ダイエットの神を降ろすために、みんなが心を鬼にする。
普段はとにかく口数の少ない弟が、今日はあれだけ熱を持って目を見て話をしてくれた。
それほどまでにわたしは、ヤバいところまで来てしまっているのだろう。
夫や親だけでなく、弟までを巻き込んでしまう「わたし、太った問題」
弟と会う機会があった。彼は必死に、わたしにダイエットの必要性を訴えて来た。
そんな弟は最近またダイエットを始め、順調に減らしているらしい。彼もまた太るDNAの元に生まれた同志。
脂質を減らして運動すればすぐだ、とか
3ヶ月だけがんばってみれば、とか。
いつもだったらラインを面倒くさがるのに、
食べたものの報告をして来たらアドバイス出来るよ、とか。
あんなに喋ったのはいつぶりだろう。
彼の興味を引いたのだから太るのも悪くはないのかもしれない。なんて。
皆が口を揃えて言うのは、不健康に短期間で太ってしまったこと。
とにかく心配されている。
痩せようとすればするほど増量していく体重にうんざりしているところに、床に寝転がった夫が突然
「うみちゃん、この角度から見るとマヂラブの村上やわ」と言った。
そんなことあるか、何を隠そうわたしは昔同僚から「一瞬、井川遥かと思った」と言われたことがあるんだぞ。
なぜ、性別も違う…あの村上さんに似ていると言われたのか。
「絶対違うから!」と強めに言うわたしに、「いや、完全にそうやん」と宣材写真を見せて来た。
完全にそう!と言い切って来たのだった。
え…ほんとですか?わたし、そうなんですか?
鏡を見たけれど、村上ではないはず。わたしの目には都合の悪いことはうつさないんだろうか。
コンタクトを外してめがねをかけているから、めがねの部分が似ていただけだ。
黒縁のめがねが似ている、きっとそうだ。
夫が最近、マヂラブの村上ってなんかかわいいって言っていたのを聞いて「あれ?」と思っていたのだけれどそういうことだったのか。
彼に自分の妻を重ねて、かわいいと言っていたのか、なんなのか!独特な感性。
はぁ。落ち込んでいる暇などない。
わたしは1ヶ月脂質をできるだけカットする生活を約束した。
早速今晩から食べたものをラインで送ることに。
意識したメニューだけど、少し良くないものも混ざっていて自分でもわかっていますアピールと言い訳をしたことに対し
「なかなかいいと思う」と返してくれる、アメとムチが使えて
自分にストイック、姉にはちょい甘ないい男じゃないか。
今はジムにお金をかけられるほどの経済力がないため必死に彼の後を追いそして、1ヶ月後には少しでも変わっていたいと…
希望だけど。
多分無理なんだけど…
はい。やります。いや、やろうと思っています。
がんばりたいんだ、今度こそ。
いつまでも健康に長生き出来るために。
家にマヂラブ村上様のポスターでも貼ってみようかなと思っている。
どうしよう、早速ドムドムが食べたくなって来た。
ご褒美にしよう。
3キロ減ったら食べると言う目標を掲げ、がんばれわたし。