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3000文字チャレンジ!第102弾!【不良】

おれは 大阪うまれ 十三(じゅうそう) 育ち 不良(ワル)そなやつの

【 だいたい パシリ 】

そんなアホな替え歌を歌っている17歳の男が、この物語の主人公だ。なんの特技もなく、ボ~っと楽な方向に流されるままに流され、勉強もバイトもせずに、朝から晩まで、1日中遊びまわる生活を続けている男だ。青春の無駄使いである。

甲子園にでてる球児をみて「まじで同じ年なの?年ゴマかしてるやろ」などとアホなことを言っているのを聞いたことがある。

そんな男の唯一の特徴として、年上の人間(男女とわず)に可愛がられる男だった。

季節は7月上旬、土曜日、昼頃、場所は淀川が見える十三のマンションの一室に男はいた。

男はプレイステーションのコントローラを両手にもち、ゲームをしているようだ。マンションの1室は8畳ほど、ほかに2人の男の姿が確認できる。

17歳の男がゲームをしながら、器用に青色が特徴のソフトパッケージをトントンと軽くたたくと、モグラたたきのように茶色のフィルターが顔をだした。男は茶色のフィルターを口にくわえタバコをとりだし、ガリガリっと安物ライターをまわしポッと火をつけ、タバコの先端に火をつけた。プカプカと空気をおくり、タバコの先端の火をポッと大きくさせ、大きくタバコの煙を吸いこみ、タバコをくわえたまま、ぷは~っと煙をはいた。昨日今日タバコを吸いはじめたようには思われない。喫煙歴は長そうに思われる。17歳のわりに身長が低いのはタバコの害かもしれない。

       この物語は、フィクションです。

今日は土曜日、午前中は高校の授業をサボり、先輩に誘われるままに『ぷよぷよ』をしている。対戦相手は9歳上のゴリ先輩。ゴリラをちょっと人間っぽくした見た目だ。コウノトリが場所を間違えたのではないと考えたことがある。コワイのでとても、ゴリ先輩の前ではそんなことは言えないが。

ゴリ先輩の服装はといえば、黒のピチTに、やや色落ちしたジーパン。ピチTの首回りから胸毛でてるんだよ。ワラかそうとしてるのか、気づいてないのか、ウデ毛もワッサワッサ。ピチT流行っているけど、無理あるわ。ピチTが破れないかヒヤヒヤするわ。庭師の弟子をしているからか、ムキムキマッチョな体なのに、よくピチTを着れたなと感心するわ。

「いやぁ~トクさん(ゴリ先輩のこと)、ぷよぷよ強いですわ。(負けると機嫌悪いからな)」

17歳のこの男、かなりこズルく、計算がデキる男のようだ。根っからの小悪党タイプと言えるだろう。

「ギリギリ勝てたで、ええ勝負やったで。次郎。」とゴリ先輩。

17歳の男の名前は、『次郎』のようだ。次郎の服装は黒色のボーリングシャツに、バックポケットに黄色いペンキで書かれた『M』の模様が特徴なジーパンだ。

「(バカめ、ギリギリ勝たしてやったんだよ)いやぁ、トクさんぷよぷよ強いっすわ。」

「そっかそっか、やっぱり俺強いか。」とゴリ先輩。

次郎がゴリ先輩に気をつかうのには理由がある。ゴリ先輩は空手の全国大会に出場したことがあり、このアタリでは喧嘩負けしらず、さらに機嫌が悪くなると、すぐに手がでるという爆弾のような人物、それがゴリ先輩。

次郎とゴリ先輩は、小さいころからの幼馴染。10年以上の付き合いになる。次郎はうまいことゴリ先輩と付き合い、虎の威を借る狐ならぬ、ゴリラの威を借るピグミーマーモセットである。

もう一人の部屋にいた人物は、白色のワイシャツに、ゆったりダボっとした黒い麻のズボンを着て、ベッドに腰かけ携帯電話で、ダレかと会話中のようだ。

次郎とゴリ先輩が「うるさい!!」と怒られたようだ。それもそのはず、マンションの家主は彼なのだ。静かにゲームを続ける二人。ゴリ先輩も彼のいうことは聴くようだ。

彼の名前は『トシ』。彼も次郎とゴリ先輩の幼馴染である。20を少し超えた年。トシはゴリ先輩とちがい、ファッションモデルのようにシュッとしており、減量前のボクサーほどの筋肉が見える。

