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[ジムリーダーチャレンジ]WCS2023サイドイベント使用 無色デッキ解説[GLC]

はじめに

みなさんこんにちは omasa(twitter:@omasa9973)と申します。
2023年8/11~8/13で横浜で行われたWCSに観戦者パスで参加しました。このWCSで行われる(であろうと勝手に思っていた)ジムリーダーチャレンジ(以下:GLC)フォーマットのサイドイベントで使うために調整した無色のデッキの紹介をしたいと思います。
私は別のデッキを使用したため、このデッキは一緒に参加した友人に貸し出したのですがサイドイベントに2回参加して3-0を2回という結果でした。

※この記事はWCS2023時点でのexpandedレギュレーションのカードプールの情報で作成しています。
国内のレギュレーションに変換すると、大体BW1~sv2P・sv2D(スノーハザード・クレイバースト)までのカードプールです。

GLCってなに?という方は先に私が書いたフォーマットの概要を紹介する記事を読んでみてください。


GLCにおいて強いデッキとはなにか

 WCSのサイドイベントで行われる=勝ったらなにかプライズをもらえると勝手に思っていた事とどうせ対戦するなら勝ちたいなと思ったので約2か月間GLCにおいて強いデッキはなにかと考えていました。今この瞬間にこのデッキが強い!と見つかったとしても結局もっと広い視点をフォーマットを理解しないと環境が変わったときに使うデッキがなくなってしまうと感じたからです。
 様々なデッキを考えて対戦を重ねるうちに強いデッキの条件を自分なりに解釈する事が出来ました。それは以下の2点です。

・サイドを取らずに勝ちに近づける
・序盤に相手を寄せ付けないぶん回りが存在する

それぞれについて解説します。

サイドを取らずに勝ちに近づける

前提としてGLCは1枚ずつしかサイドが進まないためロングゲームになります。序盤に急いでサイドを1~2枚先制したとしても、継続して攻撃する手段を持たない場合エネルギーのついた最初のアタッカーを倒されてしまった場合そのままなし崩しに逆転されてしまう事は珍しくありません。それは何故か。その答えはカウンター系カードの強さにあります。

 実質エネルギーを2個分以上手張りしている効果を得られる「リバーサルエネルギー」「カウンターエネルギー」「カウンターゲイン」そしてそれらを的確にサーチ出来る「センパイとコウハイ」「キバナ」、相手の手札を細くして逆転の芽を摘む「N」「ナンジャモ」「ツツジ」…これら以外にもサイドが負けているときに強く使えるカウンターカードは多くあり、優秀な効果を持ったものが多いです。相手を一回の攻撃で倒せるような強い技は要求エネルギーが多いですが、複数エネルギーを賄える「カウンターエネルギー」「リバーサルエネルギー」による反撃で相手のポケモンを倒す事はそう難しい事ではありません。もちろんその返しにそのポケモンを倒せれば良いのですが、相手のカウンター系が発動している返しのターン=自分のカウンター系が発動していないという事なので相手のポケモンを倒すエネルギーを用意するのはかなり大変になります。

 お互いが技を繰り出し合い、サイドを1枚ずつ取り合っているゲームにおいてどちらかが相手のポケモンを倒せないターンが訪れたらどうなるか。倒されなかった側はそのターンサイドを取られない上にエネルギーのついたポケモンが場に残ることになります。1枚ずつしか採用できないこのルールにおいて場にエネルギーのついたポケモンが残る事はリソース面で非常に楽になりますし、継続して攻撃出来るのならば「オカルトマニア」「ボスの指令」など自分の展開には寄与しない強力なサポートを使うチャンスにもなり有利が更に有利になることも珍しくありません。
 6枚ぶんのサイドを取りきる算段もないまま考えなしにサイドを取り始めてしまうと、

