね ピアノの音を出してるところ見たら弦を叩いてるのわかると思うんですが
もっと簡単なというか もっとご先祖の打弦楽器になると 両手にバチを持って 弦を直接叩く っていう演奏方法になるんですが その ピアノのご先祖 バチで弦を直接叩く楽器 ハンマーダルシマー っていう楽器の音も聴いていただこうと思って持ってきました。

https://www.youtube.com/watch?v=s9n4CrsFqCI&ab_channel=Ken%27sDulcimerChannel

テルーの唄 / 稲岡大介&小場真由美(この音源の動画は無かったのでハンマーダルシマーの演奏動画です)


知床旅情 / 趙勇(曲の演奏動画ではなく趙勇さんの紹介動画です)

揚琴の演奏 趙勇さん
中国から帰化されて 今は 佐賀県多久市に 多久聖廟っていう 孔子を祀った 孔子廟がある 

音楽講師として紹介されてる 揚琴の演奏家

多久にお店がある 中華料理大清花 っていうお店が 奥様のお店




いいなと思ったら応援しよう!