天使の輪が見える黒髪、切れ長の目に、重力に逆らい天をむくマツゲ、スーっと一本通った鼻、テラっとしたピンク色の薄い唇。部屋の住人3人のなかで一番恰好いいのが彼『トシ』

いや、次郎とゴリ先輩と人種が違うのかもしれない。トシの先祖には白人の血がはいってるという噂がある。噂を確かめようとした人間が、トシ先輩にボコボコにされたことがあった。

トシ先輩は雑誌『カジカジ』のモデルをつとめたこともある。次郎が調子にノッテ「サインください!!」とトシ先輩にからみ、目玉に青アザを作ったこともあった。

ゴリ先輩ですら、トシ先輩を怒らせないようにしている。次郎はモチロン細心の注意をトシ先輩にはらっている。「普段はニコニコと物腰の柔らかく、いろいろオゴってくれる先輩だが、油断できないのがトシ先輩」それが次郎のトシ先輩の印象だ。

次郎はトシ先輩に可愛がられおり、服のおさがりをもらったり、色々な店に連れていってもらっている。次郎が今日着ている服は、すべてトシ先輩のおさがりだ。「流行遅れだから、この服をやる」と次郎は服をもらったようだ。

流行遅れといえども、服はとてもキレイで、なんかいい香りもする。服の値段は次郎が買える値段の服ではない。さらに「おさがりの服を着ていたら、トシ先輩もいい気分だろ。」と次郎は、打算的な考えをしているが、ゴリ先輩とちがいトシ先輩にはコズルい考えを読まれている、次郎は気づいていないが。トシ先輩は、次郎のコズルさも可愛く思っているようだ。

次郎はぷよぷよをプレイしながら、トシ先輩の会話をコッソリ聴いているようだ。

トシ先輩の電話相手は、トシ先輩の新しい彼女だな。いつトシ先輩と遊んでも、新しい彼女に変わってるのビックリするわ、服を着替えるように、いつも彼女がいつも違うんだよな。男から見てもトシ先輩は恰好いいしな。

次郎は部屋の壁一面の本棚にチラっと見る『ヒトをホメる技術』『人を操る心理学』『LOVE理論』等々と、モテる"ため”の本がビッシリと並んでいる。よくあれだけの本を、モテるために読めるな。さらに週3回のジム通い。たしか化粧水かなんかも塗ってたな。修行僧かな?モテたいとは思うけど、そこまで努力するのメンドくさいわ。美女が空から降ってきて、恋人になってくれないかな。

次郎は『努力』『継続』といったものが、ナニひとつできない男だ。

し か し!! 

次郎は大人の人と付き合っており、トシさんの服を着ており、次郎は見た目がそこそこよく、顔もそこそこ、人気があり、会話も面白い、興味のある女子はおおい、次郎と同じ教室の女子の三分の一は次郎にホレているot興味があるらしい。

次郎に密かにヤケぼっくりでホレていたり、憧れから次郎を好きな女性は多いが、次郎はまったく気づいていない。次郎は自分がモテないと思っているが、実は興味をもっている女性は多い。

では、なぜ次郎は告白されないか??

ゴリ=トクさん、トシさんと"ゲイ”という話がひろがって、いるので、ダレも次郎に告白しないのだ。

学校を休んだり、ふらふらタバコを吸ったり、酒を飲んだりしているのが魅力的に見えるが、年上の先輩と仲良くしてるのがゲイにみえるらしい。なんか面白い話だなと思う。

トシさんの彼女さん電話は、次郎、ゴリで飲みに行くことに収まった。電話を聴いてるかぎりでは、トシさんの彼女は二人きりで食事をしたかったと考えていたようだ。

あつかましくも、二人の間にゴリラとモンキーがお邪魔することになった。

トシさん、おまえがいてくれてヨカッタと、頭をポンポンと叩いてくれた。

これからトシさんの彼女がきて、あちこち飲みいくヨ。

俺たちの飲み道はコレからだ!!!

おったろう先生の次回作のご期待ください。






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