久しぶりに『こどものおもちゃ』を読んで小花先生の素晴らしさに思いを馳せる
小花美穂の『こどものおもちゃ』を妹からもらったので、久しぶりに全巻読破して思ったのだが、こどちゃは名作だな、と。
リボン史に燦然と輝き続ける名作といっても過言ではないし、なんなら少女漫画に範囲を広げても名作。というか、名作すぎるでしょ!!どこに出しても恥ずかしくない名作漫画のひとつだわ。
私だけかもしれませんが、こどもの頃に好んで読んだマンガを大人になって読むと恥ずかしくなることがあるんですよね。うわ〜こんなマンガに夢中になってたのか、と。
多分かつての己が持ってた幼さを突きつけられるのがむず痒いのだと思う。特に夢物語みたいな少女漫画はその傾向にある。
私は中学生のとき『神風怪盗ジャンヌ』が大大大好きだったのだが、20代後半で久しぶりに手に取ったとき、恥ずかしさに悶絶してしまった。いや!『ジャンヌ』は面白いと思う。だが、これに夢中になっていたという事実がもうだめだった。多分あと10年もすれば一周回って微笑ましくなるのかもしれないが、当時は無理だった。多分今も無理だろう。多感な十代に犯したさまざまな失態の記憶と本の内容が結び付いてしまっているのだろうか……
だが、その点『こどちゃ』は本当に、いつ読んでもピュアに面白い。『ジャンヌ』と同じくらい好きだったはずだが、むしろ歳をとればとるほど好きになってきている。
読み返そうと思うたび、あの恥ずかしさに襲われたらどうしようと手に取ることを躊躇するのだが、毎度杞憂に終わる。むしろ今回はギャグテイストの強い1巻1話から大泣きした。紗南ちゃんと羽山の出会いに感極まってしまったのだ。こんな小さな二人がここから大事件を越えていくのだと思うと……涙腺崩壊!!!全10巻。どこでも涙が止まらない。
今回は親になってから初めての読み返しだったのだが、親目線が加わると紗南や羽山の母親の気持ちがさらに理解できるようになって、より泣けてしまったし、作品をさらに好きになってしまった。
小花美穂先生は初期から人間の弱さを描くのが本当にうまい。『弱さ』をこれだけ描ける作家は、漫画界広くともそうそういない。キャラクターの内面描写の巧みさにはいつ読んでも驚かされるばかりだ。
またいつも弱いだけでは終わらないのもいい。登場人物たちはいつも弱さと強さの両方を持ち合わせ、うちひしがれたりくじけたりしながらも、最後には前向きに1歩を踏み出していく。まぁ〜、ときには弱い方に落ちて戻ってこない人もいるが。ケンちゃーん!!
いかんいかん、『パートナー』の話になるとこだった。とりあえずね『こどものおもちゃ』は本当に名作だわ。10巻とは思えない内容の濃さ。日本に生まれて、作者と同じ母国語ですばらしい作品が読める幸せを存分に噛み締めさせてもらいました。いや〜、泣いた!
まだまだ語りたいことがあるので、内容に触れた記事も書くかもしれませんがとりあえずは、即ポチした続編&番外編が来るのを待ちます!!!
↓大好きな作品の続編がそうそう読めないタイプの人間なので、読もうかどうかずっと迷っていたけど、今回踏ん切りがついたのでポチりました。ドキドキだ……!
↓番外編。途中で紗南ちゃんが演じる映画内容を漫画化したもの。昔持ってて手放したんだけど、読み返したい欲が高まったので再購入!楽しみ!
ちなみに小花先生のブログも発見!
まだ全然読めてないんですが、さくらももこ先生が亡くなったときの記事が感慨深かったです。
ちょっと小花先生欲 が高まっているので、こどちゃ以外も読み返したい!
本当に素晴らしい作品がたくさんあって、しかも気軽に読むことができて日本ってすばらしいな。小花先生の手の調子が良くなるように祈りつつ。
とりあえずみんな『こどちゃ』読もうぜ!
ちなみに気にしてる方いないと思うけど、アフィリエイトやってないので気軽にリンク踏みまくってくださいね!小花先生の作品買いまくって!