米国公認秘書資格(CAP)合格体験記
初めまして、みどと申します。どうぞよろしくお願いいたしますm(_ _)m
2021年4月に米国公認秘書資格(CAP - Certified Administrative Professional)を受験し、無事合格いたしました。
受験に際し資格や対策に関する情報がほとんどなく苦労したので、勉強方法やアドバイスを体験記として残しておくことにしました。少しでもこの資格に興味を持っている方のお役に立てればいいなと思います。それでは長文になりますが、お付き合いいただけますと幸いです('ω')
※資格自体の詳細については以下に貼った主催団体のIAAPさんか、日本で委託されているのBABEL UNIVERSITYさんのサイトをご確認ください。
https://www.iaap-hq.org/page/CAP_Certification
※この記事は、CBS(国際秘書)についてではありません。また、CPA(公認会計士)についてでもありませんのでご注意ください。
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私の勉強方法
すでにCAPを受験したいと思って調べている方はわかると思うのですが、どの教材を使って、どの程度勉強すればいいかわからないという壁にまずぶつかります。主催団体がおすすめする教材はありすぎる&高すぎるし、過去問は出回っていない等々、全く自力で対策を立てようがないのです…。
私も独学しようか、どうしようかと迷ったのですが、結局、主催団体サイト(以下)にあるおすすめウェブセミナー一覧から受講対策コースを選び参加しました。
https://www.iaap-hq.org/page/CAPPrepCourses
私が参加したのはMarie Herman EnterprisesのCAPテスト受験対策コースです。選んだ理由は評判が良かったのと、他に比べてお値段が安かったからです。結果としてこれが大正解でしたので、このコースの紹介をしておきます。(別に回し者ではないです(/・ω・)/笑)
Marie Herman Enterprisesのホームページ↓
※以下の受験対策コース及び試験情報に関する情報は私が受講した当時(2021年spring)のものになります。最新の情報については各ホームページを直接ご参照ください。
コースの期間は三か月で、年二回開催されています。週一回、二時間の講義があり、また毎週宿題が出ます。講義は録画されるのでリアルタイムで参加できなくてもOKです。また講義で話す内容もパワーポイントに沿っているので、何を言っているのか全く分からないということはないと思います。基本的に読む→聞くの繰り返しでディスカッション等はありません。英語で意見を求められることはないので安心ですよね…(>_<)笑
↓こんな感じのstudy groupのサイトを使用します。このサイト上に資料や録画のURLがアップされます。(先生曰く、なぜか選んでもないのに象の写真がトップ画になってしまうそうです笑)
Marie先生のコースで良かったポイント
1.買う教材が教科書一冊で済む。
2.補足資料(パワポ、参考ウェブサイト、単語カード等)を提供してくれる。こちらがとても役に立ちます!結構試験にも出ました。
3.試験の練習問題を提供してくれる。解き方のコツも教えてくれる。
4.講義は録画されるので自分のペースで学べる。繰り返し聞ける。
5.先生がとても明るくていい人!くじけそうなときも励ましてくれる。
6.一緒に受講している生徒と団結感が生まれる。お互いわからないことも助け合えて楽しい。私の回は計159人が受講していて、主にアメリカの方でしたが中にはシンガポールや南アフリカの方もいました。
7.何よりお安い。私は早期割で$100でした。
上記のポイントにも書いたのですが、Marie先生がとてもいい人です。試験合格を目標としているのではなく、良いAdministrativeを育てることを念頭に置いて教えているそうで、小手先の技術ではなく長く実務に生かせそうなことを教えてくれます。
個人的には勉強方法として、独学よりもウェブセミナー等の受講をおすすめします。その理由については記事の下にある「受験してみた感想 独学でも合格出来る?」にまとめていますのでそちらをご参照ください。
受験すると決めた人へのおすすめサイト&アドバイス