カウンター系のカードに返される
→そのポケモンを倒せない
→相手の場にエネルギーのついたポケモンが残りさらに攻撃を重ねられる

という負の連鎖に陥りいつしか逆転されて更には逆転不可能になってしまうパターンにハマってしまいます。
 じゃあ先制してサイドを取っていくのは悪い事なのかと思うかもしれませんが全くそんな事はありません。勝利条件はサイドを取りきる事なのですからサイドを取っていく事は重要です。問題なのはサイドを取りきれる算段がないのに攻撃し始める事なのです。「サイドを取りきる算段」とは具体的にいうと相手のポケモンを倒すためのエネルギーを供給したり、「ナンジャモ」などの手札干渉で身動きが取れなくなってしまわないように手札を補充出来るシステムポケモンの存在の事を指しています。特に重要なのがエネルギーの方で毎ターン追加で1エネルギーつけられるシステムが用意出来ればカウンターエネルギーとも対等に打ち合えるという事になります。

 このような理由から序盤は考えなしにサイドを取らずに盤面を作り、サイドを「取り続ける」準備に充てたいと考えています。序盤にしっかりと準備してから攻撃に移る、もしくはこちらが準備している間に相手が攻め込んできた場合カウンター系のカードで反撃することでゲームを開始するイメージです。
「サイドを取らない」ということは「攻撃をしない」ということとはイコール関係ですが、「何もしない」ということではありません。ゲームの序盤に使えるサイドを取らずに勝ちに近づける手段の例をいくつかあげてみます。

・ポケモンを場に出す

仲間を呼ぶ系のシリーズです。「ネストボール」などのポケモンを場に出す手段が全て「バトルVIPパス」に変換されると考えると強さが分かるでしょうか。エネルギーを要する技は入れ替える手段とエネルギーが追加で必要になりますが、「ヒスイバスラオ」「アローラロコン」はエネルギーなしで技が使えるため技を使うためのハードルが非常に低く飛び抜けて優秀です。また、これらのカードを採用するとデッキの中のスタートして強いポケモンの割合を増やすことが出来ます。ポケモンカードにおいてスタートのたねポケモンが何になるかはプレイヤーにはどうしようもない運要素の一つですから、ポジティブな要素が増えるのは嬉しいですね。

・手札を増やす

手札を増やす系のカードたちです。使い方は分かりやすく、手札を整えることで場を作るために必要なカードを集めます。相手が先に攻撃してきた場合潤沢な手札から反撃の手段を選ぶことが出来るため切り返しやすくなります。「ミュウ(ふしぎなしっぽ)」など1ターンに1回使える系の特性もちを採用するとスタートが強いポケモンが増えるのは上記の通り嬉しい要素です。

・足止めをする

上二つとは考え方を変えて、相手を遅らせることで相対的に自分の展開を早くするという意図を持って採用されるカードたちです。これらのポケモンだけで勝つということは出来ませんが、「ガラルマタドガス」「オーロット」はサイド1〜2枚程度であれば自力で獲得出来るのも魅力的です。足止めしている間に自分のベンチを準備して、足止めを終えて攻撃に転じる時に「マリィ」などを合わせられると理想的な展開と言えるでしょう。

・ばら撒く

相手のベンチを含めたポケモンのHPを減らすことで後続で倒しやすくします。自分の場や手札に直接還元される訳ではないので展開を助けるという訳ではありませんが、相手に先に攻撃させるというプレッシャーをかけることが出来るのでカウンター系のカードを使いやすくなります。ただあまりにデッキ全体の戦略をこの方面に寄せてしまうと上手なプレイヤーにはたねポケモンの展開を絞ったり、全部いっぺんに出すのではなく順番に出していくなどされて被害を軽減されてしまいます。私個人の思考としては対戦相手がこのような戦略を取ってきた場合、手加減した展開を咎めるようなバトル場に大ダメージを出せるカードと組み合わせて使うと難しい選択を迫られるなと感じます。

