『とっても!ラッキーマン』のラッキーマンの強いところについて書き殴ってみた

何故平成の世に突然こんな記事を書き殴っているのか、年代物のオタクは純粋に疑問に思うでしょうし、若い人はそもそも『とっても!ラッキーマン』って何やねんって感じでしょうが、今私の周囲数メートル範囲で突然の流行の風が吹いているので急に書きたくなって書いた。フォロワーのフォロワーさんのお子さんが書いたというラッキーマンのファンアートに刺激されたとか色々あるが、理由などあってない。書きたいときに書くのが私の生き方です。

知らない人の為に一応記しますが『とっても!ラッキーマン』とは1993年~1997年まで週刊少年ジャンプで連載していた低学童向けのヒーローギャグ漫画です。ドラゴンボールとかスラムダンクとか黄金期の漫画がバシバシ連載してた時代です。ちなみに正式タイトルを書くときに「とっても」ではなく「とっても!」と書いてくれる人は分かってんな~って感じ(僕と握手!)。

この漫画を知らなくても主人公の設定は結構有名なんで知ってる人多いんじゃないかな。とにかくついてついてつきまくる超幸運な主人公がラッキーの力で有無を言わさず勝ちまくるってやつです。

ただ、元々の正体である人間の姿(追手内洋一)が超ド級についてない不運な男で特筆する特徴もないただの人間と思われているのもありラッキーマンはラッキー以外何も武器のない弱いヒーローだと言われがちなんですけど。

違いますよ!

思わず太文字を使いましたがラッキーマンには普通のラッキー以外にも色々とヒーローとして優れた強い武器や特質があるんですよ。そんな事をなぜここまで主張するかというと私が主人公をすごく好きだからです。イエーイ。

そこで「私が考えるここが強いよラッキーマンベスト3」を勝手に発表します。何の得にもならない情報とラッキーマンのストーリーのネタバレを多少含むのでこっからは暇な人だけ呼んでくれよな!

第三位:ヒーローとしての基礎体力が高い

これは生まれついてのものなのである意味ラッキーの一部かもしれないですが。一般的にラッキーマンて割とひ弱だと思われてると思うんです。でもよく読んでみると結構コイツ基礎能力強いんです。周囲のヒーローたちが桁違いなんで霞んでしまいますがやっぱり通常の人間よりは強度が高い。

まず毎回結構な勢いで敵の攻撃をまともに受けてしまう事もあるんですけど、死なない。ここ重要です。死なない。ラッキーマンの敵って一番初期の一話完結ギャグ時代から結構シャレにならない能力があったりじみーに強い奴らが多いのでその攻撃受けて一撃で死なないあたりまず固いんです。

あとヒーロートーナメントっていうやつをやった時、武舞台を軽々持ち上げてましたからね(ギャグシーンなので軽く一コマで流されますが)、力も普通のヒーロー並に有ります。ちなみに武舞台は「ガンジョーダX」という宇宙一硬い物質で来ているという設定ですが、この後この物質よりどんどん硬い物質がインフレバトル並に登場するのも隠れた見どころです。ジャンプノヘンシュウブノトビラ→ガモウノカーチャンノサイフノヒモ→ヤワラカクナイって感じでエスカレートします。他にもある硬い物質の名前も面白くて好きだ(下品な名前もあったり男子~って感じ)。

ラッキーマンが普通のヒーロークラスの身体能力は十分持ってるっていうのは本当にただの人間のスーパースターマンなどと比べると特にわかりやすいです。腐ってもやっぱりヒーローなんですよ。一回こっきりしか使ってないけど巨大化能力もあるし、空も飛べるし、宇宙空間でも生きていけるし(なのに水の中では窒息しますが)ヒーローとしての基礎能力は普通に高い。決して弱い訳じゃないです。先述のヒーロートーナメントの強いヒーロー枠にも普通に選出されてますからね。

あと、いざって時に怒りの高まりで変化する強力な変身形態ってのもあってこれがまたエグイ位強い。ゴールデンラッキーマン(特吉)→プラチナラッキーマン(激吉)→∞(無限大)吉の順でパワーアップしていきます。単純に運が強くなるだけでなく身体の強度も必殺武器の威力も物理的に増すという、敵にしてみりゃそんなのアリかよ~って言いたくなる状態です。かようなことからラッキーマンはラッキー抜きにしてもそれなりの強さを持っていると考えられます。

ただビビりなんで最前線に出たがらないから結果的に弱そうに見えるだけなんです(そこが一番ダメというのには目をつぶって欲しい)。

第二位:シャレにならない位強力な必殺技

ラッキーマンの代表的な必殺技はラッキービームと、ラッキーサーベル(茶柱サーベル)です。この二つ(特にラッキーサーベルが)反則的に強力。

ラッキーでとどめを刺す際初期はラッキービーム、後期はラッキーサーベルでしとめることが多いです。ラスボスに当たってさえしまえば確実な致命傷を与える威力が間違いなくあるんです。それって結構すごい事じゃないですか? 何度も言いますけどラッキーマンの敵キャラってふざけた見た目に反して結構強いんですよ……(アニメ版のラスボスだったよっちゃんにしても、ヒーロー協会の全ヒーローたちが束になってかかってもかなわない強者です)。

