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THE DREAM SHOW2 アンコン感想(NCT DREAMの現在地)
昨日のドリショアンコン素晴らしかったですね。
記憶と興奮が冷めやらぬうちに、昨日のbeyond liveで感じたことをまとめていきます。
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冒頭。
「僕たちの夢の中においでよ」というオープニング映像、これまでのタイトル曲のモチーフが施されたオープニング映像、その双方がカットされた状態で始まった、THE DREAM SHOW2 -IN YOUR DREAM-。
アンコンタイトルにあるように、"私の夢の中"に彼らがやってくるわけだから、確かに「僕の夢の中においでよ」などという招待は要らず、今回は本当に"私たちの夢の中"でNCT DREAMを辿るコンサートなのだ、とまずは冒頭ではっきりと感じた。
1. 冒頭から「本編」はスタート
1. Déjà Vu;舞代路
2. countdown
3. Stronger
"Déjà Vu"で「本編」はスタート。
やはりヘチャンの声からNCT DREAMは始まりますよね
— 𝕆𝕞𝕖𝕘𝕦 (@omeg_des_omeg) June 3, 2023
pic.twitter.com/rbBbyy5KLs
前回は"Glitch mode"が号砲のように会場に鳴り響き、会場を十分に沸かせた上で、本編一曲目となる"Dreaming"が過去まで私たちを誘(いざな)っていたけど、今回は最初から物語は始まった。チソン発案とのことだが、なるほど、ドリムでもっとも"物語"力が強い彼が言うのはすごく納得感がある。(下記リンクは以前のものだが、彼のこの"主体的に物語を編める能力"は特筆すべきだと思う)
チソン、シズニに対して目線を送りながらも、本編導入となるdreamingをこんなに主体的に演じれるの、やっぱりドリムは彼の物語なんだと思うんだよ
— 𝕆𝕞𝕖𝕘𝕦 (@omeg_des_omeg) March 24, 2023
pic.twitter.com/mNTM5Xq35I
特に面白いなと思ったのが、ムデロを冒頭に持ってくることで、その後のCountodown、strangerもグリモ冒頭の時と曲の意味が変わり、この2曲はすでに私たちがその物語の道の上にいるのだ、と強く教えてくれる曲となった。
2. 「過去」へ移動する
4.Dreaming
5.Glitch mode
”Dreaming”は当初と変わらず、私たちを「過去」へ連れていく曲だ。これは揺るがない。ただしこの後に"Glitch mode"という強い曲が来る。事前に編曲が入ることは知っていたが、それでも"Glitch mode"がここに入ることにこれまで作り上げた物語の筋にブレや違和感を感じそうだな、と感じていたが、それは杞憂に終わった。
伝説① 群舞コレオ&変調グリモ !!!!!!!
この本当に"glitch mode"になった変調グリモ、感動した。なるほど、これなら過去ブロックに違和感なく行けますよね…pic.twitter.com/V8Y1rbRu2V https://t.co/XusdmkxIzT
— 𝕆𝕞𝕖𝕘𝕦 (@omeg_des_omeg) June 3, 2023
そもそも'Glitch'とは機械やコンピューターなどのバグ・故障という意味なのだが、この"バグ"という違和感をむしろ最大限に曲の中で表現することで、この曲の強さを活かしつつ"物語"の動線を壊さずに、むしろインパクトを強めたのは興味深いポイントだった。起承転結の「起」として完璧な構成だと思ったと思う。
3.私たちの夢の中から眺める「過去」の初恋、とそれから
6. my first and last
7. Bye My First...
8. Love Again
9. To My First
10. Sorry, heart
11. Puzzle Piece
"my first and last"
前回は過去の自分たちと共演していたマチョ。この"共演"は彼らの夢だから実現できていたけど、今回はあくまで"私たちの夢"というフィルターを通して彼らの過去を見ている。밍지션先生のピアノアレンジver.によるマチョを見ると、確かに彼らはやはり"私達の夢の中"にいると感じた。
マチョピアノアレンジ長めはこちら。밍지션先生っぽい…pic.twitter.com/5uPkt9sefs
— 𝕆𝕞𝕖𝕘𝕦 (@omeg_des_omeg) June 1, 2023
彼らは「過去」と共演していない。
それがはっきりと分かる瞬間。
今、ここで、私たちの夢の中で、彼らは過去を眺めている。
4. 「現在」へ向かっていく成長した彼ら
12. Chewing Gum
13. ANL
14. Dive Into You
過去を眺めていた彼らが、今度は「現在」の等身大の歌を歌っていく。Chewing Gumアレンジは前回同様、「現在」解釈のアレンジだ(過去記事参照)。個人的に"Irreplaceable"がセトリ落ちしたのは悲しかったけど、ANL(all night long)、Dive into youと、"深く潜る"ことを想起させるこの二曲が並んだのは、この後のブロックを考えるとむしろ物語の動線としては明快になったのかもしれないと感じた。
5. 「現在」と対峙する彼らの内面を描く(虚像と実像)
15. (VCR)Drive
16. Saturday Drip
17. Quiet Down
18. Drippin'
さて。今ここで、「ドリショでどこがもっともハイライトだったか?」と言ったら私はこのブロックを推す。盛り上がりの尺度という意味だと別だけど、"物語"の展開では、このブロックの"起伏"こそ、クライマックスの文脈が支えている大事なブロックだと思う。
"Saturday Drip"