これらの戦略は私がデッキを作るときには是非とも組み込みたいと考えています。一つに限らず複数採用することでどれを使うか選べるようにするのも良いと思います。

序盤に相手を寄せ付けないぶん回りが存在する

 こちらの方が現代ポケモンカードの感覚に近いかもしれません。相手が準備するとかしないとか言っている間に圧倒的な盤面を作りあげ、チマチマした単発のカウンター要素などでは逆転不可能な差を作り出すいわゆる「ぶん回り」が存在するかどうかも重要な要素だと感じました。1枚ずつしか採用できないため再現性こそ高くありませんが、長い視点で見たときにそういった試合で勝率を上乗せ出来るのは魅力的です。
 具体的に言うと相手の手札干渉に耐えられるだけのドローシステム、攻撃を継続出来るエネルギー加速システムの両方を擁していてそれを早急に場に出せる可能性のあるデッキのことを指します。

デッキリストと全体解説

前置きが終わりようやくになりましたが、今回使ったデッキリストを紹介します。

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無色のデッキは一般的に強力とされていますが、今回様々なデッキを調整した結果私も結局無色デッキが1番強いなという結論に達しました。
前置きでGLCにおける私の考えた強いデッキの条件を書きましたがこのデッキはその条件をかなり自然に満たしているのです。
このデッキの強力な動きの一つである「ポケモン研究所」から「アーケン」を踏み倒す動きはサイドを取らずに勝ちに近づく動きそのものです。また手札の状況に依存せず山札からエネルギーを加速出来る「アーケオス」は相手の手札干渉に強く「ビーダル」と共に手札を絞る系のカウンター要素に屈することはありません。「カビゴン」「プテラ」は技の威力が高すぎて相手のポケモンをほぼ一発で倒すことが出来ると言っても良い性能ですから、盤面さえ出来てしまえばサイドを先制してどんどん取っていくリスクも少なく「ぶん回り」でそのまま勝ちきることの出来るデッキの条件も満たしています。
大まかなデッキコンセプトが強力なことは誰しもが認めるところですが、細かいカードの採択はかなり難しいデッキです。私自身も今回の60枚は自信のある内容にはなっているものの、まだ何枚か採用したいなと思うカードがあります。不採用になったカードも含めて細かいところを次章で解説していきます。

詳細解説

ポケモン

・アタッカー

・カビゴン
GLCの世界では明らかにオーバースペックのスーパーエースです。デメリットである状態異常は比較的簡単にケア出来る部類で、HPの高さや技の威力の高さなど他部分のメリットが明らかにデメリットを上回っています。このポケモンをうまく使うことがデッキコンセプトの一つとなっておりカビゴンの眠りを解除するためだけのカードにいくつか枠を割いていますがそれだけの価値があるカードです。

・トルネロス
エアスラッシュと書いてあるカードの中で最も強力なたねポケモンのため採用しています。ヒコウZ技再現のダイブクラッシュGXは強制的にサイド1-2交換を発生させ、逆転することにも繋がるし逆転させないことにも繋がるためデッキのキーカードの1枚になります。ダイブクラッシュGXを除いた素のスペックも及第点で、ジェットドラフトはミラーマッチなど特殊エネルギーを多用するデッキにリソース勝負を挑めますし、エアスラッシュは「リサイクルエネルギー」を利用することでデメリットを打ち消しつつ大抵のたねポケモンを倒していくことが出来ます。

・ルギア
オーロンゲVMAXの構築済みセットにしか入っていないニッチなカードで持っていなかったため手に入れるのに苦労しました。「ルギア」は25周年記念パックのものが採用されていることをよく見かけるのですが、160以上のダメージを出せるアタッカーは「カビゴン」「プテラ」で頭数は十分に足りていますし倒されたとき4エネルギー失うのはかなりリスクが高いなと感じました。このカードの良いところは「ダブル無色エネルギー」「ツインエネルギー」を節約しながら攻撃出来る点にあります。「アーケオス」がすぐに立ち順調に攻撃していければ良いのですが毎回毎回そんなうまくはいきません。そんな時はこの「ルギア」と後述する「ガルーラ」で「ダブル無色エネルギー」を使い回しているだけである程度序盤のゲームを作ることができ、アーケオスを準備するまでの時間を稼いでくれます。

