凍りのくじらは、僕らのはなし?
凍りのくじら 辻村深月
morgenちゃんおすすめの本。
序盤は、自分の感覚を言葉にしてくれているのが気持ちよくて、一気に読み進めたくて止まらなかった。感情移入していたらいつの間にか堕ちていて、読み終わってしばらくは、他に何も触れずにぼーっとその感情に浸っていたかった。全部を知った上でもう一度読み返したくなる。
”明るくはないけど決して消えない光”が救ってくれる本。
残しておきたいところ。
私達の最近のテーマ「傲慢」の感覚を、こんなに的確に言葉にしてくれている文章があるなんて…そうそう、この感覚…!!と思って共感しっぱなしで読んでいたけど、改めて読むとひねくれた嫌なやつだな…。
でも、傲慢期のいま読むからこそ、主人公理帆子に感情移入できて、そして自分を俯瞰的に見れた。
ぼんやり感じている感覚を、言葉にしてもらうだけでこんなに気持ちいいんだね。世界がクリアになる感じがする。
冷静な目でこの文章を見たらわかる~!そうだよね!となるのに、妥協をしたくない私(達)は最近、これが全部全部当てはまる人を求めてはいないか??そんな相手に出会うのって難しすぎるのでは??
いやでも、その中でも譲れない大切にしたいものを一緒にしたい!と思える人を選ぶべきだよね。
人を表すのになんて素敵な表現だろう…と思った。けど、たぶん実際は、一点の曇りもない日向みたいな人を好きにはならないんだろうなぁ。
春のぽかぽかした柔らかい日向か、少し陰りのある秋の日の光、みたいな人を好きになりたい。そして自分もそうなりたい。
これもまた今の傲慢期だからこそ共感してしまうところなんだと思うけど、後々の自分が「あの頃は傲慢だったな」と呆れることになったとしても、今の自分が感じていたこととして残しておきたい。
こんなに傲慢だったんだよ~~~!!!(未来の自分へ、若かったなと笑ってください)
はい好き~~~!!!と完全に別所くんのことを好きになった一言です。
実際にこういう会話をされたら、私に興味をもってくれて、ちゃんと言葉を通して私を知ろうとしてくれてありがとう、って好きになっちゃう。
私も、高校生ぐらいから、今の自分はまだ泣ける人間であるかを確認するために映画を観る時がある。
ああよかった、私まだ泣けるぞ、って。何に安心したいんだろう。
この確信がもてるかどうかっていうのが、私のSSランクかそうじゃないかを分ける基準かもしれない。
これ、この前の身体を大切にする話と似てるね。自分に厳しすぎるのも良くないけど、甘すぎると、自分の価値を自分でどんどん下げて止められなくなっちゃうよなぁ、とちょっとした戒めのように思いました。
この答え方が好きすぎる。名前を、親からもらった大切なものだと認識している人、大好きです。
余談ですが、好きな人の名前の由来って絶対に知りたいよね!?同じ名前なのに、知ったその瞬間からより愛おしくなる。
この後すぐに別所くんも「傲慢な考え方だけどね」って苦笑してるように、本当に傲慢な考えだと思うんだけど、でもそう思っちゃうんだよ、今の私は…。
だから、同じ感覚で対等に話をしてくれる人に恵まれてよかったです。あなたに言っています!いまこれを読んでるあなただよ!!!ありがとういつも!!!
仕事があまりうまくいっていない今の私に突き刺さった。なんとなく誤魔化して凌いできたけど、たぶん、そろそろ、挫折するべきなんだと思う。本気でギリギリのところまでやってみた上で、自分に実力がないんだと認めなくちゃいけないんだろうなぁ。
背景を考えたり、人の気持ちを推し量ったりすることが好きな私(達)への警告のような気がしたので残しておきたい。
恋愛とか人間関係とかでうじうじ悩んだり不安になったりしている時って、大抵これだったりするから、どうしようもならないよなぁ。
結婚しなくてもいい。一人で生きていくことになったらそれはそれでいいよ。と楽観的に言っている私だけど、ああ一人で生きるとはこういうことなのかもしれない、と少しこわくなった。
この数ページで、本を読んで初めて泣いた。まあまあ人のいる電車の中だったけど、そんなことお構いなしに泣いてしまった。
洒落たセリフとか巧みな言い回しより、ストレートな愛の言葉がやっぱり一番強いな。
あれ、こんな話だったっけ?って急に雰囲気が変わった気がするけど、でも急じゃないんだよ。そういえば、ずっとうっすらと堕ちていっていたなぁ、とその時になって気付く。現実でもこうなのかなぁ。
一番近くに、こう言ってくれる人に居てほしいし、私もこうやって心の底から言える人の近くで生きていきたい。
心が弱っている時の自分にかけてあげたい言葉だなぁ、と思えたので、その時のために残しておきます。
心からの感情を爆発させて、誰かに、何かに、縋りついたことって今までの人生で一度もない。それってある種の防衛機制かもなぁ。
いつか、図らずもそれをしてしまうぐらいの人やものや出来事に出会う時が来るのでしょうか…。出会うかもしれないから、まだまだ人生やめられないね~!と思えるね。
ほぼ半分が引用の、長い長い文章だったのに、ここまで読んでくれてありがとうございます!!
こうしておけば、いつでもすぐにあの世界に入れるような気がして、理帆子や別所くんに会える気がして、だから自分のためにも書き残せてよかったです!!!
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