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ワクチン接種後、コロナ後遺症のような症状が長引き、治療して改善した話 #2


前回記事をお読みでない方は、先にこちらをお読みください

さて、前回の記事において、下記治療を受けたと書きました。
特に重要なのは①~⑤で、さらなる改善のためには⑥~⑧です。
今回は①~⑤の詳細情報についてまとめました。

①コロナ後遺症外来から処方された、漢方および胃酸を抑制する薬の服用
②耳鼻科でのEAT(Bスポット)療法←コロナ後遺症外来から指示に従う
③生活療法(ME/CFSのペーシング)←コロナ後遺症外来から指示に従う
④自宅での鼻うがい←コロナ後遺症外来からの指示に従う
⑤亜鉛補給のお薬服用

⑥サプリメントの補給(ナイアシン、TMG)
⑦置き鍼 
⑧低血糖の防止(1日3食、なんでもいいから食べる)

各治療の内容について、詳細な情報を補足していきます。
※情報源は主に平畑先生のlongcovidのページ(https://longcovid.jp/)です。


1. 胃酸逆流

治療①の補足情報です。

コロナ後遺症においては、胃酸逆流が悪影響を及ぼすことが示唆されています。逆に言うと、胃酸逆流を抑制でと種々の症状が改善される可能性があります。

お薬だけでなく、日ごろの習慣により胃酸逆流を防止することも大切です。
寝るとき以外も状態を起こしてくつろぐとよいです。

さらに詳しくは下記の動画をご覧ください。
さほど長くありませんので通しで見ることをお勧めします。


2. EAT療法(Bスポット療法)と亜鉛補給

治療②の補足情報です。おそらく最も重要な治療の一つです。
後遺症においては慢性上咽頭炎を合併しますが、それを直接治療できる数少ない方法の一つです。

保険診療で1回数百円なので、大変経済的でもあります。

コロナ後遺症のほぼすべての症状に効果があるとされています。
ざっくり下図の通り。

さらに詳しくは下記のとおりです。
コロナ後遺症やワクチン副反応長期化の症状は多岐にわたりますので、
私が体験した症状とは異なる方も、下記から思い当たる症状があるかを確認していただければ、と思います。(「上咽頭炎 ○○(気になる症状名)」でGoogle検索してみるのもよいと思います。かなりの確率でHitすると思います…)twitterのTL上では腎臓系の症状を訴えている方が少なくない印象があります。

上咽頭炎による直接症状(放射痛を含む)
咽頭違和感、後鼻漏、咳喘息、痰、首こり、肩こり、頭痛、耳鳴り、舌痛、歯の知覚過敏、多歯痛、顎関節痛など

自律神経系の乱れを介した症状
全身倦怠感、めまい、睡眠障害(不眠・過眠)、起立性調節障害、記憶力・集中力の低下、過敏性腸症候群(下痢・腹痛など)、機能性胃腸症(胃もたれ、胃痛など)、むずむず脚症候群、慢性疲労症候群、線維筋痛症など

病巣炎症として免疫を介した二次疾患
IgA腎症
、ネフローゼ症候群、関節炎、胸肋鎖骨過形成症、掌蹠嚢疱症、乾癬、慢性湿疹、アトピー性皮膚炎など

(出典:https://jfir.jp/chronic-epipharyngitis/ )

上述のあらゆる症状に対して効果が発現する仕組みは下記の通りです。

EATの効果発現機序は
① 塩化亜鉛の組織収斂作用、抗炎症作用による上咽頭の炎症の鎮静化。
② 上咽頭に投射する迷走神経を刺激することによる自律神経系への作用と迷走神経・炎症反射を介した抗炎症作用。
③ 上咽頭擦過に伴う瀉血による上咽頭うっ血状態の改善を介した脳脊髄液・リンパ路・静脈循環の改善。
の3つの機序に大別される。咳、後鼻漏、頭痛、咽頭違和感、微熱などの改善は主に①と関連。自己免疫疾患の改善には①と②が関与する。また、自律神経障害などの機能性身体症候群の改善には②と③の機序が関与する。

(出典:https://jfir.jp/chronic-epipharyngitis/ )

注意すべきは、自覚症状がなくても上咽頭炎がありうるということです。
私も、鼻やのどに違和感はありませんでしたが、診察の結果、上咽頭の炎症が酷く、かつ擦過したらひどく出血し、典型的な慢性上咽頭炎でした。