・ガルーラ
まきかえすのコストパフォーマンスがよく、アーケオスが場にいない時の盤面を支えてくれるアタッカーです。「オカルトマニア」の対策カードでもあります。「オカルトマニア」で「アーケオス」の特性を封じられながら前を倒されて一時的にエネルギーが場から消えた時に少ないリソース消費でダメージを出せるアタッカーがいると継戦能力が高くなります。

・プテラ
「ポケモン研究所」の対象になれる「なぞの化石」から進化するカードです。
打点が高すぎるため相手の2進化などHPの高いカードの相手を任せたいです。「ポケモン研究所」から「プテラ」を踏み倒して出した場合、ベンチに「なぞの化石」を置いておけば倒された後「レスキュータンカ」からすぐ場に戻すことが出来ます。本来1枚ずつしか採用出来ないルールでは進化ポケモンをすぐ場に戻すことは出来ません。これは進化前がいなくても場に出せる進化ポケモンの隠れたメリットのひとつになります。

・システム

・ヤレユータン
山札のカードを対象に取る「ポケモン研究所」「アーケオス」との相性がよく、特に手札に「アーケン」が来てしまった時に「ポケモン研究所」の使用がラグるのはあまりに致命的な為プレイの選択肢に入れるべきカードだと思い採用しました。特になにもない時もシンプルに追加1ドローとしても使えます。攻撃技は優秀ではないものの「ビーダル」と違い特にデメリットがある訳ではないのでいざという時は攻撃に出ることも可能です。

・ビッパ/ビーダル
・チラーミィ/チラチーノ
ボール系のカードを手札の枚数が増えるカードに変換してくれるポケモンたちです。性質の違うドローシステムが2ラインいるのは単純にサイド落ち対策としても優秀ですし、合わさるとより強力になるので両方をしっかり採用することをおすすめします。「チラーミィ」がなかまをよぶを持っていることも嬉しいポイントのひとつです。

・アーケン/アーケオス
これ自身がデッキコンセプトになる超強力エネルギーエンジンです。「なぞの化石」から進化する都合進化前をボール系のカードで探せないというデメリットが大きいのですが、「ポケモン研究所」の存在がそれを打ち消してあまりあるメリットとなっています。

・なぞの化石/化石発掘マップ
アーケンおよびプテラに進化することが出来ます。ポケモンではなくグッズであることからスタートポケモンに選べない、ボールで探せないというデメリットがありますが「トレーナーズポスト」で直接引っ張れるなど良いところもあります。場に出ている限りたねポケモンなので「闘魂のまわし」の効果でHPを上げることはできますが、逃げることは出来ないのでうっかり「かるいし」をつけたりしないように気をつけてください。

トレーナーズ

・ボール系


たねポケモン主体の構成の為ボール系のカードはギリギリまで減らしています。
これらのカードに加えて「キャプチャーエネルギー」「ポケモン研究所」をポケモンを場に出すカードとカウントすればギリギリ足りているかなという枚数です。「レベルボール」はとれる対象こそ少ないものの手札を増やせるカードである「ビッパ」「チラーミィ」「チラチーノ」およびエネルギーのシステムである「アーケン」といったデッキの根幹を成すシステムに触れる為採用しています。

・「ポケモン研究所」関連


このデッキのキーカードである「ポケモン研究所」およびそれに触れるということを理由に採用されているカードたちです。最近のポケモンカードに慣れている人にとって「フウロ」は弱いカードに見えるかもしれません。しかしこのデッキは「ポケモン研究所」に触ることが序盤は何より重要です。また、「アーケオス」が用意出来た中盤以降はたくさんカードを引かなくても攻撃するためのエネルギーは「アーケオス」が用意してくれる為その場面に合わせたカードをサーチ出来る「フウロ」は序盤から終盤まで使いどころのある渋い活躍をするカードになります。無色デッキの「フウロ」はかなりのおすすめカードなので是非採用してみてください。

