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ゆとりのねえ奴も、ゆとりですがなにか

どうも、青春ボーイです!
note楽しすぎて、ハマりました。
これで日々、喋りすぎずに済みそうです。

ゆとりですがなにか。
このドラマをご存知でしょうか?
最近は映画化でも話題になりました。
今回は、ゆとりですがなにかの個人的に好きなセリフを語りたいと思います!


※ここからネタバレを含みます。



概要

2016年春に日本テレビ系列で放送された連続ドラマで、主演は岡田将生さん、脚本は宮藤官九郎さんです。
岡田将生さん演じる坂間正和、松坂桃李さん演じる山路一豊、柳楽優弥さん演じる道上まりぶのゆとり世代3人が、日常でさまざまな問題に直面し、葛藤する物語です。
2017年夏にはスペシャルドラマの純米吟醸純情編を前後編で放送。2023年秋に続編映画のインターナショナルが公開されました!

https://www.ntv.co.jp/yutori/

正和の彼女で、同期入社の上司は安藤サクラさん演じる宮下茜。
山路が担任を務めるクラスに実習生としてやってくるのが吉岡里帆さん演じる佐倉悦子。
そして、まりぶの父親であり、レンタルおじさんとして1時間1,000円で若者の相談相手になっているのが吉田鋼太郎さん演じる麻生厳です。
配役も素晴らしいですね!
また、主題歌は感覚ピエロの拝啓、いつかの君へ。挿入歌も同バンドのO・P・P・A・Iとなっています。

あらすじ

食品会社みんみんホールディングスに勤める坂間正和は、坂間酒造を営む坂間家の次男で、ゆとり第一世代と呼ばれる29歳。
ゆとりと揶揄されながら、上の世代と下の世代の板挟みな生活を送ります。
ストレスが溜まる中、正和はレンタルおじさん・麻生厳への相談をきっかけに、同い年で小学校の教師・山路一豊と出会います。
意気投合した2人は客引き・道上まりぶに紹介された店に行きますが、これが実はぼったくり…。
そんな出会いの3人ですが、ここから奇妙な友好関係を築いていきます。

https://www.ntv.co.jp/yutori/

正和は大賀さん演じる後輩の山岸との関係性に悪戦苦闘。
仕事を指導したつもりが、パワハラで訴えると脅される羽目に…。
また、彼女の茜は同期入社ですが、正和が出向した居酒屋チェーン『鳥の民』のエリアマネージャーを担当しており、直属の上司でもありました。
仕事とプライベート。バランスが取れず、2人の関係もギクシャクします。
一方、山路は担当することになった教育実習生の悦子との関係性に悪戦苦闘。
2人をカモにしたまりぶは客引きの傍ら、勉強に励む11浪の受験生でした。しかも、中国人の妻と子あり。そして、父である麻生との関係性は良くないようです。

好きなセリフ

1.だったら、結婚しよう。

まずは、第1話の途中。正和と茜が仕事とプライベートについて話しているシーンです。
茜は本社で出世コース、正和は末端の居酒屋チェーンに出向。同期入社で付き合っているのに、こうも差が出ると難しいですよね。
それでも茜は正和のことが好きだと言います。
だからこそ、お互いが別の仕事だったら。嫌なところは見ず、たまに愚痴を言い合ったりできる普通のカップルが羨ましい。
話の流れで、正和は「だったら」と言います。
茜から、何を言うか分かったから言わないでと言われますが、多分違うからと。「結婚しよう」と言うんです。
ほら、やっぱり。茜が求めてた言葉はこれじゃないんですよ笑
こういうところが正和っぽいです。
この時、天井にぶら下げてるシンバルに頭をぶつける(なんでシンバルぶら下げてんだろ笑)ところも面白いです。
これ、第5話では「じゃあ…」のあとで「別れよっか」になるんです。2人の気持ちがすれ違うんですよね。切ない。

2.12万、なかったことにしますんで。

第1話のラスト。正和と山路はぼったくりの飲み屋を紹介した客引きのまりぶを見つけます。
正和が店長になった居酒屋のサービス券100枚を、まりぶの額にペチペチしながら言うセリフです。
お前の店にも行ったんだから、俺の店にも100回来いよ。ということですね。
このシーン、すごいコミカルに描かれてるけど、現実ではできないですよね笑
だって、まりぶは見た目怖いんだもん。でも、こういうことをビビりながらでもやってやるのが正和の魅力なのかも。
実際、ここからまりぶとの友好関係は築かれました。

3.ゆとりなんて言葉で括らないでください。

第2話。正和と山路は、レンタルおじさんの麻生からまりぶに個人情報が漏れていたことを知ります。
その話の中で正和が麻生に放ったセリフ。
クズでしょ。俺も山ちゃんもあんたの息子(まりぶ)も。だけど、みんな違う。それぞれ違うクズなんだから、ゆとりなんて言葉で括らないでください。
これ、世代だけじゃなくて、色んなコミュニティで言えますよね。僕も昔、子供の時に先生に向かって「先生たちは〜」って否定した時、その一言で括るのは間違えていると教えられました。良い先生だったなぁ。
このシーンの面白いところって、麻生は正和たちをゆとりと括った訳でも、クズと言った訳でもないんですよ。正和がスイッチ入っただけで笑
このドラマはこういう人間味あるところが面白いと思います。

4.入れそうな大学入って、入れそうな会社入って、辞めずに続いてんだよ。すごくね?

