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夏休みのモンテリスト(0-12才)

海外のモンテッソーリの教室では長い夏休み(3ヶ月くらいあったりする)に向けて、夏休みを有意義に過ごす方法(学びや遊びのリスト)が紹介される。

モンテッソーリ教具を一切使わない家庭でできるモンテッソーリ教育なので、夏休みに限らず知っておくといいと思う。

モンテッソーリ教育の理念に基づいて夏休みをどう過ごすか、そして親は何をするべきなのか

今回は0-3才、3-6才、6−12才に分けてその活動リストを説明するのでお好きなところから。

0-3才の夏休みリスト

一番大切にすることは家族と過ごす時間に親子で楽しく過ごすこと

3才以下の子どもにとっては、玩具を増やしたり、教育的な経験をさせるのではなく、スケジュールをなるべくシンプルにして親子の時間を楽しむ事が最高の時間とされている。

親子の時間を楽しむために以下のリストを参考にしてもらえると。

【0−1才】

歌う:ロックでもオペラでも親の歌声ならどんな歌でもいいので歌って聞かせる。

音楽をかける:親の好きな音楽をかける。どんなジャンルでも。特に0-1才の育児中は無音の中で赤ちゃんと二人きりでいるより、なにか自分の好きな音楽が流れている中でお世話していた方が精神的に落ち着く。好きな音楽をかけて、好きに歌って、好きに体を揺らしながら楽しい時間を。

ダンス:音楽に合わせて踊って楽しむ。子供を抱っこして踊っても◎

話す:子どもに自分のしていることを話す。今自分のしていること、自分の考えていることなどを実況中継するように子どもに話しかける。
着替えや入浴や授乳の時に行なっていることを話しかける。
※ 赤ちゃんに一方的に話しかけることが苦手な人は下の「読む」の項目へ。

読む:話すことが苦手な人は本を読んであげる。絵本だけではなく、自分の読みたい本を朗読してあげてもいい。絵本を楽しめるようになったら絵本の絵について話したりする。

家の中を一緒に探検する:安全に気をつけながら家の中の全ての部屋と場所を紹介する。回りながら部屋の名前と家具の名前を教えたり庭やベランダにもマットやタオル等を敷いてしばらくその場で過ごせるようにする。

遊び:子どもと一緒におもちゃを探索する。子どもがどんな色を選ぶのか、どんな音を聞いているのか、つかむことはできるか、おもちゃを手から離すことはできるか、何回試すのか。おもちゃをいくつか並べて子どもを観察する。

【2-3才】

2〜3才になると、子どもはなんでも真似をしたがるようになる。それを全力で応援する事が親の大事な仕事。

歌って踊る:0-1才と同様、歌って踊ることを楽しむ。その中に打楽器を加えてみる。太鼓やマラカス、鈴など色々なものを加えてみる。

絵本:なるべく現実に近いイラストで描かれているものがいい。物語もなるべく現実的なものがよいとされる。(とはいってもあまり気にしすぎると絵本が読めなくなるから、親がいいと思うものならなんでも)

料理:台所の引き出しや棚に子どもサイズの食器や調理道具を置く。親と一緒に使える本物の道具を置いてあげる。机に敷くプレートマットやスプーンフォークを子どもにセットしてもらってもいい。
また、小さなピッチャーに水を入れ、自分でグラスに注げるようにしておく。子どもサイズの箒や雑巾も用意しておき、こぼしたり汚したら自分で掃除ができるようにサポートする。
テーブルセットの一環で、花の茎を切って小さな花瓶に挿して水を注いでテーブルに飾ることもできる。

CDをかける:CDを自分で選んで音楽をかけられるようにしておく。我が家はポータブルCDプレーヤーを置いていて、車にも持ち込めるのでオススメ。

洗濯物を運ぶ:子どもが洗濯物を入れられるカゴを用意し、自分で洗濯物を運べるようにする。また、洗濯物を洗濯機から取り出したり、たたみ方を覚えたりする。また、洗濯バサミを片付けたり、干す時に洗濯バサミをつける係をお願いしたりする。

