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【第四回】ちょっと小腹がすいたんで。

【新店舗】西台/寿製麺 よしかわ

2018.11/21

秋晴れである。
今期一番の冷え込みを見せた朝は吐く息がよく見えるほどだった。
西台駅。
荒川からすぐそばにある都営三田線の駅だ。
目黒から一本で往来できることもあってわりかし遠くない東京北の下町だ。

寿製麺 よしかわ。
上尾を起点とし中華そばよしかわから独立し、フランチャイズで川越の寿製麺よしかわさんがオープンさせたそうだ。
上尾も併せると全部で四店舗目になる。
その無化調の魚介ラーメンを売りにした店が都内進出を果たした。

この手の店のオープニングは、シャッター待ちに限る(シャッター待ちとは読んで字の如く開店前から並ぶ行為である)
開店、20分前に行列へ加わる。
前に四人待ち。
案外少な目の並びで些か安心したのは言うまでもなく。
方々からの開店祝いが軒に飾られている。
回転する前には行列は10人程度に膨れていた。

11時。
店員さんの挨拶で促され店内へ。
券売機で【一番左上】と【いわしそば】を購入してセルフの水を汲み着席する。
三人体制のオペレーションでテキパキとしている。
他のお客さんは皆挙ってお祝いの挨拶などをしていた。

提供も早く、順に素早くラーメンが出されている。
以前、上尾の中華そば よしかわへお邪魔した際に【いわしそば】が大層美味かったのを記憶していたので煮干そばと二杯注文する。
店員さんにどちらを先に出すかを聞かれたので煮干そばからお願いした。

白醤油煮干そば
¥750

目を引くビジュアル。
やはり低温度調理された肩ロースってのは見た目映える。

細く仕上げられた加水率の低いバッツリとした自家製麺。
白醤油の印象的な風味と煮干ラーメンとしては超ライトな部類に入るスープ。
優しく、万民受けする味だ。
本店の味も間違いなくこの感じだが、駅から徒歩三分。
駅前施設の隣という効率地。
このライトに着地させた味と需要層が相応うと思われる。

薄切りの低温度肩ロースチャーシューが二枚。
しっかりと味が染み込んでいる。

そして同じく低温度で仕上げられた鶏むね肉も軽くて良い。

材木メンマってのは時として歯ごたえが口に障るのでこの包丁仕事は嬉しいモノ。
平メンマと二種が盛られている。

そして半玉子に三つ葉。
かなり和に寄せた一杯といえよう。

そして、ほぼ麺をすすり終えた潮合いでいわしそばの食券を渡し注文をする。

いわしそば
¥430

コレを食べに来たのかも知れない。
うん、そうかも知れない。
また会いたかったのかも知れない。

フワフワないわしは下処理も怠りなく鮮度も素晴らしい。
ソレがゴロゴロっと茹で上げられた麺の上を占めている。

和製ペペロンチーノさながら、にんにくがよく効きスパイシーな醤油ダレが上からかかる。

これだけの為に来ても良いくらい美味い。

バツバツの自家製麺とにんにくダレに青ネギ。
これだけなのに、嗚呼これだけなのにどうして美味い。
身厚の臭みないいわしを絡めて食べるとあっという間になくなってしまう程だ。

しかもラーメンと一緒に頼んだとしても70gと量も控え目で要するに「付け合せのご飯モノ」として考えると恰度良い具合なのである。

あ、あと本店で学んだ注意点を一つ申しておくと━━━━

ラーメンの汁を残してつけ麺みたいにして食べないこと。

いわしの魚臭さが立ってしまい風味が半減する。
コレ単体ですすることをオススメする。

最後の方、レモン酢なんかをちょいとつけて食べてもさっぱりして美味い。

アルコール類も充実してるし電車でちょいと来てココの新鮮な魚介で一杯引っ掛けてから〆にラーメンなんかやっつけても良さそうだ。

いわしそば美味いいわしそば。
そしてぶりのつけそばも気になる。
限定も面白いモノを出すよしかわ、今後が楽しみな店舗が近所に出来たもんで。