同じく第2話。まりぶのセリフです。
まりぶの財布を家まで届けに来た正和と山路。まりぶが11浪の受験生だったことを知ります。
なぜ大学にこだわるのかと問われたため、まりぶは聞き返しました。大学や会社をどうやって選んだのか。
正和は入れそうだったからと答えます。そして、このセリフに続く訳です。
言ってることは正しいんですよね。
ゲームで言ったら、レベルアップしないで同じことを繰り返してる訳じゃん。余裕でクリアできるステージを。
でも、言語化は難しいですが、人生って上昇志向だけが全てではないですから。
まりぶも分かっているんでしょうね。この前のシーンでは、自分だけが座りながら話していて、他の人は立っていました。
座れよ、俺が間違ってるみたいじゃんか。
こう発言してましたから。

5.褒めるだけが認めるじゃねえよな。

第4話の良いシーン。
正和が務める民民ホールディングスの本社は食品の受注等をしており、そのお得意先の弁当屋・野上のセリフです。
役者はでんでんさん。名脇役ですね。
叩く。叱る。怒鳴りつける。ぼてくりこかす。
泣かせる。謝る。奢る。絡む。ぼてくりこかす。
頬っぺた舐める。
これ、全部認めるってことだろ。

ぼてくりこかすとは、博多弁で殴る、ぶっ飛ばすという意味だそうです。
所謂古い考え方ですが、一理あると思います。
社会に出て、後輩を怒ることはできません。僕もゆとり世代なんで。
それでも、仲良くすることだけが認めることではないことは分かっているつもりです。
ぼてくりこかさずとも、人を導くことで認めることができる人になりたいです。
この続きで正和が山岸を認めるシーンがあるんですが、それも良い。
ちなみに、野上はドラマ後半でどんどん嫌なところが見えて来ます。
つまり、良い雰囲気のセリフは説得力がなくなりますよね。このドラマはわざとそうしてるんだと思います。
人間なんて、良いところも悪いところもありますから。

6.無限の選択肢の中から、この時間を選んでここにいる訳じゃん。

第5話です。まりぶが店長を務めるガールズバーでバイトを始めた正和の妹・ゆとりのセリフ。
役者は島崎遥香さん。かわいい。
世の中には知らないまま死んじゃうこと。できない経験。行けない国、会えない人いっぱいいる訳じゃん。ミラ(ゆとりの源氏名)と麻生さんだってそうじゃん。
ここに続く訳です。
これ第6話で判明しますが、まりぶからの受け売りでした。
このドラマは良いセリフが上手い具合に安っぽいところが面白いんです。
でも、間違ったことは言ってないですよね。

7.それが本当の平等。本当のゆとり教育。

第6話のセリフ。
山路のクラスに転入してきた学習障害の男の子・大悟は割り算の筆算が苦手でした。
最初は他の子たちと一緒に授業を受けていましたが、授業のペースが遅れていると他の子の親から学校に苦情が入ります。
そのため、大悟は学習室で個別授業を受けることになりました。
そのことをクラスの子たちに説明するシーン。
山路はこう言います。
大悟がみんなと一緒に勉強して、みんなと一緒に社会に出るために、必要な、特別な措置です。
大悟が電卓を使って良い時代がそのうち来ると思う。それが本当の平等。それが本当のゆとり教育だと先生は思います。

これは普通に良いシーンです。社会問題に切り込んでますし。
多様化が叫ばれるこの時代。個人の特性に合わせた環境を用意できる社会を作っていきたいですね。

8.あんなにゆとりのねえ奴も、ゆとりなんだぜ。

第8話の中盤。まりぶが正和を評したセリフです。
色んなとこにぶつかって、皿割って、バイトに怒鳴られて。タレと塩間違って、水道で洗ってさ。いねえよそんな奴。向いてねえよ。
否定している様ですが、そんな姿も肯定している訳です。今を一生懸命生きてる奴はかっこいいってことですね。
シンプルに好きなセリフ。