:子どもが自分で服をしまうのを手伝えるようにする。そして、服を脱ぐ練習をし、できるようになったら次は服を着る練習をする。

ガーデニング:ガーデニング用品を置く場所を作る。スコップや小さなカゴ、バケツ、たわしなど。雑草を抜いたり、葉っぱを集めることができる。また、箒を用意しておくと掃除にも参加できる。

散歩:散歩をゆったり楽しむ。目的の場所を決めないでいくのがオススメ。大人なら10分で行ける距離はこの年齢の子供は2時間かかる。目的を決めてしまうと10分の距離に2時間かけられるとイライラしてきてしまう。植物や昆虫、枯葉や石など様々なものを発見しながらゆっくり過ごすことを目的とすると◎

※兄弟姉妹の過ごし方:子供が複数人いる場合は子供一人一人との時間を作れるようにする。年上の子はつい一人で色々と進めてしまい少し放置気味になりがちだが、下の子がお昼寝中などに上の子と過ごす時間を意識的にとるようにする。

3-6才の夏休みリスト

3−6才の子どもはまだまだ感覚的に学んでいる事が多く、五感を刺激したり、自然と触れ合うことを大切にして過ごすことがオススメ。

目をつぶって散歩してみたり、目をつぶって試食したり、庭の日陰の下で寝てみても。

ただ、夏休みに一番やってみてほしいのは家事

大人と一緒に、できれば最後は一人で、家の中の普段大人がする家事を子供ができるようにサポートしてあげてほしい

それが一番。

それに加えて、ここで、3才、4才、5才の特徴と基本の過ごし方をざっくり。(我が子も含め、当てはまらないこともあるので参考程度に。)

3才:まだまだ身の回りの物の名前を覚えることに興味がある。自然観察ができる場所に出かけ、新しいものを見つけたら、家に帰って図鑑で名前を調べていく。この流れを忘れずに(4才以降も大切)

4才:特に活発な活動を好む時期。自転車や水泳、ローラースケートなど新しい身体能力を身につける準備ができている。ただ、新しいことを学ぶことへの楽しさの方が大切にしながら行うこと。無理に習得する必要はない。
また、4才は分類の時期。分類分けのおしごとを取り組みに入れたり、散歩中に拾ったものを入れて分類できる仕切り付き容器(ダイソーにある)を用意しておくと◎

5〜6才:この年齢の子は社会的な出会いを求めるようになる。他の子供たちと一緒に過ごす時間を作る。この時に社会性の身につけ方をサポートする。お友達の誘い方や、公園でどんなことが起こってどんなものが必要になるか、遊びの終わりはどのようにするか、別れ方などを考え学んで実践できるようにサポートする。

また、5-6才は子供の世界が一気に広がる時期。探検したり、探究する時間も大事にしつつ(図鑑を作っても◎)、一緒にリラックスしたりぼーっとする時間も大切にする。


こんなことを少し頭に入れながら、下記に書く家事を一緒に行う、またはひ子供が一人でできるようにサポートしてみてほしい。

キッチン

  • スーパーで買ってきた食料品を片付ける、または整理する

  • 食器を洗う

  • 料理をする

  • 食器や料理を出す

  • 片付ける

  • 収納する

料理に関する本はいろいろあるけど、結構小さいうちからできる。
最初はジャムを塗るところから始めてもいい。

有名な本がこちら。「台所育児」
この本はモンテッソーリ園の講師からよく話題に上がる本。

さらっと読みたい人はこちらも。火を使わない、包丁を使わないレシピもあるので取り組みやすい。しかも一工程ずつすべて写真でわかるようになっている。

バスルーム

  • 鏡を見る

  • 髪、顔、手を整える

  • 歯を磨く

  • トイレをつかう(汚した時の掃除方法)

  • 洗面所の使い方(汚した時や髪の毛が落ちていた時の掃除方法)

  • 体を洗う、シャンプーをする

洗面所とお風呂では主に身だしなみの整え方と、汚した時の掃除方法などをメインで教える。

トイレットペーパーがなくなった時の補充方法、髪の毛を見つけた時にどうするか(子供が取れる場所にティッシュとゴミ箱を用意し、落ちた髪の毛はティッシュで拾って捨てるなど)、虫歯にならない歯の磨き方など、子どもが小さいうちは一緒に行って方法を伝え、大きくなってきたらなるべく一人でできるようにサポートする。

