オンディーヌ 東京公演 2023年1月8日 17:30回 見に行った日記
和久井優さんが出るからいった。
晴れ。14時20分ごろに家を出て電車にのる。
ジャージにウインドブレーカー、ジーパン。寒い。腰にウエストポーチで、背中にはリュック。なんとなく登山者やハイキングする人の出で立ちになった。
私は、東京芸術劇場にいくのが始めてだ。山手線の本数が工事で減っているが、池袋まで直だから関係ない。
池袋駅のC8出口からいけば会場につくらしい。なんだか出口が多くてよくわからず、メトロポリタン口から街にでてみた。
都会だ、池袋。
車道も歩道も狭く、ビルなんかが土地にギュウギュウ詰めで建っている。ビルの間にある広場から男性アイドルグループらしきライブ音が広がっていた。空が狭くてイルミネーションや喧騒で賑わっていて東京のイメージまんまだった。
グーグルマップを頼りに歩く。
東京芸術劇場らしき建物がでてきた。入り口がわからない。ここは関係者入り口だ。画面を頼りに回り込むと、郵便局と書いてあるポール?が、ロータリーに生えていた。
ポール越しに建物の自動ドアをよく見る。なんか文字が書いてあるから多分これだろうと近づくと、東京芸術劇場の文字。郵便局のなにがしかの奥に東京芸術劇場の入り口はある。
東京芸術劇場
広い施設内の高い天井には、「東京芸術劇場」の垂れ幕が大きくあって、ここが東京芸術劇場であることをさらに認識させてくれる。
イオンモールのエントランスくらいの広さのある一階フロア。音楽スタジオ。お見上げ屋? フロアマップが表示されるディスプレイ。フロアの真ん中が吹き抜けになって下が見えている。エスカレーター横の案内板は複数の劇場の場所を示し、色んな場所で舞台がやれるのを教えてくる。
地下一階のシアターウエストへエスカレーターに乗る。ロビーがみえる。待つ用の一人分の椅子が綺麗な床に点在していて、全てが埋まっていた。
遠くからでもシアター前の硬そうな壁にオンディーヌのポスターが貼ってあるのがわかる。合ってた。
ロビーに下りて振り返ると、池袋駅連絡通路が口を開けていた。池袋駅から直でこれたらしい。時間があるから連絡通路に入って、帰りのイメージトレーニングをして、東京芸術劇場シアターウエストにはいった。
中
パッと見の印象、客層におばあさまやマダムなどの女性が多い。主演が歌舞伎役者の中村米吉さんで、2.5次元俳優の人がヒロインの相手役で出ていたからかもしれない。
和久井さんファンだろうって人もしっかりいた。この髪の色、このリアクション、この笑い方。2022年9月25日13:30 ~15:00の間にプラザウエストさくらホールで見て聴いた覚えがあった。たぶんあった。
入ってすぐ右手でグッツを売っていた。パンフレットにブロマイドとか。列をなしている人たちの後ろを通り過ぎた。
「まあ、オレはいいかな」私はさっさと中に入った。
席に座って見回す。ステージには立体的な舞台セットが鎮座している。海藻のようなものが生えていた。頂上が高くて照明に届きそう。上演中は、このセットを登ったり降りたり止まったりして、いろんなシーンのイメージと表現を伝えてきた。
お客さんの服の色がだいたい黒系か、黒の親戚の色だった。自分の着ている283プロジャージは澄み渡る青空のような水色だ。さすがにちょっとだけ大丈夫かなと思った。このジャージがかなり好きだから、まあいいかと目を閉じて瞑想に入った。
劇場が真っ暗になって上演開始になる。舞台をみるのが20年ぶりくらいだからドキドキした。
上演
オンディーヌが舞台中央に飛び出るように走ってきて、拍手が巻き起こり、これは舞台なんだと確信した。
セリフ量が多くてみんなずっとしゃべっている。相手役のハンスがイケメンすぎた。スゴイ。目がでかいし甲冑がよく似合ってる。手を広げてしゃべるのがよく似合う。甲冑がオンディーヌの魔法的なやつで外れて、動ける貴族っぽい服装になってもよく似合ってる。
オンディーヌとハンス……ハンス……ハンス……歌いながら和久井さんも水の精霊の一人ででてきた。オンディーヌとハンス以外はみんな兼役でいろいろ出てきた。こんなことが人間にできるのか。スゴイ。圧倒される。
私は、完璧に潔く和久井さん目当てできた自負がある。仕事中にイープラスでS席のチケットを取った誇りがある。
場面転換がシームレスに行われる。帽子、装飾品、その他を身にまとって登場人物が変わる。知らない間に舞台セットに隠れて飛び出してくる。舞台自体がスゴくて面白いから、いつの間にか和久井さんが舞台にでていても、ストーリーを夢中で追いかけていた。
ちらっとは見た。さすがに。時々サッと見たりはしたけど、一瞬だけ目を向けたりはしたけど、基本的には進行の中心の演者に意識を向けていた。
