レビュー Radio現場 vol.36『新卒訪看と銭湯コミュニティナース、ときどき吉田』feat.かわむらしほさん(7分くらいで読めます)
blanket秋本可愛さんの結婚式に参列した森近さん。森近さんと可愛さんは、かつて1年くらいルームシェアをしていた的な間柄。言うたら親友と書いてマブダチ。
式に参加されたゲストには、宇井ちゃんに藤岡聡子さん、堀田聰子さんというゴージャスさ!
森近さんのまとめの一言=「もーう、綺麗でした!」。
そして今回のゲストは、吉田さんを一番知っている人!かわむらしほさん。河村詩穂さん(以下、かわむらさん)
大事なことなので、3回いいました!
猫が今日で3歳になった かわむらさんは、いろいろな経歴の持ち主。
メインは訪問看護師で摘便をしていたという(ぶっちゃけすぎな表現)。
吉田さんの何もかもを知っているという。
吉田さん曰く「マイ・フェイバリット・ナース」である、と。
訪看を利用している吉田さんが、時間どおり帰宅してこなくても、余裕で許してくれる仏のような かわむらさん。
そんなかわむらさんの自己紹介は以下のとおり。
かわむらさんは、新卒から訪問看護師をされていた(キャリアとしてはなかなかレアケースでは?)。そしてすぐに吉田さんの訪問看護を担当されたという。
「土日利用の方には色んな人がいて勉強になるから(吉田さんのところへ)行っといで」と会社から言われたのがご縁なのだとか。
日曜日からの使者的な吉田さん。
看護師を目指した理由は「感情豊かになれる人になりたいと思ったから」。比較的ボンヤリした理由だったという。
病院でのケアは、管理的だと感じた かわむらさん。「窓のない部屋に一日居て、人としてどうなのか?」とか。時間の見当識が侵されるのでは?
そこに人間らしさはあるんか?とモヤモヤの連発。病院では勤められないな、と思っていた大学3年の頃、訪問看護と出会った。それがケアプロさんとの出会い。
ケアプロさんが、新卒を募集していたという。
そこへ見学に行って就職を決めたとか。
突如画面上で黄色くなったかわむらさん。フリーズすると全体が黄色くなるアプリらしい。
朝の4時に叫ぶ隣のおばあちゃんのおかげで時間感覚を取り戻した、そんな経験があるという吉田さん。
新卒からすぐに訪問看護はハードルが高い。まずは施設経験からという。
吉田さんのマイ・フェイバリット・ナースが かわむらさんである理由については以下のとおり。
「いつも仕事ばっかしていて遅れて帰ってくる吉田さんのライフスタイルに合わせてくれる。それでいて、仕事の覚えが早い」
吉田さんのわがまま放題を許してくれる懐の深さが魅力だという。
当時の吉田さんのケアで代表的なもの=リビングの真横の部屋で浣腸・摘便だったそうで。
吉田さんがベッドでない場所で排泄介助を志す理由は、夜に物音とか声とか、臭いへの配慮から。
家族も寝る時間なので。それらへの配慮について学ばせてもらったという かわむらさん。それは吉田さんの息子さんが2歳の頃だったという。
シャワーチェアでの摘便は出血の嵐。酷い時には200mlくらいの出血。献血ですやん!でもベッドではしませんよ、との吉田さんのこだわり。とうとう座摘便についてドクターストップがかかったとか(医療的にはごく真っ当と言われる指示)。
いよいよベッドで摘便となった時期に かわむらさんがやってきた。
ベッドでの寝摘便に移行して、貧血が治ったという吉田さん。だが、今でも尊厳的にはトイレで摘便したいと思っている吉田さん。
Hb=7弱という低さ。ヘモグロビンの基準値は男性14〜18g/dl、女性12〜16g/dl。値が10を切るとかなりしんどいとのこと。
「これ(寝摘便)もアリなんだ」と思い直した吉田さん。
かわむらさんが、吉田さんの良いところを語ってくださった。それは「ケア中、ずっと喋ってくれる」というところ。個人情報のアセスメントが楽。
ただし、生活スタイルの維持には苦慮したそうで。
ケアでいろんなことを妥協したけど、最大の妥協だったというベッドでの摘便。
排泄は、命を懸けてでもトイレですると考えていた吉田さん。しかし、そうでなくなってから、随分楽になったという。
「だからいったでしょ!」と奥さんから(手のひら返しを)怒られたらしい。そこは大きな転換点だったとしみじみ懐かしむ吉田さん。
当時、週1〜2回はかわむらさんと会っていたという吉田さん。ここでお話しただけで、かわむらさんを自宅にあげてもいいと評する森近さん。かわむらさんオーラ、超プレシャス!
