東京ってスゲぇと思ったお話
今更隠す必要はないので晒しますが、わたくしはむちゃくちゃ千葉県寄りの茨城県の出身で、いわゆる『ちばらき』を地元とする人間です。
家からは県庁所在地の水戸より東京のほうが近いようなちばらき。
とはいえ、地元を走る交通機関は日本でもトップ5に入るような運賃の高さを誇る鉄道。
しかも電車じゃなくて機動車?(たぶん)でした。
パンタグラフがない、ディーゼル車。
一応4駅先の高校に通ってたんだけど1ヶ月の定期が12000円。学割反映されてこれ。
とんでもない高額鉄道。
でも電気じゃないからか雨や雪にすこぶる強くて、遅延は一切なかった…。
本数は多くて1時間に3本。部活の後に逃した時は絶望だったな…無人駅だしなんもないし。
そんな中で田舎の女子高生してて、部活もバイトもしてたけど何もかもゆるくうまーく仲良ーくやれる人間だったので、趣味に使う時間も確保できてて。(勉強?知らん)
当時は関ジャニを追いかけるのに一生懸命で、よく部活休んで制服のままレギュラーのラジオの入り待ちなんかに行ってました。
授業が終わってから、幸いにも近くから東京行きの高速バスが近くから出てたのでそれに乗って当時ラジオ局があった某所へ。
制服姿で、トップさん(当時はおっかけ=オリキにはヲタクたちをまとめるトップヲタさんみたいな立ち位置の人がいて、○○君のファンの方ここに並んでください〜とか言われながら並んで待ってました)に仕切って貰いながら一生懸命推しを待つ夜。
月に2回くらいは行ってたかなぁ。さすがに昔過ぎて覚えてないけど、田舎者の割に当時からアグレッシブだったわたくし。
更なる幸いにもわたしは父の実家が大阪で、おばあちゃんの家という超ラッキー無料宿泊地がありました。
関ジャニは当時、夏と冬に1ヶ月の舞台をなんばの松竹座では開催してたんだけどそれを見るため、そして入待ち出待ちをするためにおばあちゃんちに2週間くらい宿泊してました。
今考えたらマジ強い高校生だ。
高校卒業してからも関ジャニのおっかけはしばらくしてたのだけれど、いつしか推しに会いに行ってるというよりは友達に会いに行ってるみたいになり。
手紙にも書くことがなくなって、話すのもあんなに緊張してたのが嘘みたいにラフになって、しまいには
「モノマネするんでなんのモノマネか当ててください」
とか言い出して。
明らかに他のファンとは違う変なファンになってました。それでも2年くらいは行き続けたかな…高校時代と合わせたら4年くらいは。
まぁまぁ行ってたな…。
ハタチ頃から嵐の大野氏に本格的にハマってそっちがメインになり。
関ジャニからは離れていきました。
嵐はご存知の通りチケットを取るのがとにかく大変で、今だから言うけどファンクラブの名義もたくさん持ってました。(昔の話だから許して…)
そのためには本業の仕事の他にもバイトなんかもしてて、行き着いたのは土日に出られるときにだけ出たらいい築地の派遣バイト。
そこは有名店でお客さんもたくさんで忙しかったけど、お店の人と持ち前の人懐こさで(自分で言うスタイル)仲良くなれたので結構長く続けてました。
楽しかったな〜。
そんなある日のこと。
出勤するとその店舗の店長と、社員の女の子に
「おもちさんって昔関ジャニ好きだったって言ってなかった?」
と言われ。
あぁ〜嵐の前におっかけてましたねぇ。と話をしたところ、最近ロケで店に来たんだよ、と。
とある情報番組のロケでした。
へぇー有名店ですもんねぇ〜とその時は適当に聞いてたんだけど、お客さんに「関ジャニが来てたから私も食べに来たんです!」という女の子が増えて影響すごいなぁなんて思いながら働く日々。
築地に来るお客さんはみんなワクワク楽しそうにしてて、気さくに話せばお姉さんも一緒に写真撮りましょ!って声かけてくれたり、こっちもシャッター押してあげたり。
本当に楽しいバイトでした。
そんなある日、いつものようにお昼時になると外には行列。その日は特に多くて、30人強はいたかな。
レジを打ち終わり、狭い店内の目の前のテーブルのお客さんに
「あの、すんません。味噌汁も貰えますか」
と追加の注文を受け。
そのテーブルは男女のお客さんだったので、「おふたつお持ちしてよろしいですか?」と聞くと「はい」との返事。
が、その男性のお客さんがその後もずーーーっとおもちのことを見てるんですよ。
味噌汁のオーダーなんて「はい」で完結してるし、こいつなんやねんジロジロ見んなや!と思いつつこちらも見つめ返してニコリ、と愛想笑いと軽い会釈。
体感15秒くらいの長い時間でした。
改めてよーく見ると。
ラジオ局と大阪に通いまくった、あの推しでした。
気づいた瞬間パニック。
あの田舎の女子高生時代、2ちゃんで『推しがバイト先に来た』ってスレを見て東京ってすんげぇところだなぁ〜と思ってたことがいま自分に起こっている…!
しかも、なんなら向こうが先に気づいてる。
気づいてジッと見とったんか!
そらそうよな、女の人と築地にご飯食べに来たら昔モノマネかましてきた変なファンが店員でおったらそりゃあなぁ。
見るよな。焦るよな。
でも大丈夫。わたくし常識人です。
誰にも言いませんしあなたが使った割り箸もちゃんと捨てますよ。
ツイートもしません。
※当時、嵐のメンバーが仕事で泊まったホテルのチェックアウト後の部屋を写真付きツイートした従業員がいて問題になった時期でした
そのお店は名物があって、店員が混ぜたり出汁入れたりと何回か接客しなきゃなんですが、もう1人社員の子がいるにもかかわらず度々呼ばれまくって
「すんませんこれどうやって食べるんでしたっけ?」「はいご案内しますお待ちください〜」
「次は‥「はいお出汁入れて混ぜますので!お待ちくださいね!!」」
「すんませんテーブルガタガタいうんですけど」「ちょっとお待ちください…(テーブルの脚におしぼりかまして)これで安定します?」
「すんませんお茶ください」「はいー!」
むっちゃわたしのこと呼ぶやん。
むっちゃ信頼されとるやん。
なんか可愛いやん。
お茶のときはちゃんと入れやすいようにこっちに湯呑み置き直してくれたのは、あ~この人こういう気遣いできる優しい人なんよな…こういうとこ好きやったわ…と懐かしい気持ちにもなりました。
今でも彼は好きになったタレントで一番かっこいいなと思ってます。
顔が。
最後は女の人にお財布渡してお会計させて自分はさっさと行ってしまわれたのですが、その女の人もすーごく好感度が高くて(ごちそうさまでした!おいしかったです!って笑顔で言ってくれた)この人と結婚してほしい!と思ったな。
それから10年くらい経ってなんもないから別れたんだろうけど。
その日バイトが終わったあと、片付けしながら社員の子と店長とその話してて、
「ロケに行った店に女連れてくるってすごいっすよね」
って言ったら社員の子(めちゃ天然)が
「犯人は犯行現場に戻ってくるって言うもんね!」
って言ったのがいまだに忘れられません。
東京って面白いよね。
画像は超東京(駅)です。
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