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イルミナティは始祖がイグナシオデロヨラ。中興の祖がアダムヴァイスハウプトと言えますか?

イグナチオ・デ・ロヨラ(Ignatius of Loyola)がアランブラドス(Alumbrados)出身であるという主張は、歴史的に証明されたものではありません。ただし、彼の霊性や神秘主義に対する強い関心は、アランブラドスの影響を受けた可能性があるという見解があります。以下に、イグナチオ・デ・ロヨラの背景、アランブラドスとの関係、そしてイルミナティの関連について詳述します。

イグナチオ・デ・ロヨラの背景
生涯と霊的覚醒
生年月日: 1491年
出生地: スペインのバスク地方
軍人から宗教家へ: イグナチオは軍人としてのキャリアをスタートさせましたが、戦傷を負った後、霊的な覚醒を経験し、宗教的な生活に転向しました。
イエズス会の設立: 1534年、彼は仲間と共にイエズス会(Society of Jesus)を設立し、教育、宣教、対抗改革に力を注ぎました。

アランブラドスとの関係
アランブラドスの概要
神秘主義運動: アランブラドスは16世紀初頭のスペインで広まった神秘主義的な宗教運動で、個人的な霊的体験と神との直接的な交信を重視しました。
カトリック教会との対立: その教義がカトリック教会の教えと対立することから、異端審問の対象となりました。
イグナチオとアランブラドス
影響の可能性: イグナチオがアランブラドスの正式なメンバーであった証拠はありませんが、彼の霊性への関心や神秘主義的な体験は、アランブラドスの影響を受けた可能性があります。
霊的訓練: イグナチオの「霊操」(Spiritual Exercises)は、個人的な霊的覚醒と神との直接的な関係を重視するものであり、アランブラドスの理念と共通点があります。

イルミナティとの関係
イルミナティの概要
設立: イルミナティは1776年にアダム・ヴァイスハウプトによって設立された秘密結社で、啓蒙主義的な理想を掲げました。
目的: 理性と科学を重視し、宗教的権威や封建制度に反対しました。
イグナチオ、アランブラドス、イルミナティの関係
思想的連続性: イグナチオの霊的訓練とアランブラドスの神秘主義、イルミナティの啓蒙主義には、個人の啓示や内面的な成長を重視する点で共通点があります。
直接的な証拠の欠如: イグナチオがアランブラドスのメンバーであり、またイルミナティに直接的な影響を与えたという具体的な証拠はありませんが、思想的な影響の可能性は考えられます。

まとめ
イグナチオ・デ・ロヨラがアランブラドス出身であるという主張や、イルミナティとの直接的な関係を示す具体的な証拠は存在しません。しかし、イグナチオの霊的な関心と神秘主義的なアプローチは、アランブラドスの理念と共通する部分があります。さらに、イルミナティの啓蒙主義的な理想との間には、思想的な連続性があると考えられることもあります。

これらの関係性は歴史的な研究において議論の対象となりうるものであり、確固たる証拠を伴わないため、学術的なコンセンサスを得るには至っていません。それでも、イグナチオ・デ・ロヨラ、アランブラドス、そしてイルミナティの間に見られる思想的な共通点は、歴史的な文脈を理解する上で興味深いものです。

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