舞台セットは段差があって、そこに登るだけで王の御前だとわかる。ブロックがおいてあるだけで、岩とかでたそがれてるのがわかる。水色の物体だけなのに、ホントにいろんな表現をみせられて、スゴかった。2時間全然飽きなかった。
和久井さんが紅い衣装のベルタで出てきた。瞬間、体中がビリッと痺れた。美しすぎる。紅い。水色が多い舞台でよく映えた。席も近い。ヤバい。紅くて美しくて気高い。
ハンスとのイザコザのとことか、オンディーヌに生まれを暴露されるとことか、ホントに表情とかの表現のバリエーションが多くて細かくてスゴかった。
もともと番組とかでみる和久井さんが顔出しでやるコーナーでの演技もすげーと思ってたがやっぱりだった。迫力がある。なんというか濃かった。演技に陰影がついてる。演技してるなんて毛ほども思わなかった。そこにいる。そこでマジで悔しがってムカついてイラツイて僻んで嫌がって嬉しがっていた。
アフタートークで中村米吉さんもいってたが、和久井さんがやってるからベルタが悪女にみえなかったのがよかった。姿勢がよくて、キレイな紅のドレス姿がよく似合っていた。
社会性が高くてかなり能力がありプライドが高いハンスが好きな女性。オンディーヌの恋敵で、事前の写真でみると、妖怪人間ベムのベラのように悪そうなヤツだと一目見ればわかる感じだった。
いろいろがバレたときの振る舞いとかは、たしかに酷いものがあった。といってもベルタも結構な境遇を味わっていて、ベルタなりにがんばって生きてきた結果だ。しょうがないと言えばそうとも言える。完全に私が肩入れしているだけかもしれないが。
ハンスは、イケメンでいろんな女に色目使ってるからベルタも被害者だっていえる。というか何なんだこの軽い男はと思いながらずっとみてた。ハンスは、プレイボーイだなとずっと思っていた。
プライドが高いベルタが勇気だしてハンスにキスするシーン。ちょうどベルタがこちらに背を向けていて見えなかった。想像が膨らむ。その後の鳥を握り潰してしまう、もつれ合い。このドライブ感、迫真さに圧倒されてかなりのめり込んで見ていた。
生の演技というのは、自分でどこを見るか視点を選べるのがいい。ライブにもいえる。痴情のもつれシーンで、モブの従者が嘲るような顔をしてたり、水の精霊がどうなるの~~って感じで覗いていたり、舞台にいる間は、演者がずっと何かしているからそれを見れるのが楽しい。
アフタートークでも話題に上がっていたし、モブをやってる人の演技を見るってのが舞台の楽しみ方なのかもしれない。
鼻をすする音が後ろからラストできこえてきてよかった。ラストのオンディーヌの表情とか、何かを伝えてくるスゴさ。
セリフの言い回しもなんだかおもしろくて自分好みだったし、笑えるとこもあって楽しかった~~~~~~~~。
舞台、いい。
和久井優ファンとしても見せ場がかなり多くて、かなり満足した。すげー見えるとこだったし。よかった。
アフタートークでかなり謙遜してる様子で、仕事の告知を「twitterを見てください……!」ですませるのよかった。
アフタートークの登壇者への質問のコーナーで、出した質問がよまれて私のペンネームがちょいイジりされてよかった。
知らなかった和久井さん情報がちょっとあった気がして得した。
帰る
パンフレットとブロマイド和久井優セットを買った。
20時くらいに出て、渋谷駅連絡通路を通ってJRへ。
グリーン車はほぼ満席だった。仕方なく、ホントに申し訳ないが男性の隣に座った。
男性は、お笑いのなんか見ていたのかスゴイ呼吸して笑いを押し殺していたのが申し訳なかった。
スマホのメモを開いて目を閉じて、感想を思い出せる限り書いた。
今月は、和久井さんの誕生日回があるからそのメールの下書きができた。その時にスポティファイで聴いたOasisのwhateverが清々しくて、スーパーブリリアントで最高な心境にバッチリあっていて何度もリピートした。
22時30分くらいに家の最寄り駅ホームについて誰もいない道を歩いた。寒いけど寒くない。家について余韻に浸っていると1時になっていたので最高の気分のまま寝た。
まとめ
ホントによかった。
また舞台とか生で演技がみれる機会があれば、なんとしてでも行きたい。
観劇しつついろいろな天啓と戒律をえたが、まじめすぎて恥ずかしすぎるから心に留めておく。
いやー。和久井優さん。できる限りみていたい。草葉の陰からみてたい。
いやーよかった。
よかった~~~~よかったよかったよかった~~~~。
よかった~~~~~~~。
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