夜桜たまが好きでした

夜桜たまが好きでした。

初めてみた時のあなたは、落ち着いたしゃべりで仲間のことを紹介してくれて、ああ生徒会長らしくて頼りがいがある子だなと思いました。
コラボでは抜けたとこもありつつFPSが好きというのは伊達じゃないなと感じさせる動きで魅了してくれました。今となると普段は抜けたところのほうが多いんだろうなという印象ですけど。
熱いところもありましたね。
麻雀への熱意に疑いを持った人にデータをぶつけて黙らせたり、実況王のチームREDの仲間のことを思って潤ませた声で語ったり、双葉ちゃんとのコラボでのやりとりをひねた目で見てしまった人へそれは違うと否定の言葉をかけたり。そんな所を見て、あなたを好きになったんだろうなと思います。
思えば、そんな熱いあなただからこそ、あの配信をしてしまったのかもしれません。

あの配信を受けて、私はあなたのファンとして何をすべきだったのか、何をして欲しかったのか、今でもわかりません。
結局、あなたの「引退はしない」という言葉だけを信じて待つことしか出来ませんでした。
待っている間も、あなたのことを考えていました。
戻ってきたときにどんな言葉を掛けようか、ソロライブの名前は流石に悲しいから変えたほうがいいよと言った方がいいだろうか、台風が来たけど心配だな、ちゃんとしたもの食べてるんだろうか、麻雀やってるんだろうか、イオリンが誕生日だったけど裏でこっそり祝ったりしてるのかな、そういえばビリビリのコラボでお風呂一緒に行くとか言ってたけど本当にいったのかな、戻ってきたら聞きたいこと言いたいこといっぱい出来たな。
そして公式からあなたの契約解除の知らせがありました。

正直なところ、その覚悟はしていました。
うそついた? そうとも思いました。

わからないことが多すぎて、感情のやり場が見つかりませんでした。
怒り悲しみ憎しみ恨み。ぶつける先が欲しかった。

わからないから私は調べました。自業自得でしかないですが知りたくないことも知りました。
双葉ちゃんが言ってましたね、好きな人の秘密知りたくない、と。
その気持ちを嫌というほど実感しました。

あなたが、あなたではない形と場所で、『夜桜たま』としての言葉を発していたことを。
演者の中身を漁るような捻くれたファンだけが知っているような場所で、そのようなごく一部のファンにだけ向けて『夜桜たま』としてメッセージを発信していたことを。

ファンを邪険にするような行いが許せなかった、と、あなたはあの配信で言いましたね。
私には、先のあなたの行いのほうが余程今まで普通に『夜桜たま』を応援してきたファンへの裏切りだと感じました。

正直、そんなことはどうでもいいです。これはただの愚痴です。戻ってきてくれたのなら知ることもなかっただろうし知ってたとしても忘れられるくらい都合よくこの脳は出来ています。
でもあなたは戻らなかった。戻れなかったのかもしれない。
何にしろ、あなたは、夜桜たまは消えて、別の誰かが生まれましたね。

せめて、と言う言葉を使うのも憚られるくらい考えたくもなかったこと、もう既に起こってしまっていることですが、せめて、去る前にファンに対して、別れの言葉を夜桜たまとして残すことは出来なかったのですか?
それが許されなかったのなら、それに抗うことは出来なかったのですか?
一緒に戦って欲しいと言われれば、その覚悟は二か月前から出来ていました。

あなたにとって、夜桜たまと、夜桜たまのファンは、戦って勝ち取るよりも何も言わずに捨て去ってしまえる程度のものだったのですか?
一年半あまり、共に歩んできた時間と積み上げてきた絆は、二か月ほどで潰えてしまったのですか?

私は、夜桜たまが好きでした。
それ以外の誰かを好きにはなれません。

叶うならば、またあなたに向かってたまちゃん好きと言わさせてください。
私はまだ、潰えていないと信じています。

これからも傍にいてくれると嬉しいな、と綴った夜桜たまの言葉を信じて待っています。

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