・リソースを回収する


アタッカーがたね主体、システムが進化主体の為倒されやすいのはバトル場で戦うたねポケモンです。その為ポケモンを戻すカードはたねポケモンをラグなく場に戻せる「レスキュータンカ」「げんきのかけら」にしています。釣竿系のカードの方が戻せる枚数は多いのですが基本エネルギーがデッキに入っていないことから旨みが減ることとボール系のカードが少ないことから一回山に戻ってしまうと再び場に出すのが結構大変というデッキ事情もあります。
「スペシャルチャージ」は他にはほぼ例のない特殊エネルギーを使いまわせるカードで、私の知る限りのここ十数年のポケモンカードの歴史でもかなりやらかしてしまっているパワーを持つグッズです。1枚制限とはいえ使えるものは存分に使わせてもらいましょう。

・その他グッズ


「バトルサーチャー」はGLCにおける必須パーツです。黙って採用しましょう。
「ふしぎなアメ」は「ポケモン研究所」がうまく引けなかった時およびサイドに落ちた時のサブプランです。「なぞの化石」さえ場に出せていれば手札でうっかり揃ったり「センパイとコウハイ」などでサーチすることでアーケオスを1ターン早く送り出す選択肢が生まれます。
「あなぬけのヒモ」はミラーマッチのダイブクラッシュGX対策および「カビゴン」の眠りを解除できるカードとして採用しています。「パラレルシティ」との相性も抜群で「あなぬけのヒモ」で不必要なカードを差し出したら「パラレルシティ」でベンチを絞られて必要なカードをトラッシュに送らざるを得なくなったり、「パラレルシティ」でベンチを絞られた後に「あなぬけのヒモ」を使われることで必要なカードを差し出さざるを得なくなったりと相互作用があります。

・ポケモンのどうぐ


「かるいし」は説明不要の強力カードです。黙って入れましょう。
「ヒコウZ」は「トルネロス」の項でも少し説明しましたが、180ダメージ&1ターン無敵というとんでもないスペックの技を繰り出すことが出来るようになるどうぐです。1ターン無敵を対処出来ないとサイド2枚の差がつくことになり一気にゲームが有利になります。
「闘魂のまわし」は効果自体は強いのですが、増加したぶんのHPで耐えた場合後引きの「フィールドブロアー」でサイドを取るタイミングをコントロールされてしまうのでここは少し間違っているかもなと思っています。「パワフル無色エネルギー」の存在から打点を20点ずらせるので後は奇数偶数を調整できれば十分だろうと考えてプラスαの効果を持つ「闘魂のまわし」にしたのですが、「ガルーラ」のまきかえすや「ルギア」のエネループなど120打点の技が40点増やせると160点まで届くので「ちからのハチマキ」でも良かったかもしれません。
(※「インテレオン(裏工作)」や「エルレイド(バディキャッチ)」など優秀な2進化にHP160のポケモンが多い)
「輝くガウン」はなかなかのマイナーカードですが効果は「セラピーエネルギー」と大体同じです。(「セラピーエネルギー」はどくやけどを解除出来ない)
「げんきのかけら」「レスキュータンカ」で「カビゴン」を2回以上動かせるようなデッキ構成になっているため、状態異常にならなくなるカードも2枚入れておくべきだろうと思い採用しました。
サイドイベントに出た友人はこのカードで「ガラルマタドガス」の毒を解除して勝ったそうです。

・カードを引く(サポート)


「アーケオス」というカードの性質上ドローよりもサーチの方を重視したカードの採択を行なった為カードを引けるサポートの数はかなり少なくなっています。
「シロナ&カトレア」は「タッグコール」の対象になることから採用しました。
サポートによる縦引きの能力は低いので「ビーダル」「チラチーノ」でしっかりバックアップしたいところです。

・サーチ(サポート)


