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乳がん治療記|化粧品、目のケアのこと(術後治療編)

術後から現在まで

告知から丸2年、先月ようやく最後のTS-1投薬が終わりました。手術後は、もう山も越えたし終わったなと思っていたのですが、なんだかんだで1年ズルズルと治療しているということが日常に纏わりついていたので、ようやく肩の荷がおりた感覚です。
ひと段落した今、術後の投薬期間中に買ってよかったもの、下着の試行錯誤などをまとめておこうかなと思い、先にこのエントリを書くことにしました。(下着の話は次回、別エントリにまとめます)

TS-1(S-1、エスワンタイホウ)投薬の副作用

術後は、再発の可能性を少しでも低くするべく、飲む抗がん剤TS-1(エスワンタイホウ)での1年間の治療を選びました。
この薬は、点滴の化学療法での抗がん剤治療と違い、髪の毛が抜けたりすることはありませんが、いくつか見た目や生活に関わる副作用がありました。
私が経験した主な副作用は以下の通りです。
・色素沈着(手足指を中心とした肌の色調変化、シミの増加)
・目がゴロゴロする
・爪が脆くなる
・白血球が減る
この中で、1つ目と2つ目に関わる、買ってよかったもの、やってよかったことをまとめます。

色素沈着

この症状に対して「ビタミンを飲めば良くなる」という話をよく目にしますが、看護師さんからは「気休めにしかならないよ」と言われ、まあおそらくそうだろうなと思い、サプリを飲んだり処方してもらったり、ビタミン誘導体入りの化粧品を使う、などの抵抗はやめていました。
投薬開始〜半年くらいで手指、足先はかなり黒ずんで、顔全体もかなり色が黒くなりました。頬はまだシミだらけです。健康的な日焼け色ならいいのですが、どちらかというと枯れた病人色、という感じなので、鏡をみてもちょっと気落ちしてしまいます。
同時に、それまで使っていたファンデーションの色が全く合わなくなってしまいました。化粧も外出も嫌になっていったのですが、日本で買える化粧品で一番色の濃い、色素沈着後の肌の色に合いそうなファンデーションがシュウウエムラにありました。BAさんに相談してタッチアップしてもらい、これなら!と思い買ったのがこちら。

アンリミテッド ラスティング フルイド luxury variant by シュウ ウエムラ
https://www.shuuemura.jp/makeup/face-makeup/foundation/unlimited-lasting-fluid/4935421697118.html

これの「534」というカラーです。(2025/2月現在、オンラインでは品切れ中)

アジア人向けの濃い色も用意されているのがとてもありがたかったです
(画像:シュウウエムラ公式サイトより)

一緒にルースパウダーと専用ブラシも買いました。
これが肌なじみも良くて、顔だけ明るく浮くこともなく、お化粧が億劫にならなくなり、外出も気兼ねなく楽しめるようになりました。
私は投薬中に白血球がたびたび規定値以下になり、感染症対策で外出減・在宅勤務も多かったので、そこまで頻繁に使っていないのですが、昨年7月末に買ってから、ようやくそろそろ無くなりそうかな?というペースです。
初期費用としてちょっとした出費にはなりますが、気持ちが上向くのと、外出するのに抵抗が少なくなるというのがとても気持ち的に大きく、1年+α(ターンオーバーして元の肌色に戻るのには、おそらくまだ時間がかかる)を過ごすことを考えると、そこまで高い買い物ではなかったな、と思っています。
※現在、上記の一番濃い色は品切れですが、店頭で聞いてみると在庫がある場合がありますので、気になる場合はお店に問い合わせてみてください。

目がゴロゴロする

これは副作用なのかわからないのですが、私は一般的に言われる「流涙」の症状とは少し違い、目がゴロゴロすることが投薬を始めて以降は日常的にありました。
流涙の副作用のメカニズムとしては、涙腺から抗がん剤の成分が出てくることによって涙腺が塞がっていくことで、涙が溢れ出てしまう…ということなのですが、私は涙腺が塞がるまではいかなかったよう。ただ、目に薬の成分が出てきていることによる症状だろう、というのが眼科の先生の見立てでした。
そこで、生理食塩水の目薬で頻繁に洗い流すと良い、との対処法を教えていただき、投薬期間中は2時間に1回くらい、片目3滴を挿して洗い流すようにしていました。

人工涙液マイティア点眼液(処方用製品)

上記は処方用で、市販品としては「ソフトサンティア」としてドラッグストアにも売っている商品です。

(1年間ドラッグストアで買うとなると、それなりの費用になってしまうことが見込まれたので、主治医にお願いして処方してもらっていました。)
洗い流すことでスッキリするのと、眼圧が上がり気味だったので、それを緩和する意味でも、頻繁に洗い流すのは効果的だったなと思っています。

QOLを上げるには、常に手探り

投薬して、3週間に1回通院して、血液検査をして、また投薬…という毎日は、気が滅入ることもありました。でも、気分を上げて過ごしやすくするためには、手探りを続けながらトライアンドエラーを重ねて、少しずつQOLを上げていくしかない、というのが私の1年間を経ての結論でした。おそらくこの先もそれは続くでしょう。
副作用に個人差があるように、誰しもに共通する最適解というのは存在しないと思いますが、もし同じことで悩んでいる方がいたら、参考になったら嬉しいです。
ゆっくり更新で恐縮ですが、また次回。


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