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柱がつぶやいてて面白そうだったから行ってみっかって感じで行ったら凄まじく面白かった呪怨THE LIVE備忘録

※ネタバレしかない※


発端は、柱だった。


呪怨の舞台がやってるのをまったく知らなかった。

そもそも呪怨をちゃんと見たことがない。貞子VS伽椰子での知識しかなかった。

なぜ行ったかといえば、ホラーが最近好きなのと、舞台というコンテンツの面白さを最近知ったのと、推しのXで知れたから。

要素の全てが噛み合ったグランドクロスが出来上がっていた。

私が推している(ホントは推しという単語があまりしっくりきてないから柱と呼んでる。声に出したことはない)田中有紀さんの仲良し三人組、通称""三原色""のおかげで行ったと言っても過言ではない。
三原色のみなさんはホラーが好きなので、最新のホラー情報を得られるからありがたいことです。

三原色にホラー系の仕事やって欲しい。

Xにもチラホラ面白かったという感想があったため、たまたま当たったラジオ観覧の前に行けそうだったと、昼の部のチケットを取った。

開演前

100円で御札になんかを書けるゾーンがあった。なにに使うのかわからなかったのでスルーし、入口へ。

入口は、黒いビニールで覆われていた。学祭でしか見たことないやつだ。そののれんをくぐると、黒いビニールに覆われた2人分くらいの横幅の通路に、御札がびっしり貼ってあった。これか〜。

壁が内側からドンドン叩かれてる。すげーお化け屋敷っぽい。
砂嵐のブラウン管(だった気がする)テレビがちょこんと置いてあり、横を通り抜けると、天まで届きそうな舞台セットが鎮座してた。

壁も覆われて真っ黒。
座席の配置すげー。


円形の台に設置された舞台セットを中心にして、4つの座席エリアがあった。
私は全体を見たかったので、怨エリア。

最凶シートとか、舞台まで数歩程度の近さ。近えー。呪いシートもほぼ最前といっていい。

この2つのシートは、公演中に演者が客席を通り過ぎたり、履けたり、おどかしたりしていて、特等席で舞台を体感できる、遠目に見ててもめっちゃいいシートだった。

客層は見た限りだと、年配から高校生くらいまで幅広く、呪怨の人気が伺い知れた。

私の隣はカップルで、男性が熱く呪怨を語っててよかった。私のように一人参加も多そう。4,50代くらいの4人組もいて、学生時代からのホラー仲間なんだろうなと勝手に設定をつけた。

アナウンスが怖かった。亡者みたいな覇気のない声音で、光の出るものは切ってください、霊が反応してよってきますとか、何が起きても知りませんとか、いい感じの注意喚起で良かった。

開演


真っ暗になると、天井に星。夜。

ストーリーは、ある夫婦が呪われていると噂の家に、内見しにくるとこから始まる。

演者が出てきたトコ、たぶん入場してきたとこだ。通路の反対側にある出口の隣からも出てくる。通路の両側から演者が出てくる。

演技してる場所さっき自分も歩いた、ただの通路だし。あそこも舞台として使うの? 

それだけじゃなく、最凶と呪シートの周りにある細い通路だったとこから出てきた。

すげえ、会場の7割くらいが舞台になってる。

そして噂に聞いていたが、舞台が回転してる。すご。

登場人物が一斉に出てくる。
全然わからん。
同じ家で繰り広げられているものなのか、これは。

最後まで見ればわかるが、これは呪い家にまつわるストーリーの登場人物全員が出て来ていた、OPみたいなやつだった。OPか。

伽椰子を夫が殺すシーンで、壁にライトでデカく呪怨の文字。呪と怨がセットを挟んでデカく出た。カッコいい。はじまった〜〜〜!! こんな映画みたいなタイトル出し、できるんだ。

よかったポイントは3つ。

①ストーリーラインがおそらく5つくらいある

ストーリーラインが順繰りに展開していく。

・警察
・伽椰子の夫と伽椰子
・小林の家庭
・モラハラ夫夫婦
・不動産屋

これは誰のストーリーラインなのか混乱し、終わりに向けて繋がって、収束していくのが面白かった。

冒頭にあったモラハラ夫夫婦のストーリーラインに戻ってくるとき、映像流してるのかってくらいにまったく同じ立ち位置にいたのがスゴかった。

別の話が展開してるときに、舞台の反対側ではまた別のシーンがあったりした。舞台が回転しているから片方が見えると、もう片方が見えなくなる。別のシーンの映像に音声がのってる演出みたいになっていた。

回転してるから、見れないシーンもある。
霊感がある不動産屋の妹が、この家を貸すなら絶対にこの酒のませてとタンスの前でしゃべるシーンが、タンスの下から足だけ見えていた。
表情が見えなくて、どこからか盗み見てるようなシーンになった。

この舞台、リピーターチケットとかあったし、何回も別の角度から見たい欲が生まれてくるのがスゴかった。

②演者がどこから、何が出てくるのか全く予想できない。



客席の最前で、急に伽椰子が立ち上がったり、舞台へ続く通路の真中から複数の伽椰子たちが手を伸ばして組み付いてきた。

伽椰子がたぶん、家の外の呪シートの前、セットを挟んだ反対側にいたりもした。

俊夫がダッシュしてきて、暗転、男が立ったまま伽椰子に組み付かれてるシーンとか躍動感がすごかった。

通行人だった女子高生が伽椰子っぽくなって襲ったり、風呂場から、通路脇から、セット最上のタンスから、ダンボールから突然出てくる。

怪異って急に出てくるもんな〜〜。

③第四の壁なくなったけど???

ラストは登場人物全員、許容範囲超えた恐怖を経験した廃人になり、朧げにだらんとしたまま去っていく。

演者が朧げに退場していく最中にアナウンスがはじまり、講演は終わります、そうってるけど、まだ小林と伽椰子は呪シート中央の階段を歩いていた。

客席と舞台には、第四の壁という俳優と客を分ける架空の壁がなんとなーくある体で進む。

そもそもこの舞台、客席と舞台がほぼ同化してる。我々のテリトリーの中で呪怨の世界が繰り広げられている感覚もあった。

歩いてきた通路での芝居。
客に向かって伽椰子が迫る。
客席の通路を大量の伽椰子が歩く。

舞台冒頭から、第四の壁を丁寧に壊されていって、ついに現実世界の我々が冒頭に聴いたアナウンスが呪怨の世界が終わっていないにも関わらず始まり、しかもなんか起きるかもよ的なこと言ってたし、もうこれはカンペキに虚構と現実が融合してしまったということだ。

舞台セットの扉から出たら外、扉に入ったら内、そういう決まり事もクライマックスの伽椰子大フィーバーで壊されてた。関係なしにショートカットで舞台に乗ってたし。

もしかしたらを現実に持ち帰れるのいい。


終演


としお
中に売り子さんもいた。

公演が終わって出口を出切った死角で伽椰子がお見送りしてくれた
出てきた人が伽椰子に驚くの見るの楽しかった。

お化け屋敷みたいな舞台だった。

最凶シートで伽椰子に迫られ、すごい椅子に反ってるけど、おわー!って感じで笑顔のおじさんがめちゃくちゃ良くてこっちまで笑顔になった。

あと、生の悲鳴を何回も聴けたのもよかった。
あと、フライパンで殴られた夫が痙攣してるのよかったしスカッとした。

可能ならもう一度見たかった。
すごいリッチで面白い舞台だった。
呪怨みよっ!!

ありがとう田中有紀さん。
ありがとう三原色。
ありがとう呪怨THE LIVE。



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