「アーケオス」を場に出す確率を高めるために縦引きのカードよりも特定のカードを探せるカードの方を厚く採用しました。「グズマ&ハラ」は手札を捨てなくてもスタジアムを持ってくる効果は使えるため「ポケモン研究所」を持ってくる時に捨てるカードを選ぶのが難しい時は無理に追加の効果を使おうとする必要はありません。「ナギ」は一発打てると「ビーダル」「チラチーノ」が一気に場に揃うため実質ドローサポートです。

・その他(サポート)


「アーケオス」を場に出す事を考えた時に「ポケモン研究所」のサイド落ちは「なぞの化石」から進化したり、「アーケン」がサイドに落ちた場合は「ふしぎなアメ」を使ったりとある程度代用が効くルートがあるのですが、「アーケオス」本体がサイドに落ちるパターンは何をやっても回避できません。そのために「グラジオ」を採用しています。
「ボスの司令」「グズマ」は「アーケオス」が場に出た後ならプレイするタイミングを作りやすく相手の展開を支えるシステムを倒しに行く選択肢を取れるようにしっかり2枚採用です。「グズマ」の入れ替える方の効果は「カビゴン」の眠りを解除するためにも使えます。
「オカルトマニア」はバトル場を倒す性能の高いこのデッキとは非常に相性がよく相手が後続を用意するための特性を封じながらバトル場のアタッカーを倒すことで実質のエクストラターンのような動きをする事ができます。

スタジアム


「ポケモン研究所」は今まで散々出てきましたが「アーケン」「プテラ」を踏み倒せるこのデッキの序盤の最重要カードです。
「パラレルシティ」の重要性と使い方は記事上部にリンクがある私が以前書いた記事を読んでください。
「トロピカルビーチ」について説明します。
このデッキは「ポケモン研究所」が非常に重要なため、「グズマ&ハラ」などのスタジアムに繋がるカードが多く採用されています。ただそれらのカードをプレイしたときに「ポケモン研究所」や「アーケン」がサイドに落ちてるとうまく展開出来ないなと感じていました。「トロピカルビーチ」はそのような時に手札を増やす選択肢を与えてくれるカードなのです。手札をたくさん引けば「ダブル無色エネルギー」を素引きして「アーケオス」に頼らず攻撃を始めたり、「なぞの化石」から「ふしぎなアメ」を経由して「アーケオス」を出すパターンで「ポケモン研究所」に頼らずに「アーケオス」を用意しやすくなります。

エネルギー



特殊エネルギーを強そうな順番で入れているだけなので正直あんまり書くことがありません。エネルギーの枚数は12〜13枚+スペシャルチャージが適正だと感じています。
「リサイクルエネルギー」はトルネロスと、「セラピーエネルギー」はカビゴンとそれぞれ相性が良いです。
「ダブルターボエネルギー」は2個分のエネルギーになれるという点で相性が良いのは間違いないのですが、打点が下がってしまうのは困りものです。「カビゴン」「プテラ」は素だと過剰打点で160点も出れば大抵のポケモンは倒せるため「ダブルターボエネルギー」はこの2匹で消化して「ツインエネルギー」「ダブル無色エネルギー」は他のポケモンに回してあげたいところです。

不採用にしたカードたち

試したものの採用を見送ったカードたちです

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・メタモン(いきなりへんげ)
HPが低く倒されやすいのが低評価です。このメタモンを採用して、「げんきのかけら」を採用していないリストをチラホラ見ますが間違いなく「げんきのかけら」の方が強いと思います。「サイレントラボ」や「オカルトマニア」で技を使えなくなってしまうのもリスクがあります。

・カクレオン(コピる)
このポケモンを使うには「カウンターエネルギー」に加えて「プリズムエネルギー」や「レインボーエネルギー」も採用してエネルギー基盤をいじる必要があります。そもそも動き出しが早いデッキなのでカウンターが発動する展開が少なくHPが低く倒されやすいこと、わざわざ対戦相手の技をコピーせずとも「カビゴン」や「プテラ」の技が十分すぎるほど強力であることから採用する価値を感じませんでした。