特にラッキーサーベルが物理の法則を無視した存在で活用度高い。伸びろと念じればどこまでも伸ばすことが可能な伸縮可能な茶柱で武器としてだけでなく脱出用とか物を遠くへ飛ばすとかいろんな使い方ができます。敵が逃げても伸ばして追いかけることも出来ちゃう(作中見る限り伸びる限界はない模様。無限大に延ばせる)。

作中描写を見るに切れないものなどないという勢いで何でも切ったり刺したりしており、頭に当たれば確実に真っ二つ。見た目のほのぼのした茶柱っぷりに騙されてはいけません。こんな凶悪な茶柱を自由自在に伸ばして使えるとか持ち主がラッキーマンで無ければもっと有効活用されてる。プラチナ状態になった時は茶柱も重くなり上手くもてない為持っている時傍に近寄るとふらついたラッキーマンに十中八九ぶった切られます。気をつけましょう。

第一位:追手内洋一の能力

ラッキーマンというのは元々通称「元祖」とファンが呼んでいる一代目がいて、その元祖が地球に来た際、敵を攻撃しようとして地球人の追手内洋一をうっかり殺してしまい、その身体に乗り移ったことで誕生したヒーローです(ちなみに「ウルトラマン」のパロディ)。

ですので、ラッキーマンの力には元々の追手内洋一の能力も深く関係します。

とはいっても追手内くんは基本普通の人間です。……と言いたいところなんですけど、この子も不運遍歴が半端じゃないせいか色々とあります。あまり知られてないですけど、真面目に考えると結構すごいのではという能力があるので身びいきで一位にしました。はっきり言います身びいきです。私は追手内くんが大好きだ。


①運動能力は高い

ラッキーマンもヒーロー能力高いですけど、追手内くんも普通の人間としてはかなり頑丈。生まれてから中学生になるまでありとあらゆる不運を受け流してきた体力半端じゃないです。

これは、ガモウ先生がつけた「不運ゆえ死にたいと思うほど死ねない」という体質のせいもあるんですけど……。なおガモウ先生は不運なのに死なないのはおかしいというファンの質問に「死ぬほどの苦痛を生きて味わう方が不運」(意訳)というお返事をなさってます。なかなかエグイですね。

頭の出来はイマイチですけど運動能力は割と高いと思います。一度も披露したことはないですが雪国の生まれでスキーが得意という設定もあります。一晩練習しただけでキャプテン翼ごっこできるくらいバリバリにサッカー上手になってたこともあるし。

不運なんで披露する機会に恵まれないんですが、ラッキーマンになった時には役に立ってるはずです、きっと。


②異常にメンタルが強い

生きてるだけで不運がデフォルト。そんな環境で生きてきた彼は異常なほど精神的にドライでポジティブ。どんなに不運でも明日にはいい事があると信じて行動する彼は諦めるという事を知らない不屈のファイターです(ただしやる気のあることだけに)。

ラッキーマンになると元々の元祖の影響なのかお気楽で臆病な面が顔を出しますが、追手内くん自身の性格は実は結構冷静です。不確定要素に頼って気楽に果報を待つようなアバウトな男ではない。常に最善を尽くすぜ。

色々例はありますが越谷太郎戦(さっちゃん編のなかの一戦)とか。16ヒーローズというラッキーマン内の選りすぐりヒーロー団体があるんですが、その16ヒーローズすらたおせない難敵を前に変身が解けてしまい人間に戻ってしまうシーンがあるんですよ。

人間に戻った上に満身創痍。しかし、最愛のヒロインが捕えられているため普段以上に気合を入れて頑張る追手内くんが冷静かつ沈着すぎ。なんとか変身しなおそうとあの手この手で頑張るんですがいかんせん不運属性なので……。やるだけの事をやりきって「どうにもならないから死のう」って考えるまでもなんかやけに理路整然としてて中学生にしては死生観が達観し過ぎている(ちなみに「苦しいから死にたい」と願った瞬間に不運発動して九死に一生をえました。怖い)。この死ぬ瞬間ギリギリまで頑張るという気質は間違いなくラッキーマンではなく追手内くんのものなんですよね。

あと最終章である大宇宙トーナメント編の最後の全とっかえマンとの闘い。相手に降伏するか戦うか自分が生き残るためにはどうするのが一番なのかというのを実に細かいフローチャートを頭にえがいて冷徹に計算してます。ここは洋一っぽい。目の前の相手に殺されそうって時に取り乱すことなく瞬時にフローチャートを描けるってメンタル本当に強すぎでは。