なお、胃酸逆流が上咽頭炎を悪化させる原因にもなりうるため、
胃酸逆流の抑制と上咽頭のケアは両方重要です。

EATを実施している耳鼻科はJFIRのページから検索できます。
「リスト非掲載の耳鼻科=絶対にEAT療法をやっていない」ではありませんので、最寄りの耳鼻科に片っ端から電話するなどして問い合わせるのも手かと思います。その価値がある治療法だと思います。

また、治療法⑤の亜鉛補給の理由は下記になります。
血液検査での確認をお勧めします。

2022/6/22追記:
亜鉛ですが私はディアナチュラのやつを飲んでます


また、上咽頭を内視鏡で見てもらうだけでなく、擦過してもらうことが重要です。今井先生の動画やブログが詳しいです。

効果が出るまでには回数が必要で、なおかつ一時的な症状悪化はありますが、根気強く続けることが重要です。




ちなみに、JFIRのホームページにおいて、上咽頭炎に関してコロナ後遺症やその他の疾患にも通じるいくつかの示唆的かつ本質的なコメントも参考までに引用しておきます。

免疫の異常によって引き起こされる二次疾患には「炎症」という共通点があり、ステロイド剤をはじめとする炎症を抑える薬剤が使用されますが、二次疾患のみに着目した対症治療では症状を軽くできても疾患の治癒にはつながらず、しばしば、生涯にわたる対症治療の継続が必要となります。二次疾患の治癒を目指すには対症療法のみでなく病巣炎症の治療を含めた根本治療が必要であることは、前述した病気のメカニズムを理解すると容易に納得がいくと思います。
(出典:https://jfir.jp/chronic-epipharyngitis/ )

自律神経障害による諸症状を訴える患者では検査データ上に異常がなく、多くの場合は不定愁訴とみなされ、中には軽いうつ病と診断されて抗うつ薬が投与される場合もありますが、慢性上咽頭炎は擦過診による診断・治療が容易であり、そのうえ即効性もあるので先ずは疑ってみる価値があります。
(出典:https://jfir.jp/chronic-epipharyngitis/ )

個人的には、投薬だけに頼る対症療法だけではなく、リスクの低い根本治療法としてのEAT療法が広く普及してほしいと思っています。

下記の動画もご参考に。

3. 生活療法(ME/CFSのペーシング)

おそらくこれが最も重要です。(なのに③にしてしまいすみません…)
一言でまとめると、「だるくなることをするな」です。

コロナ後遺症で生じる筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)の症状により、だるくなりやすいのです。

特に厄介なのは、労作後、時間差でだるくなることです
調子が良いと思って動きすぎると翌日寝込むパターンです。

クラッシュをいかに回避するかが重要です。
脅すわけではありませんが、無理しすぎると、最悪、一生寝たきりになります。早期に心がけることで悪化を回避できます。

極めて重要ですので、以下の動画を全部見ることをお勧めします。

ME.CFSの克服は、後遺症り患後のQOL上の回復上、極めて重要なことなので、平畑先生も折に触れてツイートされています。

4. 鼻うがい

EAT療法の効果を最大化するためには、自宅でのセルフケアが重要です。
コツは下記です。

私なりにサイナスリンス以外のうがい薬を試しました。(容器は流用)

上記で自己責任と書きましたが、耳鼻科でも推奨(下記ツイート内のリンク参照)されており大丈夫そうです。私の実感として、効果が大きい気がします。
(12/3追記)ただし、毎日ハチアズレだと乾燥してしまい副鼻腔炎を起こす可能性があるため、経験的にはサイナスリンスと一日おきに交互にやる、等が良いと思います。

(11/22追記)
鼻うがいの方法は下記が分かりやすく解説されています。
実際に上咽頭を洗えているかを内視鏡で確認する動画もあります。

まとめ

今回の記事では、治療上肝となると思われる①~⑤の詳細について、有識者のツイート等引用しながらまとめました。次回の記事ではは⑥~⑧についての詳細をまとめたいと思います。

①コロナ後遺症外来から処方された、漢方および胃酸を抑制する薬の服用
②耳鼻科でのEAT(Bスポット)療法←コロナ後遺症外来から指示に従う
③生活療法(ME/CFSのペーシング)←コロナ後遺症外来から指示に従う
④自宅での鼻うがい←コロナ後遺症外来からの指示に従う
⑤亜鉛補給のお薬服用

⑥サプリメントの補給(ナイアシン、TMG)
⑦置き鍼 
⑧低血糖の防止(1日3食、なんでもいいから食べる)

追記:続きを書きました 下記からどうぞ↓

改版履歴

2021/11/2  初版
2021/11/22 鼻うがいの情報を追加
2021/12/3 鼻うがい ハチアズレの注意点追記

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