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自分をやめよう、と思ったこと
私は20代の頃、7年弱お付き合いをした人がいた。その人とは婚期を4度見送っている。言うなれば、すれ違い続けたタイミングである。
その3度目のすれ違いの時が、30歳目前であった。世には3度目の正直という言葉がある。当時の私は、何故かそれを信じて疑わなかった。年齢のせいもあっただろう。
相手は2つ歳下の契約社員だったが一定の収入もあり、お互い子どもを望んでいたし、ご両親とも仲が良かったので見送る要素がないと無意識に思い込んでいたのだ。
所詮人の心は人のもの。人生は予想外がつきもの。
自分で勝手にコツコツ貯めていた引っ越し&結婚資金。あとは、決心するだけだった(のは私だけ)が、相手の答えは「今じゃない」だった。
当時の私は理解が追いつかず、自身を納得させるため「自分のやりたいこと、やることにするわ」と早々に宣言し、ワーキングホリデーに行くことを決意した。貯めた資金も全て自分のために使うことにした。
彼は「待ってるよ、悔いなくやっておいで」と言ってくれた。
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自分の中で積み上げてきた長年の何かが一気に崩れ落ち、疑問が溢れ、自分でいることすらも、全てやめたくなっていた(今思えば、大袈裟だけど….)。
「もう誰も自分のことを知らない場所に行きたい!」
そんな、どこかで聞いた、あるあるなやつが自身にも生じたのだ。そして、学生の頃に諦めた「留学」とTV番組「ウルルン滞在記」への憧れが蘇り、それらが以降の原動力になった。
紆余曲折あり結局、数ヶ月後に彼へサヨナラを告げた。私はさらなる貯金に励み、2011年の震災による減給で正規雇用とのトリプルワークをこなし、出国までの1年ちょっとを忙しなく過ごした。
計2年のワーホリ(ギリホリ)を経て無事帰国し、32になった私に彼が放った一言は「おかえり。30過ぎてもお互いにひとりだったら、結婚するんだったよね?結婚しない?」だった。
たしかに、そんな約束を遠い遠い昔にした記憶はあったが、付き合ってもいないし。正直「は….?(ポカン)」だった。
敢え無く4度目もすれ違って終わったが、この話には友人たちがドン引きするスピンオフエピソードがある。でも、その話はまた今度。
人生は一度きり、人との縁も一期一会。
彼にはどこかで誰かと幸せに暮らし、笑っていて欲しいと今でも心から願っている。
追記 : スピンオフは、こちら⬇
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