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バザールという考え方について

この記事はあじゃてくあどかれ2021の16日目の記事です。

https://adventar.org/calendars/7122

あじゃてくには昨年のEpisode 0の頃から大変お世話になっていますが、今年のあどかれということで、7月に行われたEpisode 2について書きたいと思います。

https://202107.agiletechexpo.com/

このEpisode 2にも関わらせていただきましたが、自身ではなく社内の同僚に登場いただいたという印象的な回でした。「なんですか、それ?」から始まった関わりでしたが、最終的には本人にも満足してもらったのかな、と思います。

今回その部分を深堀しても良いのですが、それ以上にKeyNoteのコード・フォー・ジャパン 代表理事の関さんの「アジャイルガバナンスとシビックテック」の発表が良かったので、どこが良かったのかと、何が自分に残り、考えの変化につながったのかを記したいと思います。同じことを思った人は多いはず、、と勝手に思っています。

タイトルだけ見ると、アジャイルとガバナンス?さらにシビックテックという何ともバランスが取れていないようなイメージを受けました。まず先に技術は人を幸せにするのか?自治体・行政は共創のためのシステムをデザインできていないのでは?という課題提起から始まります。まずこのタイミングで自身の仕事や普段の振る舞いを想起し、ドキッとしました。自治体・行政に限らず、一般の会社でも同じ課題なのではないか?ということです。トップダウンで物事が決まることもあり、その課題背景は伝わらず施策が降りてくるといったものです。自身は少し知ることもできるようになってきていますが、それでは伝わらないというものも多かったりします。さらにそれが考えとずれていたりすると、その想いはどこにブツけたらよいのか、、という気持ちになります。自身も色々な施策を作る側に回ることもありますが、それはズレたものになっていないのか、、と不安になることも多いです。

話を戻します。このセッションでは「伽藍とバザール」という本の紹介がされていました。これは、Linuxの開発スタイルを解説した書籍になります。以下サイトでも紹介されておりますので、リンクつけておきます。

https://cruel.org/freeware/cathedral.html

緻密な設計、計画の象徴である伽藍(がらん、と読みます。寺院の建物の事です)と、変更を受け入れ小さな自律的な集団の象徴であるバザールが対比されています。これまでの行政は伽藍であったが、今後はバザール方式であるべきではないか?という内容でした。課題定義も皆から募集、解決策もみんなで考えてみんなで決める、というボトムアップ型の形でした。ここまで聞くと、大きな組織や行政では本当にうまくいくのだろうか?と思ってしまいました。でもそこは、All or Nothingではなく、ポイントポイントでスモールスタートすること、そこに対して成功事例として広く公開することでそういった姿勢を取れる組織なんだと広く影響を与えることが出来るのではないか、それがよい循環につながるという世界が作れるのでは?と胸がワクワクしました。元々の本や考え方は巨大なソフトウェアをどうやってコントロール、開発、進化させていくかというものかと思いますが、それを組織や行政にも反映させるというものは目から鱗でした。この点はアジャイルソフトウェア開発宣言から始まったアジャイルが、ビジネスに、組織変革に活用できるということで注目を集めるという視点の拡げ方に共通点を感じました。温故知新ではないですが、大きな環境の変化に追従する、対応するためには既存のよい知識や理論を応用していくのも一つの大きな打ち手になるということを改めて気づかせてくれたセッションでした。

スライド、動画はタイムテーブルのページにリンクついてますので、まだご覧になっていない方はぜひご覧になってみてください。

https://202107.agiletechexpo.com/timetable/

とりとめありませんでしたが、本記事は以上です。

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