Saturday dripマク、えげつない…
— 𝕆𝕞𝕖𝕘𝕦 (@omeg_des_omeg) June 1, 2023
pic.twitter.com/jhIMbkiAK8
"Saturday Drip"はNCT DREAMの物語というよりは、彼ら一人一人の人間としての"発露"が出てくるブロックの最初の曲だ。
quiet downマークはもはや精神的に裸であると思うのですが、ふとvibrationマークのことを思い出しました。…あぁ、彼の"sexy"は物質的な解釈じゃない。生き様、衝動、忘我の境地だ。2つの曲が交錯したポイントに、マークリーの哲学が少し見えた気がしました。(再掲)
— 𝕆𝕞𝕖𝕘𝕦 (@omeg_des_omeg) November 25, 2022
pic.twitter.com/hm5HJYtm5T https://t.co/gWMgSq7aj2
それをきっかけとして、本丸の"QUIET DOWN"に繋がる。この曲はドリム全員がSEXYなのは大前提として、それをより細かく紐解くと、物質的なSEXYというよりは精神的なSEXYすなわち「自我の解放やその"発露"」を感じるブロックだなと改めて感じた。
と、ここで一つのことに今更気づいた。
なるほど、発露か。Drippin'につながる。
ドリッピンのここのコレオ死ぬほど好きです…
— 𝕆𝕞𝕖𝕘𝕦 (@omeg_des_omeg) June 1, 2023
pic.twitter.com/XTxgL4Sd9e
私は当初twitterの映像を断片的に見て、Drippin'が「彼らの夢」と「私たちの夢」の境になる転換点になる曲だと思っていたのだけど、どちらかというと"QUIET DOWN"という内なる自分との葛藤と覚悟を描く曲の延長線上でああると気づいた。葛藤というより覚悟の方が強いかもしれない。
また、これまでの公演はヘチャンがアウトロでその葛藤から立ち上がる姿を表現していたのだけれど、Drippin'では曲全体で、そして全員で「覚悟」「意志」たるものを表現していたように思う。
自身が閉じ込められてた箱から抜け出し、その上で美しいターンを決めるヘチャンが私は好きなのです
— 𝕆𝕞𝕖𝕘𝕦 (@omeg_des_omeg) March 10, 2023
pic.twitter.com/ZV0O3iZvmF
6. 「現在」に生きる彼らがどう外を向いているかを描く
19. Better Than Gold
20. Life Is Still Going On
21. Fire Alarm
22. Ridin'
このブロックはほぼ前回と理解は変わらないので基本は割愛するが(下記の記事の4-1読んでください)、実像・虚像との対峙から、それを受け止めた視線の先にある彼らの「現在」の2曲が続いていると思う。
7. 本編ラストブロックは「現在」で終わった
23. Hot Sauce
24. Trigger The Fever
そして、ラストブロック。本来であれば、ここでみんなが手を繋ぐVCRが入り、そのままHello Futureに入るはずだったがVCRはカットされ、しかも本編ではラストソングとなる ”Hot Sauce”から始まった。つまり、本編ラストは「未来」に対する姿勢ではなく、「現在」だった。
これ結構、個人的にびっくりした。
そのラストブロックの冒頭は、
伝説② "Hot Sauce" ストンプ Ver. !
群舞&変調グリモに続いて、このストンプhot sauceも曲の解像度がめちゃくちゃ上がって最高に素晴らしかった!pic.twitter.com/nB4h3inc5v https://t.co/kefdRV4QGk
— 𝕆𝕞𝕖𝕘𝕦 (@omeg_des_omeg) June 3, 2023
めちゃくちゃ素晴らしかったですね。
これまでだとHello futureの後にHot sauceがあったから「未来」に対する彼らの姿勢としてこの曲を解釈していたけど、「現在」として"Hot sauce " ストンプ ver.を見るとまた解釈は変わるなと思った。
彼らはやはり"夢"という概念やコンセプトから違うレイヤーに向かっている最中なのだと思う。しかも、それを前回は「未来」への姿勢としてこの曲で示していたけど、今回は「現在」ブロックで伝えてきたことに意味があるなと思った。かつ、プリミティブなパフォーマンススタイルで力強く伝えていたことにさらなる意味があると思った。
ここからは予想でいうれど、NCT DREAMはマークを筆頭に"リズム"に対する感性が全員高く、次のカムバ曲はその類でより一層洗練されたような、そんな曲が来るんじゃないかなと思う。これまでのアンコール曲"BEATBOX"でも感じていたけど、この曲を「現在」ブロックでやったことでより強くそう思った。音の分子のような彼らだからこそ、それはきっと新たなNCT DREAMとして面白い展開だと思う。
本編ラストは、Trigger The Fever。
そして、アンコール。Hello Future以降は彼らが得意とするドキュメンタリー性が高く、誰もがグッとくるラインナップだったと思う。
〜アンコール〜 We go up
Encore1 - Hello Future
Encore2 -Rewind
Encore3-Dear dream
Encore4 -Graduation
Double Encore1 -Candy
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以上が今回のセトリで感じた私の所感です。
タイトルにあるように、やはり"私たちの夢の中"に彼らがきた場合のドリショとしてかなり完成度の高いものだと思いました。また、改めて、今回のドリショ2は「現在」が主題なのだと感じました。この公演日本でも見れたらいいなあ。
よかったら京セラ公演レポも読んでください。
でもすごく長いので、暇な時にでも、、