・役に立った日本語勉強用サイト
私は英語の勉強のため、分からないことは英語のサイトでなるべく調べるようにしていましたが、特に苦手な会計とIT分野については日本語のサイトも参考にしていました。以下の二つはよく使わせて頂いたものです。
☆英文会計について素晴らしくわかりやすく教えくれるサイト
財務諸表(Financial statements)がどうしてもつかめない私でしたが、こちらの記事のおかげ全容がわかるようになりました。本当におすすめです。
☆IT関連の用語を簡単に説明してくれるサイト
こちらもわかりやすいです。とてもお世話になりました。
・受験資格証明用の英文履歴書
受験資格の証明のために英文履歴書(もしくは主催団体指定のフォーム)の提出が必要です。英文履歴書を初めて作成する方は、早めに作成を開始しておいたほうがいいです。思った以上に時間がかかる可能性がありますし、勉強や暗記が忙しくなるとそれどころじゃなくなります。
私は履歴書作成が面倒で先伸ばしにしてしまい、完成が受験申込期限ぎりぎりになってしまいました…ヒヤヒヤしました( ;∀;)。以下は私が英文履歴書を作成した方法です。ご参考までに。
1.履歴書作成サイトZetyに登録(有料)し、まず自力で作成してみる。
文法のチェックはGrammarlyを使用しました(無料版もありますが有料版を使用)。
また、意味が通っているか確認するためにDeepLも使用しました。
2. 作成した履歴書を第三者にチェックしてもらう。
私の場合はチェックを頼める人が周りに居なかったので、以下の「ココナラ」で英文履歴書作成サービスをやっている人に添削をお願いしました。私が頼んだ人のサービス内容に英文添削という記載はなかった(日→英の翻訳サービスとしか書かれてなかった)のですが、やってもらえるか交渉してお願いしました。
以上です。
・主催団体の行っている模擬試験
主催団体がweb上で模擬試験を提供しています。有料で$149(2021年5月現在。IAAPの会員になると$49らしいです)もするので、受けるかどうかはご自身で判断されるといいと思います。私は念のため受けました。というのも問題文の形式や、使われる英語の単語がどういったものか知りたかったからです。感想としては、受けても受けなくてもどちらでも…お金を出せる余裕があるならば、やっておいても悪くはないかな…という感じです(微妙な意見ですみません)。
・(Marie先生のコースを受講すると決めた人へ)先生からの連絡
コース開始の約一週間前にならないとコースについての連絡は来ません。お金を振り込んだのに連絡がない!と焦らなくて大丈夫です。ホームページFAQs(よくある質問)のリンク先にその旨がきちんと記載されているはずですので確認してみてください。
※以下はCAPのstudy groupに関するページです。「Fall 2021 CAP Group FAQs」と太字になっているところをクリックするとFAQsのPDFが開くはずです。
・(Marie先生のコースを受講すると決めた人へ)予習方法
コース前半の宿題の量が多いです。その週の講義で扱う教科書の章+関連ウェブサイト+資料PDFを読むのが毎週の宿題という感じです。英語母語者じゃない人にとっては正直きついと思います。
なので、コース開始までに教科書は読み終えといたほうがいいです。どの教科書を買えばいいかという指示はFAQs載っているはずです。また読んで学んだことを逐一要約してノートに書くようにしてください(後々先生からもそのように指示があります)。そのノートは後日復習する際にとても役に立ちます。
★以下、受験してみた感想★
※あくまで一個人の意見です(*'ω'*)
試験内容と難易度
CAPはアメリカの秘書検定と言われ日本の秘書検定と比較されていますが、秘書業務だけではなくビジネスやオフィス業務全般に関わる広範囲の知識と能力について問われる試験です。そのため出題範囲が広く、覚えることが多いのでそこは大変です。ただ出題内容自体はとしては、ひねった問題は少ない気がするので、きちんと勉強していれば正解できるのではと思います。
ただ、アメリカ的な考え方で答えないといけない問題、アメリカの方なら常識的にわかる問題になると答えられないこともあるので、日本で育った方は正解できる問題を落とさないように解いていかないといけないかな、と思いました。
英語の難易度