結局どの道を選択しても確実に死ぬので唯一助かる道はたとえ確率が少なくとも0ではない全とっかえマンを倒す道だと正解を選び取るところ、こうやって言葉で説明するだけならなかなかカッコいいシーンだと思う(なお実際は)。

粘り強く、どんな時でも自分の生きる為の道を実に冷静に判断しようとする追手内くんは生き抜くためのプロ。ヒーローは最後に地面に立っていてこそ何ぼだと思うんですよね。死んだら負けだ。


③特技:ラブレター

これのどこがヒーロー能力だ? とお思いでしょうが私はコレ追手内くんの最大かつ最高の特殊能力だと思うんですよ。追手内くんのラブレターはすごいんだ。

追手内くんの趣味は押し花、特技はラブレターとされてます(なお押し花は設定だけで本編には出ません)。ラブレターは趣味ではなく「特技」なんです。ここ重要。

アニメとかだと毎回ヒロインのみっちゃんに渡そうとしてはサブヒロインのです代に渡ってしまいてんやわんやというシーンが印象的ですが、このラブレター読んだ人を確実にオトすというとんでもない力があります。

正直作中にちょっと見られる追手内くんの文章(お父さんの事を書いた作文)を見る限りはそんな文才があるようには見えないのですが、腐っても父は高名な文学者(作中庶民も知ってるくらいには有名)。凡人には分からぬ魅力があるのかもしれない。もしくはもう催眠術の類かも。それくらい強力。

顔は不細工ですが芸術に優れ学業優秀なです代をメロメロにし、その気のない不良レディースを唐突に努力にほれさせ、仲たがいした天才マンと勝利マンを仲直りさせたり百発百中の威力です。惜しむらくは追手内くんが不運なため渡したい人に渡すことができなことだけですね。

原作中では洋一時しか使ってない能力ですが単純に文章を書くだけのことなのでラッキーマンになっても使えるはず。原作最終回後ラッキーマンは全宇宙の長みたいな地位についているのでこのラブレターによる調停能力は、すごく役に立つのでは密かに思います。国同士の争いとかも一発でとめられるぞ。

基本戦いが嫌いなラッキーマンに相応しい能力だと思うので一位にしました。上手く使えば戦わずして勝てる素敵な力だと思うんだけど一応バトルギャグ漫画だからね。仕方ない。


ラッキーマンの強さというとどうしてもそのラッキーっぷりにばかり焦点が当たりがちなのですが、元々の強さがあるからこそラッキーが生きるのだという事も知っておいてほしいです。ラッキーなだけじゃないんだぞっていう。まあ知ったところで何だと言われると困りますが私は喜びます。

まあ特に努力しなくても資質がすごいっていうのがラッキーマンなんで、やっぱり最終的には運がすべてなんですが(台無し)。アニメとかを見てるだけだと知らない設定が一杯出てくるのでぜひ文庫版か、JCコミックス版を読みましょう。本編にでてこない各種設定が読めるJC版お勧めですが中古しかないのが玉にきずですね。

【追記】

追手内くんを贔屓し過ぎて肝心のすごい能力一つ書き忘れてた。これも暫定一位にしておいてほしいです。

同率第一位:語尾に「キ」とつくものならなんでも出せてしまう能力

主題歌や変身時の掛け声でもおなじみの「ラッキークッキー○○キ~」のフレーズなんですが、これはとんでもない能力なんです。

この雄たけびと共に「ラッキー、クッキー、○○キー」と最後に「キ」の付く言葉を叫べばその物が具現化します(ちなみに途中のクッキーも出てます)。

すごくない!? ギャグだからあははで笑って済ませてしまいますが無から有を生む能力ですよ。条件は本当にゆるくて上の言葉ただ言うだけ。語尾に「キ」がつく言葉って縛りも「ラッキークッキー、水着パレオ付~」がまかり通ってしまうくらい基準は緩い。めちゃ便利。実際作中ではこの能力で出したものに何度も救われてます。

食べ物を出すバトルで延々、ステーキとか鉄板焼きとか語尾に「キ」の付く食べ物を言い続けたこともありました。つまりラッキーマンがいればこの世の食糧事情はすべて解決。飢えも貧困もない世界が作れる。ヤバい。

別に食べ物に限らず上の水着みたいなものも出せるし、大きさだって制限はありません。もしかしたら概念みたいなものだって頑張れば出せるかもしれない。可能性に満ちてる。まさに錬金術。ラッキーマン以外の人が持ってたら確実に世界征服できる。ラッキーマンがやる気のないヒーローで良かった……そう思わざるをえません。私だったらこんな能力持ってたらヒーロー止めて遊んで暮らすわ。

やっぱりラッキーマンはなんだかんだ言って正義と平和のヒーローだなって実感しますね。



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