介護をする者に大事なもの ①体元気 ②我が強くない(本当にショウガナインダカラて言いながらケアしてくれるスキル)
吉田さんがよく言っていた条件とは「空気みたく居られる人」……配偶者のそれかよ!
ケア中に「あまり見過ぎない」ことが重要、やってるふりをするというのがすごく大事。と吉田さん。
食べた皿から片付けるとか、食事をずっと観察されてるのとか、薬持ってずっと待ってるとか、そういうのが苦痛な吉田さん。
早くしとけばイイってもんじゃない。見られている圧迫感が尋常じゃない。この令和に監視社会かよ!的な。
2021年夏頃に訪看の会社を退職したかわむらさん。
現在は、銭湯が母体の介護事業所で働いてらっしゃるという。
そこでは、銭湯の開店前にデイサービスを行なっているそうで、それが品川の新生湯さん!
そして、杉並の高円寺にある小杉湯でイベントもされているという。
境界なく、分け隔てなく関わり合いを持ってくれるという“銭湯×医療”。
サウナブーム・銭湯ブームで、2022年現在、入浴施設には色んな世代が集まっている。
お風呂という癒し・共通目的が集客ファクターとなっている。しかも、お風呂入りながら怒る人はいないというアドバンテージ。
身体は整うし、人と繋がれるという。地域包括ケア的な場、それが銭湯。
銭湯でデイサービスをしている「新生湯」さんは、2000年くらいからこうした活動をされているのだとか。
新生湯さんでは、介助が必要な高齢者の体洗いなどを普通に手伝っていたところ、品川区から、「介護事業にしたら?」と提案があり、事業開始。
デイサービスが終わって、みんなで銭湯入って出て〜、のエブリデイ。
そして現在では事業を広げ、サ高住や小規模多機能も始められたとのこと。
現在は、新生湯さんが立ち上げた小規模多機能の方でナースをされている かわむらさん。
利用者さんの層としては、支援1・2、介護1〜3くらいであるという。
健康意識の低い人が、健康に向かうということ。
健康長寿社会を!と、お上は言うけれど、上級国民にしかできないようなシステムってどうなのよ?と思う。だけど、銭湯のような大衆向けコンテンツは、国民広くに対応するサービス形態で可能性が広がるのでは?とは吉田さんの弁。
銭湯だけにある、他に類を見ない特徴として、“退職後にも人とのつながりがキープできている”が挙げられるとのこと。
ここで、焼酎の水割りを飲みながら配信している吉田さん。アイコンタクトで氷の2個目を入れるというヘルパーのシモダさん&綺麗なケアをされるシモダさん。
介護のケアを看護師がきちんと見てくれるという関係性が良い。
身分がなくなる場所でもある銭湯。福沢諭吉が「湯の中の平等」と、言ったとか言わないとか。
6月下旬にサーフィンに行く予定の吉田さん曰く、「サーファーは肩書きを言わないし、ちっとも偉そうじゃない」
「銭湯もそうで、あんまり偉そうな人はいない。裸で偉そうにはできない。威張ってんのに、フルチンじゃん!」と、吉田さん&森近さんのコラボレーション・オピニオン。
“裸になればなるほど福祉に近づく説” これは、もっとフィーチャーされても良い理論だ!
家族になるのとはまた違うけど、心も裸もネイキッドだぜ!
だんだんフラットになっていく関係性ってとても大事。
看護師と利用者の越えられない壁。そこには管理療養指導的な何かがあるという。
地域の人とフラットな関係で関わっていきたい かわむらさん。
肩書きって、すんなり入れるパスポート的な面もある一方、市民と壁を作ることにもなるんだな。
大学院で公衆衛生(人類全体の健康を守ろう!という学問)を修めているかわむらさん。その先生が堀田聰子先生。
blanketの秋本可愛さんのパートナーさんも、堀田聰子先生の教え子なのだそうで。
ご縁って素敵ですね。
マグカップが、ことのほかデカい かわむらさんは、吉田さん宅に7年というほぼ最長期間を勤め上げたレジェンド的存在。
利用者ドイヒー選手権にエントリーできるかもの吉田さん。
今回、“ちくわの話はしてません”のであしからず。
全体にハッピーなモードが流れていたRadio現場。結婚式のご縁がたくさん。
いろいろ幸せな話がありながら、クローズド。
豪華番組になってきました!
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