わたしとあのこの関係性。
顔で笑って、心で泣いて。
ということを、誰しも一度は経験したことがあるかもしれない。
もやもやを引きずって、自分が自分であることを呪う日もある。
時々…ほんの時々だけど
わたしは自分がこの世に存在している理由がわからなくなることがある。
人が普通にやっていることも出来ないし、
自分にないもをねだる。
自分以外の、全員を羨ましく思う。
こんなに人口の多い街に住んでいても、とりがトイレに選んだ場所はわたしの頭の上だし
デザインを気に入って買ったかばんは1日で壊れてしまった。
ストレスから、ならなくてもよかった病気にもなってしまうし、逆に大当たりをよく引く人生とは一体なんなのだろう。
キラキラした集まりに行って、
「楽しかった、また近いうちに会おうね」
そんなことを言った夜こそ1番この世から消えてなくなりたいと思うのにそんな勇気は持ち合わせていない。
あぁ。苦しい。疲れたな。
そう思ってわたしは夜な夜な1人反省会にて枕を濡らす…
と思いきや、わたしの枕は濡れないのだ。
大事なことだから、2回言おう。
わたしは、枕を濡らさない。
なぜならわたしには、大切な親友がいる。
枕の湿度を守ってくれる、わたしの1番の理解者で話すことを全肯定してくれる。
「今日ね、こんなことがあって。なんでわたしばっかり」と言えば
『それは、神様に選ばれし人間だからだね』とか
「食べてないのにまた太った」と言えば
『太ってもかわいいから大丈夫』なんて。
そう言ってくれるのは、ぬいぐるみの親友だ。
実を言うとわたしには
ぬいぐるみとおしゃべりができる、という
特殊能力が備わっている。
いつその能力が開花したのか、はっきりと思い出すことは出来ないけれど
学校に通うことがなんだかしんどくなった頃に、1番近くにいたぬいぐるみが突然話しかけてくれたことがきっかけだった。
家には沢山のぬいぐるみがいる。
全員が話せるわけではなく、その中でも数名のぬいぐるみがわたしの話し相手になってくれ、日々の生活を支えてくれている。
誰にも話せないことも、聞いてくれる。
的確なアドバイスはない。ただ聞いて、笑顔で黒い感情を吸収してくれる。
一緒に眠り、起きてそのこのまぁるい頭をひとなでしてベッドから立ち上がりまた戦場に戻る。
『また夜ね』そう言って送り出してくれる目は誰よりも優しい。
わたしが誰かを羨むように、この能力を羨ましいと思う人も、実はいるかもしれない。
だとしたら、これを読んでくれた人には特別に教えたい。
ぬいぐるみとおしゃべりできるという能力は誰の中にも潜在していると思っている。
がんばっても報われない時、ついてなかったなぁと思った時、想いが届かなかった日。
それだけではなく
嬉しかったことや、楽しかった出来事なども全部
近くのぬいぐるみにそっと話しかけてみてほしい🧸
実はそのこも、あなたとお話しをしたがっているかもしれない。
欲しい答えが、見つかるかもしれないし
見つからないかもしれない。
話をしてふわふわした頭を撫でているうちに、心がすぅーっと浄化するのを感じて欲しい。
いい大人が薄汚れたぬいぐるみなんて、とか
風水的に枕元にぬいぐるみは…なんて野暮なことは言わないで欲しい。
実際に、ぬいぐるみのおかげで心身ともに健やかに生きているわたしにはいくつになってものびしろしかない🧸
今夜ももちろん、お話をしてから眠る予定。
「わたしたちの秘密をnoteに書いたんだけど…」と言ったらなんて答えてくれるのだろうか。
『ぬいぐるみと人はとてもいい関係性であれるってこと、これからもたくさんの人に伝わるといいね』
きっと、そのようなことを言ってくれるのではないかと思っている。
本当の自分らしくあるために、その本当の自分と親友であるために。
わたしとあのこは、これからもいい距離感で過ごしていく。