・ルギア(25th)
優秀なカードではあるのですが、エネループのルギアを採用したかったため見送りました。

・ペリッパー
進化ポケモンを持ってくる手段が限られていることと、「ビーダル」「チラチーノ」「アーケオス」と並べたいシステムが渋滞していることから「パラレルシティ」を含めた攻防まで見据えると維持出来ないと考えて不採用にしました。

・ヒスイのヘビーボール
かなり採用したかったカードなのですが「グラジオ」があることとプレイしていてまあなんやかんやで「カビゴン」が落ちるくらいならなんとかなるな…となったのでデッキスペースを空けるために不採用にしました。

・フィールドブロアー
「パラレルシティ」を割れるカードは最低2枚、出来れば3枚は欲しいです。リストの「トロピカルビーチ」の枠を争いました。「トロピカルビーチ」を持っていない人はその枠を「フィールドブロアー」か別のスタジアムに差し替えて使ってください。

・ポケギア3.0、ライブキャスター
特に「ライブキャスター」に関しては正気か?と思うかもしれませんが至って真剣です。初動任意のサポートを探せればそれはそのまま「ポケモン研究所」に繋がりますからちょっと弱い「スタジアムナビ」の2枚目でありつつ、中盤以降は「ボスの司令」などのゲームを決定づけるサポートを探しにいくことが出来ます。この手の何かに変換されるだけのカードは入れすぎるとデッキ内がスカスカになってしまうので入れすぎない方が良いとは思っていてテストしているうちに「トレーナーズポスト」「スタジアムナビ」の2枚だけにとどめておいた方が良いなと感じたため採用を見送っています。完全に感覚値です。

・タウンマップ
「グラジオ」と枠を争うカードです。
「ヒスイのヘビーボール」との相性が最悪なので同時に採用できないのですが、このデッキは「ヒスイのヘビーボール」の採用を見送っているので十分に採用圏内のカードになります。このデッキはサイドを取るという条件はそこまで難しくなく、手札に来た時とりあえずプレイできるという点から「ビーダル」との相性も良いため実はこっちの方が良かったかなーと思っています。

・進化ソーダ
ポケモンを持って来れるカードはあって困ることはありませんから枠があるなら是非採用したいカードです。ボール系のカードは今の配分でなんとかなっているので採用はしていませんがこの辺りは完全に感覚なので本当に適正なのかはわかっていません。

・ちからのハチマキ
「闘魂のまわし」と枠を争います。詳しいことは上記の「ポケモンのどうぐ」の項目を参照してください。

・ふうせん
2枚目の「かるいし」ですが、カビゴンの眠りのことを考えると逃げを減らすカードより入れ替えられるカードに枠を割きたいなと感じます。

・ペパー
ポケモンのどうぐが4枚も入っているのでかなり相性は良いカードです。不採用にしているのは「ポケモン研究所」に繋がるカードというには「スタジアムナビ」を経由する必要があるため少し信頼に欠けるからです。「スタジアムナビ」の成功率自体は75%ですが、「スタジアムナビ」自体がサイド落ちする確率を考えると「ペパー」が「ポケモン研究所」になる確率は 67.5%しかありません。

・アクロマ
・マリィ
サーチできる系のサポートカードや「ポケモン研究所」になれる「スタジアムナビ」などを優先して採用して余ったところに初動でたくさん引ける順にドローサポートを入れていったら弾き出されてしまったカードたちです。通常のデッキ構築であれば「フウロ」やタッグサポート、「トレーナーズポスト」「スタジアムナビ」といった枠にこれらのカードが採用されるかと思います。

・ウィークガードエネルギー
・トリプル加速エネルギー
・ワープエネルギー
・リバーサルエネルギー
「トリプル加速エネルギー」は実質プテラ専用エネルギーです。便利なこともあるかと思いますが、「プテラ」が場にいるのに「アーケオス」はいないという状況がまあまあレアなのであまり使い所を感じず手札で浮きがちだったので不採用としました。他の3枚に関しては採用されているカードで言うと「ドローエネルギー」あたりとインクの染み対決をするカードたちです。別にどれを採用しても明確な正解不正解はないと思うのでエネルギーの枚数だけしっかり決めて後は好きなものにすれば良いと思います。

