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仮面ライダーギーツ 35話「慕情Ⅲ:姉の願い、弟の願い」

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海月はひかるが描いた、過去に参加していたライダーの記録を見ていた。

海月:えっ!?○○様も仮面ライダーだったの!?

ひかる:あの人がスターになったのは、デザ神になって理想の世界を叶えたからなの

海月:そうだったんだ…えだ?てことは私たち、○○様とも戦わなきゃいけないの?

ひかる:くれぐれも無理しないで。エントリーしてるの、危険な男子ばっかりだから

海月:ううん。圭介を二度と仮面ライダーにさせないためにも、私ががんばらなくっちゃ!

ひかる:(海月さん…気づいてないんだ…圭介がライダーになっちゃってるの…)

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圭介なんで、姉ちゃんを仮面ライダーにさせたんだよ!

ケケラ:うおお〜…仕方ねぇだろ!お前を危険な目に合わせたくないって…!本人がその気になっちまったんだからさ

圭介:姉ちゃんが?

ケケラ:まあ、味方が多い方がデザロワで有利になれんだろ

圭介:もういい…。俺が仮面ライダーになったこと、姉ちゃんには秘密にしてよ

ケケラ:はあ!?なんでだ?

圭介:姉ちゃんの思いを無下にはできないだろ…

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ヒガメ:デザイアロワイヤルに参加中のライダー諸君に新たなミッションを与えよう。これまでジャマトに奪われたIDコアの回収だ。期限は3日間。毎日、正午から日没まで。それまでに、1番多くのIDコアを集めたプレイヤーは誰か一人を指名して脱落させる権利を与える。一部、チート能力を持つライダーがいるため、実力差を埋めるための特別措置だ

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一紫:余計な真似を

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ヒガメ:(まもなくゲームスタートだ)

○○:面白い。フッ!

○○は高所からパルクールで降りた。

降りた先にはユウトが待っていた。

ユウト:○○。君はデザイアグランプリをどうするつもりなの?まさか、存在しない世界を望む気じゃないよね?

○○:母さんさえ救えればデザイアグランプリに用はない

ユウト:とことん、ファンには優しくないね、君は

ユウトは○○にレーザーレイズライザーを渡した。

○○:いいのか?デザグラが無くなっても

ユウト:いいわけないだろ。でも、俺は君のサポーターだから

○○:感動できるといいな

正午になり、○○が転送された。

ユウト:複雑だね。俺の求めてた感動が…君との別れなんて…

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ひかると海月は森の中でIDコアを探す。

ひかる:ここ、ナギが壊滅させたジャマーガーデンの辺りだ

海月:ん?あっ!この近くに反応あるよ。北西のほう

ひかる:えっ!?何それ!?

海月:IDコアのレーダーみたい

ひかる:海月さんすごい!もう使いこなしてる!

海月:こう見えてもスマホとかゲームとか得意だから

ひかると海月は反応のある北西へと向かう。

少し離れた所に圭介が隠れていた。

圭介:あんま、無茶すんなよ…姉ちゃん…

2人の前に一紫が現れた。

ひかる:やばっ…一番会っちゃいけないやつだ

一紫:お前らはここで脱落しろ

ひかる:まともに相手したら消されるよ

海月:バッファローは危険生物

『『SET』』

2人:変身!

『BEAT』

『ARMED CLAW』

『『READY FIGHT』』

ひかるはナーゴ ビートフォームに、海月はハクビ アームドクローに変身した。

『SET』

『SET FEVER』

一紫:変身

『ZOMBIE』

『ZOMBIE』

『HIT』

『FEVER ZOMBIE』

一紫はバッファ フィーバーゾンビフォーム(ジャマ神)に変身した。

『SET』

圭介:変身…ボソッ

『NINJA』

『READY FIGHT』

圭介はタイクーン ニンジャフォームに変身した。

圭介:隠れ身の術!そろり、そろり…

海月:やあああーーーっ!

一紫:お前の攻撃なんて当たるか!

圭介:ほっ

一紫:うっ…!

『CLAW STRIKE』

海月:やあっ!

海月:当たった!私、もしかして天才!?

ひかる:海月さん!早く逃げるよ!

一紫:何かに躓いた気がするが…誰だ…?

圭介:あっぶね〜…!

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大智:まだ生き残ってるジャマトがいたか

ナッジスパロウはポーンジャマトを撃破していく。

そこへ○○が現れた。

○○:狙うお宝は同じか?

大智:的野○○。僕と組まないか?いくら君でも、今のバッファには敵わない。奴を脱落させるチャンスだ

○○:そうやって俺の事を化かす気か?

