不精なわたくしがミーニング・ノートを始めた理由。
突然ですが、「あの時、こうすればよかったのに!」「あの時、どうしてチャンスに気付かなかったのか?」などと思ったことはありませんか?
いわゆる後悔というやつですね。後悔しても仕方ない、前向きに!とはわかっていても、後悔しない人はいないと思います。
後悔には、してしまった後悔と、しなかったことへの後悔のふたつがあると思いますが、してしまった後悔については、すでに結果なので、踏ん切りもつきやすい。しかし、しなかった後悔については、その後もその人にずっと付きまとう可能性が高いですね。
人間、人生の終わりにこうしておけばよかった、例えば「奥さんにもっとありがとうと伝えればよかった。」「会社を辞めて好きなことをすればよかった。」というようなことを思う人が圧倒的に多いそうです。つまり、やらなかった、できなかったことへの後悔。
でも、なぜできなかったのか?
もちろんその時々で理由があるわけです。
そうしたことを、その時点でよく考えなおし、修正できれば、後悔しながら死ぬということをしなくて済むのではないか。そしてもっと自分の思い描く充実した人生を歩めるのではないか?
そんなわたくしもアラフィフとなり、もうあまり失敗ばかりしてられる余裕も時間も無くなってきました。もっと人生の精度を高めていかなくてはならないのです。
馬鹿に毛が生えた感じの楽天家ではありますが、一丁前に後悔はします。あのときどうしてこうしなかったのか?今から思えばあのチャンスをどうしてつかめなかったのか?ということをよく考えます。
そう、人生は分岐点の連続で、チャンスをつかみながら良い選択をどんどんした人は大成功し、チャンスに気付かずスルーし続けた人とは雲泥の差が生まれます。まぁ社会的な大成功がその人にとっていいことかどうかは置いておくとして、チャンスを逃すことについて、ちょっと考えてみたいと思います。
運のいい人、チャンスに恵まれた人っていますよね。もちろんとびきり頭のいい人や、人格に優れている人などは、そういう傾向が強いと思いますが、われわれ普通の人の回りでも、チャンスは案外ゴロゴロと転がっているはず。
現に、後から思い返すと、あの時チャンスだったなという瞬間というのは誰にでもあるものです。
しかし、なぜかつかめない。
つかめないというか、多くの場合、その瞬間には気付かないんですね。わたくしも、それは何となくわかっていたのです。それで、訪れたチャンスを逃さない方法はないものかと、ずっと考えてきました。
わたくしの答えは、「いただいたオファーはなるたけ断らないこと」「いいと思ったらとりあえずやってみること」でした。その結果、普通とはちょっと違う人生を歩みかけてはいますが、やってみて無駄も多く、現状はまだまだ非効率な人生と言わざるを得ない感じです。
いえ、効率を求めるのはもともと好きじゃないのです。無駄な時間こそ人生の醍醐味とも思います。しかし、折り返しをとっくに過ぎて、残された時間を考えると、効率を上げ精度を高めるということを、意識しないわけにはいきませんで。
そんなときに出会ったのがこの本です。
山田智恵著『ミーニング・ノート』
実は山田さんとは以前から面識がありながら、ここ数年はお会いする機会がなかったのですが、共通の知人があって、奇しくもその方にあらためてご紹介いただいたというきっかけからして、チャンスとしか言いようがないものでした。
わたくしがノンブルノート「N」というノートを作っていることをご存知だったので、山田さんの新しいノート術についてお知らせくださったというわけです。そして早速読んでみて、驚きました。
自分が長年追い求めていた、チャンスを逃さないための方法が、そこに書かれていたのです。非常にシンプルで、やることは毎日3つ、出会ったチャンスを書き留めること。そして毎週見返して、チャンスの流れや意味付けを確認すること。ひとことで言えばこれだけです。不精なわたくしでもできます。
思えば、チャンスをチャンスと思わないのは、その意味をその時に理解できないことと、しばらくすると忘れてしまうからです。そこをコツコツと押さえていくわけですね。
続けてなんぼのノート術ではありますが、始める前から予想できるメリットがいくつもあります。例えば、自分に縁をもたらしてくれた人をきちんと特定、記録できること。日頃お世話になっている人だけでなく、そういうキーポイントになる方にも忘れずに感謝の念を持ちたいものです。
理論的でありながら、直感的でもある。
おもしろい方法だと思いませんか?感覚的な表現でアレですけど、学校の授業の予習復習のように、人生の復習と予習ができる(復習が先)ような感じでしょうか。
詳しくは本を読んでいただければと思いますが、わたくしは読み終えたら、もう居ても立ってもいられなくて、昨日から早速スタートしました。普段、バレットジャーナルをやっているノートに、それ用のページを足すだけですので、何の抵抗もなく始められました。
下ごしらえは、好きなノートの右ページに、線を6本引くだけですから、あなたもすぐにスタートできます。
山田さん的には、ミーニング・ノートの企業研修や大学での講義も始まることから、今後は専用のノートも作りたいようで、そのご相談も今回あったのですが、これからいろいろ楽しみなメソッドです。