短編
私の中にある塊。
どろどろしているのか
ねばねばしているのかなんて
そんな事は知りようはない。
知る術なんてない。
どす黒いねばついた気色の悪い光がこちらに寄ってくる。中からジワジワとティーパックのように、何も無いところから滲み出てくるのかもしれない
私は動けない。そっちから寄ってくるんだよ。
勝手に
じゃあどうしろってんだ
これも知りようがない
「光」と言っても頭お花畑な野郎の考えるような、きらきらしたものでは無い。逆に影をどう見ろと言うんだ
詳しくないが、光はなにかしらのエネルギーだろう。この塊が起こしたり、通ったりしたところに必ずできる。勿論、消えてしまうものもある。
そのどす黒く黄ばんだ光はどこかに染み込み、どこかに反射し、塊に染み込まんとして進み続ける。それも大抵、どす黒い、黄ばんだ、あの薄汚い光くらいだ。
入ってきた光は塊の中で反射し、浸透する。
「気持ちが悪い。」
生ごみやらの腐敗臭が肺にこびりつくようだ。
いずれ消えるが、乱反射というものだろうか。光は無数に分散し、予測なんてできない。いずれまたこうなるのだ。
塊は疲弊し、仕方なさそうに、また動き始めた。この塊が何をしようと、光は増え続ける。