大智:信用ないな。ならIDコアは渡さない

『SET UP』

○○:変身

『HYPER LIMK』

『LASER BOOST』

『『READY FIGHT』』

○○はギーツ レーザーブーストフォームに変身し、ナッジスパロウと戦い始める。

○○:ふっ!

大智:まともにやり合うのは得策じゃないな

大智:はっ!

ナッジスパロウは煙幕を張り、逃走した。

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海月:あっ!

……

ひかる:あっ!

2人:あった!いえーい!

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大智:さてと…ここかな?フッ…大量、大量

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ひかると海月はサロンに戻る。

海月:休まず頑張ったのにたったの3つか〜…

ひかる:あと2日、頑張りましょう!

そこへ大智がやってくる。

海月:ああっ…!私のこと、めちゃくちゃにした人!

大智:その節は悪かったね。君が、デザグラ支持派とは知らず、つい手荒な真似を…

ひかる:何しに来たの?

大智:僕だってプレイヤーだから、サロンを使う権利だってある

ひかる:ああ…!

海月:もうこんなに…

大智:とりあえずこの3日は休戦といこう。まずはバッファをどうにかしないと、僕たちに勝ち目は無いからね

タヌキの置物:騙されるなポン!ポン!ポン!ポン!

ポンチッチ:オイラは海月っちのサポーターのポンチッチだポン!

ひかる:へえ〜!海月さんにもサポーターが…えっ…!?

ポンチッチの後ろには隠れていた圭介が。

圭介:姉ちゃんには内緒で…(小声)

ひかる:ああ〜…!確かに、サポーターだー!

ポンチッチ:そいつは、前に君の弟を騙した前例があるんだポン!

海月:知ってる、知ってる。悪い人

大智:言い訳するつもりはないよ。理想を叶えるためなら、どんな相手だって利用する。時にはジャマトの味方に、時には君たちの味方にね

2人:ふぅ〜ん…

大智:もちろん、ただで利用してもらおうとは思ってないよ。これを全部、君にあげるよ

海月:えっ…!全部!?

大智:その代わり、1番になって、バッファを脱落させるんだ。これでも、まだ僕のことを疑うかい?

ひかる:どう思う?ポンチッチさん

ポンチッチ:くれるというなら…貰っておくポン

大智:さすが、お姉ちゃん思いの弟くん

海月:あっ!私帰るね。圭介が心配するといけないから。ありがと、スズメさん

ひかる:気をつけてね〜。バイバイ!

海月はサロンを出ていく。

ポンチッチの後ろから圭介が出てくる。

圭介:あっぶね…俺、全部忘れたことになってるから、姉ちゃんには内緒にしといてよ。っていうか、姉ちゃんを傷つけたこと、絶対に許さないからな

大智:悪かった。秘密は守るから

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○○:IDコアを握り潰す気なら、おすすめはしないぞ。必死にかき集めないと、脱落するのはお前かもな

一紫:ギーツ…そんなこと言いに来たのか?

○○:腹、減ったろ

○○は一紫におにぎりを差し出す。

○○:ライダーは俺たちを除けばタイクーン、ナーゴ、ナッジスパロウ、それとタイクーンのお姉さんの4人

一紫:全員狩れば、最後はお前だ。ギーツ

○○:フッ。メインディッシュとは光栄だね

一紫:意外だな。お前が、デザグラの存在しない世界を望むなんて

○○:あいつらから、母さんを救うためだ

一紫:今まで、くだらない願いを叶え続けてきたのも全部そのためってことか

○○:事実がわかった以上、もう容赦はしない

一紫:まさか、お前と気が合うとはな

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海月:…

帰宅中、誰かに付けられている気配を感じている海月。

圭介:姉ちゃん!

海月:うわぁっ!?びっくりさせないでよもう!

圭介:ごめんごめん、散歩しててさ。今日の晩御飯、ミートソースでいい?

海月:うん!お腹ペコペコ〜

イチャつきながら帰る2人の背後には謎の男の姿が…

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ツムリ:ヒガメ様…ライダー同士を戦わせるなんて、私には理解できません

ヒガメ:1ナビゲーターの意志など、求めていない。所詮、この世界はショーの1ステージ。賞味期限が切れれば打ち切るだけだ

ツムリ:打ち切るって…?

ヒガメこの世界から撤収し、全て無かったことにする

ツムリ:じゃあ、彼らはなんのために戦いを…!?

ヒガメ:見世物小屋の動物に、もう餌は必要ない

ツムリ:そんな…

ツムリは膝から崩れ落ちる。

??:君も別れの心積りでもしておけ

ツムリ:あなたたちは…!

