コロナで変わるわたし
コロナの影響で自宅勤務が始まってからなんと5ヶ月。最初は、ランチを近所で食べたり、ちょっと買い物に出かけたりした。手に入れた平日の午後の昼下がりの時間が嬉しくて。いつしかそれもUberに変わり、スーパーに行くのも面倒くさくなってきた。毎日していた化粧もしなくなり、毎日同じことを繰り返している。つまり、仕事しながら、洗濯、掃除、ジョギング、ロト&ナンバーズ予想、ワイン、睡眠という風に。人と話すのは、内線がかかってきた時だけ。わりと長電話をしてしまう。
コロナの影響で、私の生活、いや世界全体の生活スタイルが大幅に変わった。会社に行かないって、なんて素晴らしいのだろう。この甘さを経験した後に、果たして普通の暮らしに戻れるのだろうか。家にいるのが快適すぎて、自分がこの先オフィスに戻るなんて考えられない。九州の親や兄弟は、テレワークについてあまりピンときていないようで、私が仕事をクビになったと勘違いしているのではないかとたまに不安になる。お昼時にLINEで送る写真が全て家を背景にしているので、また家なの?とか言われるけど、自宅勤務だからと説明すると、どことなく疑っているようなメッセージを送ってくる。いやあ、辞めさせられる人も中にはいるけど、私はちがうっつーの。
一日の中で、物思いにふける時間が増えたので、自分の人生の意味とか考え始めて、将来本当にやりたいことはなんだろうと考えだし、人生90年だとしたらあと50年しか残された時間はないことに気づき、焦る。コロナのおかげで哲学する時間が増えた。もしかして、もしかしてだけど、今年こそが、一部の宇宙系カルト団体やスピリチュアル系の団体が2、3年に一度言っている「アセンション」の年なんじゃないのか?!、と思って一瞬嬉しくなる。宇宙の謎を解いたような気持ちになって。それに気づいた私は、皆と違う次元にワープできるんじゃないのか?!、また一段、霊の位の階段を登ったんじゃないか?!と、まあ、次から次へと、馬鹿な考えは浮遊し始める。んなわけない。だって、コロナの前よりも一層、人生というものに対して疑問が深まったから、より一層苦しくなった。終わりが見えない暗い湿ったトンネルの中をあてもなくただ歩いているような、いやあな感覚だ。こんなのはアセンションじゃない!ただのプチ鬱だろう。かの有名なmid-age crisis かもしれない。コロナがそっちの悪い方向に持っていっただけの話だろう。
コロナが嬉しいのか憎いのか、わからない。ただ、私の生活と心をだいぶ変えたことは間違いない。
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