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仕事のために、住む場所を選ぶ生き方を辞めた話 withリモートワークの良し悪し

40手前で、何の縁もゆかりもない三重県は菰野町というところに移住したmitaniです

そもそも都会に住むメリットを感じなくなったのも、地方移住に至ったきっかけですが、そのあたりの経緯について書いていきます。


そもそも働くことがそんなに好きではない

新卒で入った会社は広告代理店。
クリエティブなことがしたかったので広告業界以外まったく脇目も振らずに就活して内定を得た会社に入社したものの、配属されたのは想像していた広告業界とはまったく程遠いイベントの部署。

あと、今はどうかしらないですが、ギリギリ広告業界が無駄にギラついてる人がままいるなかで、正直会社にも馴染もうとしなかったし、仕事もそんなに楽しいと思っていなかった。

が、若手にしてはそれなりに収入はよかったので、一定激務ではあったものの、仕事もほどほどに課外活動に勤しむ日々。

20代の頃は、遊ぶために仕事して、みたいな感じでバランス取ってる感じでした。

仕事に対する向き合い方が変わった30代

30になるまではそんな感じで、仕事はほどほどにって感じでしたが、自分の中で本当に仕事が嫌になるような環境に身を置かざるを得なかった時期がありました。

とにかく忙しいし、なにかと理不尽な仕打ちにも合う。

悲しいかな、責任感だけはあるので、なんとか責任を果たそうとして、どんどん消耗していく。

もうだめだーってなってから、思い切って「自分勝手にやってやろう」と思って自分勝手になってみたら、そこから上司や先輩が自分勝手をめちゃくちゃフォローしてくれるようになり、当時の会社でもなかなか大きなお仕事を任せてもらえたりして、仕事そのものが楽しく思えるようになり。

つまるところ、生きてくためには働かないといけないけど、であればできれば楽しく働いたほうが得じゃん!ってことに30になってようやく気付いたわけです。

キャリアプランとか、そんな事考える以前の話なので、まあホントに幼稚だったなとは思いますが、そこからはできるだけ楽しく働けることをひたすら求め続けるようになりました。

でも、本質的には仕事に縛られたくない

そこからは楽しく働けるのであれば、仕事自体はキライではなくなったものの、本質的には仕事に縛られるのは嫌だなあって思いはずっとありました。

具体的に言えば仕事のために、生活を変えるとか

とはいえ、名古屋は都心でも家賃がそんなに高くないし、前の会社も自転車で15分もかからないようなところだったので通勤にも別に苦労もしていない。

更に言えば、別に会社にいないとダメってことですらなく、前職時代は地方の仕事もやっていたり、最後の方は週2〜3は東京にいたり、今の仕事もコロナになる前からフルリモートみたいな働き方だったので、正直働き方の自由度は高い状態がずっと続いているわけです。

ただ、そうなるともはや「なんで名古屋にいるんだろう?」ってことにもなり、むしろ「名古屋に住む必要性ってなんだろう?」ってことにもなってしまいました。

「どこで暮らすのか」と「どこで働くのか」は、基本的には「セット」で考えられることが一般的ですが、本来別でもいいのではないか、と次第に考えるようになった結果、「暮らしたい街で住めばいいじゃないか」とフラットに考えることができるようになったわけです。

コロナで働き方の自由度が高くなったように思えたが

ただ、2024年現在は、なんだかんだ出社回帰なんですよね。

僕の場合、コロナとか全く関係なくフルリモートで今の会社に勤め始めたので、関係ないじゃん!って思っていたのですが、これは正直どういう仕事をするか、とか、一緒に働く人たちの働き方に依存するということに最近気づきました。

一緒に働く人がみんなリモート状態であれば、リモートでも仕事はやりやすいけど、出社の比率が高い人と働くような場合はやっぱりそうはいかない。

結局は一緒に働く人たちとのコミュニケーションの密度とスピードが担保できるかって話に尽きる。

僕の場合、正直今の仕事をやっていくのであれば、出社中心のほうがやりやすいだろうなあってのが本音。
でも、出社する先は東京なので、そんなにしょっちゅうもいけない。

DX界隈で有名な緒方恵さんが、中川政七商店のCDOを退任されたときに、自分だけがリモートで他の役員が奈良にいる状況では議論の中で価値を出す限界を感じた、とのことをおっしゃっていましたが、まさにそういうことなのかなと思っています。

もちろん、全てが出社とか対面のほうがよいってことではなく、社外の方とのやりとりとかも、昔は相手の都合とか御構い無しに携帯がガンガンなってくるのも凄く嫌(今でもめんどくさいと思う)なので、チャットでスケジュール調整して、ZoomなりTeamsなどで時間決めてて話すのは合理的。

ただ、ちょっと3分だけ隙間で話せればってときとかもそうだし、アイデアとかクリエイティブなコミュニケーションって、アジェンダ決めて、時間区切ってとかそういう合理性とは正反対の、ある意味「非生産的で、ダラダラやる」ほうが面白いアイデアがでたりするけど、リモート会議だと、どうしても合理的なコミュニケーションになりがちだったりするので、とてもやりにくい。

みんながリモートとかだと、まだ条件は同じなので、やりようはあるのだが、ハイブリッドになってしまうとそれはそれはやりづらくて仕方ない。

結局、そういう状況がメインストリームになってくると、リモートワークでパフォーマンス出すのがすごく難しくなるのは事実。

結局のところ、暮らしたい場所で、どうやって楽しく暮らしながら働けるか

「どこで暮らすのか」と「どこで働くのか」は分けて考えてもいいって考え方自体には変わりはないのですが、むしろ大事なのは「生活するための環境」と「働き方」の両立ってことになると思います。

分けて考えるんだけど、ある意味では地続きにできたほうが、生活も仕事も楽しめるわけなので、その両立をどう実現していくのか、というのが目指すところという結論に至りました。

仕事のために、住む場所や生活を選ぶのではなく、住みたい場所と生活をベースに、働き方を考える。
そういうこと言うと、「ワークライフバランス」ありきみたいに捉えられるかもしれないが、少しニュアンスは違う。

楽しく働きながら成果も出す、今風にいえば「働きがい(≠働きやすさ)」をどう担保するか、と言うことだと思っているし、それは会社とか環境に求めることではなく、自分で如何にその状況を作り出していくかということ。

今も変わらず本質的に労働は好きではないですが、「仕事=自分にしか出せない価値を生み出す」ことは苦ではなく、それがリモートゆえに難易度が高くなる状況が一定存在することは明らかでもあるので、そのバランスを保ちながら働き方を模索していくということでもある。

正直言って、それなりに難易度は高いと思いますが、自分が望む生き方を選ぶっていうことはそう言うことなんだと思いますし、そういう働き方の多様性自体はメインストリームになることはないかもしれないですけど、少なくとも5年10年前よりはやりやすくなっているし、不確実性の高い世の中で、会社とか組織に必要以上に依存しない働き方自体が自分の強みになっていくと考えているので、暮らしたい場所で、どうやって楽しく暮らしながら働けるかを追求していくと決めたわけです。


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