オマケ 無色キラーポケモントリデプスとその対策について

 本編はここまででここからはオマケコーナーです。興味のある人は読んでみてください。
 無色デッキは一般的に強力という認識は広まっていますが、ここ最近でひっそりとこの無色デッキキラーとして有名に(?)なりつつあるカードがあります。

 このトリデプスです。場に出てしまえば無色には特殊エネルギーしか入っていないため護身完成です。最近は相手の効果を無視できる引き裂く系の技が強いためになかなか見られませんが少し前まではちょこちょこ見られた無敵系で詰ませて勝ち!のパターンが作れます。オマケに進化前の「タテトプス」が「なぞのかせき」から進化出来るポケモンであるため、相手の「ポケモン研究所」にタダ乗り出来るという奇跡のかみ合いを見せています。

 じゃあこれ使えば無色に勝てるじゃん!…とならないのがtier1デッキのデッキ強度。十年以上にわたるエクストラレギュレーションのカードプールをフル活用すればぶっちゃけなんとでもなります。ここではそんな天敵に対する対抗策を紹介します。

① ボス、グズマを打ちやすくする

トリデプスを場に出させないように「なぞの化石」「タテトプス」の時点で殲滅することを狙います。劇的な対策というわけではないですが汎用的なカードで固められるので他のデッキと戦うときもこれらのパーツが腐らないのが強みです。

②オカルトマニア連射

「オカルトマニア」を使える回数を増やして正面突破を狙います。トリデプスが出てくるまでは多少の時間がかかるため、「6-オカルトマニアを打てる回数」をトリデプスが出てくる前に取ってしまえば詰みを回避出来ます。

③ケッキング

バトル場にいる限り「オカルトマニア」と同じ効果をもつ特性なまけがおを持っています。しかも都合の良いことに160ダメージの技を持っているのでこれでトリデプスを突破してしまえば、あとは後続のダメージが通り放題です。2進化なのでスペースがかなり厳しいのですが前を倒しながら「オカルトマニア」はどんなデッキと対戦しても活躍しそうなスペックではあります。一応私もケッキング入りも考えたのですが本当にデッキスペースがきつい…

④山に連れ去る

「トリデプス」は技のダメージは受けませんが効果は受けるので、「ヨルノズク」のやまにつれさるで連れ去ってしまいましょう。2進化なので復帰させるのには時間がかかります。進化前の「ホーホー」にエアスラッシュを持っているものがいるのでダイブクラッシュGXの受けも作れます。
問題は汎用性がなく2枠使ってほぼこの用途でしか使えないカードを採用するのかという点です。

 トリデプスの存在は認識しつつ、私が今回使用したデッキにはこの辺りの対策は結局仕込みはしませんでした。鋼のデッキは地力が低くて、無色には勝てても結局他のデッキには勝てないのでまあいないだろうと思ったからです。サイドイベントでは周りの人のデッキも観察していましたが私の見た範囲では使っている人は見かけませんでしたね。今後優秀なシステムやアタッカーが追加されて鋼が強くなればこの無色の天下を終わらせてくれるかもしれませんがまだ少し先の話になりそうです。

終わりに

鉄は熱いうちにということで、WCSの盛り上がりが冷めないうちに急いでGLCのデッキ解説を書いてみました。ポケモンカード151や黒炎の支配者ではGLC視点で面白そうな非ルールが何匹かいるなーと思っているので環境やデッキの組み方も変わってきたらおもしろいですね。
質問や感想などありましたらTwitterの方に反応をもらえるととても嬉しいです。どれだけいるかも分からない国内のGLCプレイヤーの目に留まるようにRTなどで拡散して頂けると非常に助かります。

長くなりましたが最後まで読んで頂きありがとうございました。

感想や質問などありましたらTwitterの方まで気軽にどうぞ
twitter:@omasa9973


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