9.社会がまともじゃないから、まともな彼が変人扱いされるんじゃないですか。

第9話、正和のセリフです。
ぼったくりの飲み屋が警察に摘発され、まりぶが逮捕されました。
弁護士でまりぶの兄・政伸と正和、山路が話し合うことに。
政伸はまりぶをまともじゃないと言いますが、正和は彼がまともだと言うんです。
ここまでまりぶの名言をまとめてきた通り、言ってることは正しい奴なんですよね。
このシーンでも言われていますが、まともか否かの判断基準って難しいと思います。社会という型にはめれば、彼はまともとは言い難いかもしれません。
それでも、社会が正しいか否かの判断基準も存在しないですから。正和の言う通り、この社会がまともじゃないのかも…。

10.私は正和さんと結婚したいです。

第10話の茜のセリフ。
正和と茜は結婚式を挙げることになりますが、その直前で茜と上司である早川のワンナイト不倫(正和と茜が別れていた時期の出来事)が発覚します。
このままで結婚できないと言い、正和は居なくなってしまうんです。
それでも茜は1人で式を続けます。
そこに、まりぶに拉致された正和が戻ってきました。正和に対し、茜は言います。
こんなに悲しかったのも、悔しかったのも、心細かったのも、生まれて初めてだし。それでも、席を立たなかったのは、我慢したのは、正和さんの、坂間家の嫁になるためだから。
安藤サクラさんの名演技ですね。
改めて結婚を誓い合った2人。茜は地べたに這いつくばりながら正和の元へ寄り添います。
このダサく踠く姿に感動しました。

11.心の思春期は生きている限り続きます。

第10話のラスト。山路が性教育の授業で子供たちに向けたセリフです。
大人になると誰もが感じることではないでしょうか。
子供の頃は大人になれば、自然と成長するものだと思っていた。でも、いざ大人になると、こんなもんかよと感じてしまう。これが心の思春期なんでしょう。
大人も間違える。怠ける。逃げる。道に迷う。言い訳する。泣く。他人のせいにする。好きになっちゃいけない人を好きになる。全て思春期のせいです。

12.友達の未来占った指で焼きそば検索してんじゃねえよ。

スペシャルドラマ純米吟醸純情編でのまりぶのセリフです。
学校に辞表を提出し、音信不通になった山路。その原因が正和との言い争いにあると思い、謝罪するため捜索する正和とまりぶ。
正和はスマホで小学校教師の退職後を検索します。
就職率は悪かった様で、取り返しのつかない事態になったと諦めている正和に、まりぶは飯食って帰るのかと問い詰めます。
すると、正和は焼きそばを調べようとしたので、まりぶのセリフに繋がる訳です。
30代、大学生、逮捕歴ありって検索すりゃ俺の将来も教えてくれんの。
まりぶが言うから響くセリフですね笑

13.じゃあアンタは責任感じてるんですか。感じてるとしたら、それは私の無責任によって今目覚めた社会人のしての責任感でしょ。つか、正義感でしょ。

結局、山路は未来という子を連れて坂間家に現れます。同級生だった久美と駆け落ちしたつもりが、子供だけ置き去りで、久美には逃げられたと言う…笑
久美を演じるのは蒼井優さんです。
その無責任な行動に、茜は久美を詰めます。
そこで発した久美のセリフ。
こういう核心ついたこと、たまに言うのも面白いところです。
これってこの場面に限った話ではないですよね。人の無責任さに対する怒りって、その無責任さを目の当たりにしたから芽生えただけなんですよね。
自分は常に責任を持って生活していたかと問われると、自信を持って答えられない気がします。
正義感で育児はできないと続きます。
このドラマでは待機児童や老人福祉にも言及するシーンがあります。社会問題、好きですねぇ。

15.世界中どこに出しても恥ずかしくないよ。

最後は、劇場版インターナショナルでの正和のセリフです。
まりぶは坂間家に住み込み、坂間酒造で働くことになります。しかし、実はまりぶは坂間家の人々の生活を盗撮し、中国の動画サイトで配信していたのでした。
それが判明した時、一家はパニックになります。そりゃそうですよね、無許可で私生活を配信されるの怖いし。恥ずかしいし。
でも、坂間家は一生懸命に生きている家族です。そんな生活を世界中どこに出しても恥ずかしくない。
むしろ、誇りに思う。
正和がそう言いました。
勝手に自分のことをインターネットで晒される訳ですから、恥ずかしいと思う人が大半でしょう。それが誇れたらかっこいいですよね。
一生懸命に生きていたら、誇れるんだろうな。

https://yutori-movie.jp/

まとめ

今回は好きなセリフに焦点を当てましたが、何気ないシーンの繋がりや言葉の使い回しなど、細かな伏線回収も面白いです。キャラクターの魅力も沢山あります。
ゆとり世代をテーマにしてるだけあり、社会問題にも触れています。映画では高齢化社会やLGBTなどにも…
ぜひ見て頂きたい作品の1つです!
一部地域の映画館ではまだ上映されています。
Huluオリジナルドラマ、山岸ですがなにかもぜひ!

また長くなっちまった。
お付き合い頂き、ありがとうございました!

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