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翌朝、サロンで計画を立てる海月達。

大智:まだ捜索していない河原にIDコアがある可能性が高い。僕が囮になって、ギーツとバッファを引きつけるから、その間に、君たちで回収してくれ

ひかる今度裏切ったら、二度と信じないからね!

海月:イーっだ!

圭介:姉ちゃん。あっ…

ポンチッチ:海月っち、くれぐれも気をつけるだポン

海月:大丈夫。ひかるちゃんがついてくれてるから

大智:この難所さえ乗り切ればバッファに苦しめられることはない。みんなで頑張ろう

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大智:ナーゴとタイクーンの姉弟が南側の河原に向かう。ライダーを狩るチャンスだよ

一紫:(なんでそんなこと教えた?)

大智:デザスター戦で僕を落とした恨みを晴らすためさ。処刑は君に任せるよ

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○○:次のターゲットは誰だ?

一紫:答えるまでもない

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河原にやってきた2人と圭介。

海月:おかしいな…全然反応がない

ひかる:迷っちゃったのかな〜?

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大智:あ〜あ、バカだなぁ。既に僕が捜索済みのエリアとも知らずに

大智はIDコアを見つける。

大智:これで僕がトップだ。どいつもこいつも、チョロすぎる

一紫:チョロいのはどっちだ?

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ひかると海月の前に○○が現れる。

○○:危うくナッジスパロウに騙されるとこだったな

2人:ええっ!?

○○:欲張るやつほど痛い目を見る。昔から言い伝えられた『舌切り雀』のおとぎ話だ。まさか、スズメ本人が痛い目に遭うとは皮肉だな

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一紫:お前の二枚舌、俺が切ってやろうか?

大智:はあ?黙れ。創世の女神から貰った力がなきゃ勝てないくせに

一紫:どいつもこいつも自業自得だ。理想なんて願うから、幸せになりたいなんて考えるから、みんな不幸になっていくんだ

大智:チッ

『SET』

『SET FEVER』

『SET』

2人:変身

『ZOMBIE』

『ZOMBIE』

『HIT』

『FEVER ZOMBIE』

『MONSTER』

『READY FIGHT』

一紫はバッファ フィーバーゾンビフォーム(ジャマ神)に、大智はナッジスパロウ モンスターフォーム変身した。

大智:ふっ!

一紫:ふんっ!

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○○:だから誰も信用するな。デザイアロワイヤルはライダー全員が敵だってこと忘れんな

ひかる:ううん。少なくとも、私たちは味方同士だから。デザグラを存続させるためら海月さんがデザ神になってくれればいい。私は、そう思ってるから

海月:ひかるちゃん…

ひかる:○○はどうして攻撃してこないの?デザグラに反対してるなら、私たちを脱落させたいんじゃないの?

○○:俺の敵は運営だ。お前らじゃない

○○は去っていく。

○○:そこの誰かさんもな

圭介:姉ちゃんは俺が守る

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部が悪くなったナッジスパロウは逃げ出そうとするもゾンビの手に阻まれた。

大智:なんだ?これ…

一紫:欲張りすぎたやつから消えていく。人生ってのはそんなもんだ!

『POISON CHARGE』

『TACTICAL BREAK』

一紫:ふんっ!

『HYPER ZOMBIE STRIKE』

一紫:はあっ!!

バッファの必殺技を受け、大智は変身解除した。

バッファはドライバーからIDコアを抜き取ろうとする。

大智:やめろ!!やめろ!!

一紫:これでお前はもう、仮面ライダーにはなれない

ドライバーからIDコアを抜き取り、半壊させる。

大智:これで、終わったと思うなぁァァァァァッ!

大智は脱落した。

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ナギ:ちょっと!私が見たい結末じゃないんだけど!

ケケラ:ああ…せっかくの計画が…調子狂うぜ

ナギ:…待って。あれ?

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ダンクルオステウス:ふんっ!

一紫:ぐっ…

アルキメデル:おっと…この肥料、貰っとくよ

一紫:生きてたのか?

アルキメデル:私にも叶えたい世界があるんでね

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ケケラ:こいつは使えそうだ

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ツムリの前に現れたのはウィンとツキメだった。

ツムリ:どうして?

ツキメ:ヒガメの権限によって復活した

ウィン:しばらくいないうちにデザグラが大変なことになっちまったみたいだな

ツキメ:大至急、撤収の準備に取り掛かる


「デザイアロワイヤル  ルール」
「デザイアグランプリが終了する時、
この世界からデザグラに関する
事実と記憶が抹消される」

To be continued...

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