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【人財育成論33回】「石丸型社員」は本当にいるの?

◇人と向き合うときは、対決姿勢
◇融通がきかない
◇定義や前提にこだわり会話が成り立たない
◇漫画的言動、バズることを最優先する
◇下に見た人には喧嘩腰に対応
◇厳しく来られたら厳しく向き合う
◇基本、相手を遣り込めること、論破することが大事だと思っている

筆者作成

こうした行動をする、こういう人に憧れる「石丸型社員」が話題になっています。本当にこんな人はいるのかわかりませんし、ちょっとしたネタにしかすぎませんが、話題にはなっているのです。「うちには石丸がいてさ・・」「うちの会社の〇さんは石丸くんそっくり」みたいな会話です。


沖見泰一氏撮影、提供



もちろん、この「石丸」とは東京都知事選で有名になった、多くの注目と話題をかっさらった人物、そう石丸伸二さんのことです。派生して「石丸構文」なども生まれました。どういう人なのかをいったん紹介しておきましょう。

1982年8月12日生まれの41歳。安芸高田市、旧吉田町立吉田小・中学校、県立祇園北高等学校を卒業。浪人ののち京都大学経済学部へ進学し、卒業後は三菱東京UFJ銀行に入行。姫路支店に配属された後、為替アナリストとしてニューヨーク駐在し、4年半にわたって勤務した。アメリカ生活で、日本・広島・安芸高田の素晴らしさに気づいたそうだ。その後、河井事件に伴う前市長退職に伴って行われた市長選挙で当選した。居眠りをしていた議員に対して「恥を知れ!」と厳しく批判したことや地元メディアとの対決で目立ったが、「市民が市政を考える機会として財政説明会」を開催するなど市民と対話し、数々の事務事業を見直してきた。

Japan in Depth 西村健「【都知事選、本当の争点】⑧ 石丸さん、政治改革を進める本気で既得権を破壊できるか?」」より

「石丸型社員」の魅力~その姿勢や考え方

ビジネスパーソンではない石丸氏がこういった行動を一部皆の前で見せるのは理由があります。第一に、政治的な信念。いったん周りにおもねると取り込まれるという危機感だからでしょう。いったんまわりに優しくしたり、取り込まれると、利権政治への道が開けてしまうからです。第二に、戦略上。それは大手メディアへの対決を見せていきたいからでしょう。

「石丸型社員」の魅力もあります。日本のビジネス社会では、まだまだ意味わからないルール・無駄な会議・必要のない打ち合わせ・意味不明な作業・「儀式」のようなものブルシットジョブであふれまくっていて、若い人にとって「しょうもない」現場に向き合っています。いや、苦しんでいます。
こんなものはとっととやめた方がいいのでしょうが、日本の権威主義的組織内では難しいです。「空気を読む」のが得意な若い人はそうしたことができません。そうした現状を打開できるのが石丸さんです。希望・願望が、石丸型社員の熱狂を生んでいるのでしょう。
「恥を知れ、恥を」
「真に若い世代の参加を願うなら、口は出さず金を出してください」
「上から意見をいうのではなく下から意見をきいてください」
「誰かを動かそうとせず、自分から動いてください」
こうしたことは多くの人が共感できることでしょう。そう、「石丸型社員」はとってもピュアで、日本型社会に対してノーを突き付けていることがわかります。そして、上司にいえる本気度、真剣さ、勇気、それはすごいことです(俺も言いたい笑)。

「石丸型社員」はどう生まれる?

石丸さんを幼いころから見てきた方が、週刊現代にて証言しています。面白いので紹介します。

伸二くんは主人公。自分が正義であり、自分が正しいことを信じていて、自分の非を認めない。考えが違う人は目に入ってこない。自分とそれ以外。それで生きてきた。

週刊現代、石丸さんに関連する記事より

なんとも納得の意見でもあります。これから「石丸型社員」について考えてみたいと思います。

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