vol.7 夜更かし猫のルナ
「るな～」「るな～」
長い梅雨が明けてジリジリと強烈な日の差し込む中をしましまねこのクックは急いで歩いていました。
後ろから呼ぶ声がまた聞こえます。「るな～」
クックが振り返ると、小さな白いお婆さん猫がよろよろとよろけながら必死に走って来るのです。そして何かに躓いて白いお婆さんは転げてしまいました。
驚いたクックは急いで駆けよりお婆さんを抱き起こしました。
「あらぁ・・ごめんなさいね。息子のルナと後ろ姿がそっくりだったの・・」
「ルナという子もシマシマの猫ですか？」クックが尋ねると
「いいえぇ・・息子のルナは白ネコよぉ。」お婆さんは答えました。
お婆さんの目はあまり良く見えていないようでした。クックはお婆さんをおんぶしてお家まで送ってあげました。
その道すがら、おばあさんは息子のルナの話しをしてくれました。
ルナはたいへん夜更かしの猫でした。ゲームをしたりお菓子を食べたり、お母さんが注意しても口答えばかりしていました。そしてある夏の夜に家族がとめるのもの聞かず家を飛び出しお月さまにさらわれてしまったのだそうです。可哀そうにお婆さんは、それからずっと息子のルナを探しているということでした。
真夏の夜には不思議なことが起きるものです。
その日の夜、クックは寝付けずに布団の中で寝がえりを繰り返していました。
コンコンコン・・・
コンコンコンコンコン・・・・
やっと眠りかけたその時、誰かが窓をノックする音でクックは飛び起きました。そしてさらに驚いたのは、少し開いたカーテンの隙間から誰かがこちらを覗きこんでいます。
「誰！？」クックが尋ねると、その子は
「僕だよ。一緒に遊ぼうよ！」
知らない子です。知らない子達が幾匹か居るようです。
月の光に照らされたその子たちの頭はお月さまに半分以上飲みこまれてるように見えました（あくまでもクックにはそう見えたということです）
恐ろしくなったクックは布団を頭からかぶって震えました。
「ダメだね、あのシマ猫は臆病だ。」「臆病だ！臆病だ！」「行こうルナ！あいつは駄目だ！あんな奴は仲間に入れられない。」クスクスひそひそ嫌な声が響きます。
『はやくどこかへ行ってくれ！！』そう思った時です
「・・・るな！？今、ルナって言った？」クックは布団を跳ねあげて窓辺へ駆け寄りました。
「ルナなの？」
「ルナ、僕は君のお母さんに会ったよ。お母さんはルナを探しているよ。お母さんの所へ帰ってあげて！」
とたんにルナの目は寂しく曇りました。周りの猫達の中には啜り泣きだす子も居ました。
「今度僕のお母さんに会ったら、ルナは宇宙飛行士になったと伝えてよ。」
そう言うとルナたちは宇宙船に吸い込まれ一瞬で月の向こうへ消えたのでした。
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AMULET様主催の「２０１９東京手づくり博 しぶやるな」に参加させていただきます。
「おもちゃばこ」は前半の7月30日（火曜日）～8月4日（日曜日）
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そして次回の少女塾の企画展に初参加される
シャープカ ヨージカ様 kykla's Ownd шапка ёжика
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しぶやハンドメイドるなパーク
しぶやるな
宝飾の街 人形の国 動物の森 博物の城
前半 07/30～08/04
後半 08/06～08/12
10〜21時
日曜日10〜20時
※最終日 17時まで
渋谷西武A館 7階 催事場