試験自体の英語は難解ではないです。ただ、ちょっと難しい単語や専門用語が出てきますし、3時間で200-225問(すいません!最初にブログを書いたとき数字が間違っていました!2時間で300問と数字が逆になってました…正しく訂正しました(;´・ω・))を解かないといけないので、仕事であまり英語に触れたことのない方は勉強が必要かと思います。私の場合、幸いにも仕事で少し英語に触れていたのに加え、Marie先生の宿題で語彙力と英文を読むスピードが鍛えられたので、試験本番ではそこまで悩まなくて済みました。
CAP受験勉強のデメリット・メリット
まずデメリットです。先に述べたように、出題内容はすごく掘り下げられたものではないのが多いので、わざわざ英語で時間をかけて勉強する意味はあるのかな?と感じる時がありました。この時間があれば、日本語で違うことが勉強できるかもしれない…と。あと、アメリカの法律や郵便事情などの話も出てくるので、アメリカ企業でビジネスする人以外にはいらない知識かな、と思いました(もちろん社会人の知識のひとつとして知ってくおくにはいいと思いますが)。受験費用がとても高いのもネックです。あとマイナー資格なので転職で有利なのか私にはわかりません。
逆にメリットです。試験内容ですが、確かにすごく掘り下げたものではないけれど、広いからこそ今まで知らなかった分野、例えば、経営学、リーダーシップ、プロジェクトマネジメント等に触れられたので、それは楽しかったです。また日々の業務の中、周りの見様見真似でやっていた英文レターや議事録の作成、あやふやだった英文法についてきちんと学べたこと、最低限知るべきITや会計の知識が得られたことも良かったです。また、アメリカのビジネスに関する考え方、移民社会ならではの多様性についてのアプローチなど、日本社会にいるだけでは学べないことに触れられたのもいい経験でした。何より英語力は格段にアップしました。ビジネス系の語彙が増え、ちょっと自信が持てるようになりました。
独学でも合格出来る?
独学でも合格できる方もいらっしゃると思いますが、私個人としてはおすすめしません…。理由は、1.主催団体指定のStudy Guide本だけを勉強しても試験範囲をカバーできない2.過去問がないから出題傾向、出題されやすいポイントがわからない3.したがって、どこまで何を勉強すればいいかわからない4. 用語の意味を覚えたるだけでは解けない問題の対策が出来ない。どんな問題かと言えば、例えば、現場がこういう状況の時、どの知識、どの手法を使用するか聞かれる質問等。そういったものを人の解説なしに本だけで習得するのは難しい。5.米国ビジネスのトレンドも出題される。日本でそれを知るのは難しい。6. アメリカのビジネス発想で答えないと間違えることがある。それはアメリカの方の解説を聞かないとわからない(日本では常識と思って選んだ回答が間違いだったことがあります。)・・・と、ざっと挙げてこれだけあります。
独学だと手間がかかる上に、個人的には合格できるかは一か八かなと思います。試験料も高いので一発合格を目指したいところです。そうするとやはりウェブセミナー等で講義を受けて堅実に合格を目指すほうが、私はおすすめかなと思います。
また独学で勉強するより講義を受けたほうが、知識の理解度や英語力は上がると思います。
結局、受けて良かったと思う?
結論としては、結構時間と気力を使ったので大変だったけれど、総合的には受けて良かったかな、という感じです(受かった時のやったー!&ほっとした感はすごいかったです(*'ω'*)笑)。
日本の秘書検定やCBSを取得し終わって次のチャレンジを探している方、ビジネスや事務を英語で学びたい方にはとても良い資格かな、と思います。受験に際してメリット、デメリットどちらもあると思うので、ぜひご自身の状況とご相談して考えてみて下さい。やったことはすべて無駄にはならない…ことを願って終わりとさせていただきます。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました(*'ω'*)人(*'ω'*)それでは皆様、今日も良き一日を~
※2021年12月2日追記
転職して新しく働き始めた職場で、CAPの知識がめちゃくちゃ役に立っています!特にIT分野、プロジェクト関連、人事関連。学んだことがすごく生きてると感じます。ありがとうCAP!やってよかった。