もちろん、一人でできるように物の配置などには十分配慮することが大切。


おでかけ

  • 出かける前に持ち物を用意する

  • 前日に1日の計画を立てる

  • カレンダーに予定を書く

  • 自分で服を着る

  • 靴下を履く

  • 訪問する時のマナーを教える

計画を立てても、その通りにいかないことは普通にある。それでいい。
何かを計画することは、時間や自分のやりたいこと、作業工程などをすべて考えて書き出す必要がある。練習だと考えて気楽にやってみてほしい。
最初は簡単に1日の家での過ごし方から、徐々にレベルを上げていき、最終的には数日間の旅行の計画を立てられるようにサポートしていく。

使える金額や、帰宅時間などを設定するとさらに複雑になっていく。


リビング

  • リビングでリラックスする

  • 楽器を演奏する

  • 電話で話す

  • おやつを食べる

  • 新聞や本、雑誌を読む

  • ソファや椅子に座る

  • カードやボードゲームをする

  • 音楽を聴く

  • 手紙を書く

  • 会話をする

  • ペットに餌をあげる

夏休みを利用して、普段読まない新聞や雑誌を見てみてもいい。食事中や家族の時間にその中の記事を紹介したり、気になる記事は切り取って集めてみても。
また、ボードゲームは夏休み中ぜひ色々やってみてほしい。対象年齢が載っているがあまり気にせずやりたいものを。2才ごろからできるものもあるので、兄弟で、親子で楽しむことができる。

寝室

  • 服を着る、脱ぐ

  • 寝る

  • 洗濯物を出す、片付ける

  • 本を読む

  • 布団を敷く

  • ベットメイキング

使ったものや汚したものを元に戻す方法を常に伝え、子供が自分でできるようにサポートしていくことが重要。つい、親がやってしまうことが多いが、シーツを替えたり、布団を綺麗に戻したりすることも一つずつ伝えていく。
子どもに生活のスキルをどんどん伝えていく

ベランダ

  • 植える

  • シャベルの使い方

  • 草むしり

  • 水やり

  • 収穫する

  • 雪かき

  • 落ち葉掃き

ベランダでの活動は自然環境への関心を高める大切なもの。さらに外出先で気になった花をちぎることは出来ないが、自分の家のベランダでなら、摘んでいいものを決めておくことで花を自由に触ることができる。

人が訪ねてきた時

  • お茶の入れ方

  • お茶の出し方

  • 食べ物の出し方、食べ方

子供も家族の一員として、人が訪ねてきたときの振る舞い方も伝えておく。

掃除

  • 靴を洗う

  • 窓掃除

  • 洗濯を干す、片付ける

  • アイロンをかける

  • 靴を揃える

  • タオルを取り替える

  • ほうきではく

  • チリトリを使う

  • 雑巾で拭く

当たり前に思うことかもしれないけど、このリストや普段自分がしている家事を見返して、子どもと一緒にやるにはどうすればいいか、置く場所や道具はサイズが合っているか一度見てみてほしい。

基本的には親がやり方をゆっくり見せて、それを真似してもらえばいい。

でもどう見せていいかわからない、という方はこちらの本を参考に。



この3−6才の時期の子どもは、ものすごく習得が早い。
一度理解してから何度も繰り返し、そして飽きる。

だから、家事を子どもサイズにしておくのは一時的でいい。

やりたい時期だけ、できるようにしておいて、飽きたら大人が使いやすいように戻すのもありだと思う。

なんで今までやってくれていたのにー!!!とイライラするよりも、子どもは新しいことを習得したいんだと考えて別のものを用意する、これがお互いのため。

一通りできたら、レベルをあげていく。ほうきから掃除機にしたり、具を切るだけだった料理からカレーを作る全工程にしたり、パンを作るなどのオーブンを使う料理にしたり。

買い物はスーパーでものを見つけるお手伝いだけにしていたものを、明日の料理を計画して自分で買うものを選べるようにしてみる。


6-12才の夏休みのリスト

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